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「司法は責任をとらずに逃げた」〜横浜事件国賠訴訟で不当判決
戦争責任を問われることなく、ぬくぬくと戦後を生き延びてきたのが日本の裁判所である。戦時下の言論弾圧「横浜事件」では、司法も拷問デッチ上げ事件に加担していた。その実態を明らかにし司法の責任を問うたのが「横浜事件国賠訴訟」だった。6月30日午後1時10分、東京地裁・本多知成裁判長がその一審判決を下した。外で待っていると「不当判決」の垂れ幕を持った吉田弁護士が駆け込んできた(写真)。表情は、怒りでひきつっていた。「判決が出ると法廷に怒号が飛びかった」と吉田弁護士。そして「この野郎、いつまで繰り返すんだ!」と裁判官を糾弾する声が上がったという。判決文では、裁判資料の焼却については「裁判所職員の関与の下、廃棄したものと推認できる」とまで認めた。しかしすべての論点で原告の訴えを退ける判決だった。被害者の妻で原告の木村まきさんは「司法は責任をとらずに逃げた。自浄できなかった。私たちは控訴してたたかい続ける」と会見で述べた。(M) 写真速報動画(4分30秒)時事通信朝日新聞NHKニュース

あきらめないでよかった!〜「ニコン契約社員雇止め事件」が和解解決
東京地裁で争っていた、株式会社ニコン相模原製作所の契約社員雇い止め事件が2016年6月28日に和解解決をしました。以下、首都圏青年ユニオンからの声明から。「本和解は、原告本人が十分に納得できるものであると評価できる。この間の労働者派遣法と有期雇用契約を巡る労働争議において、『直雇用・正社員化』を願う労働者に厳しい判断が続く中で、今回の和解成立は画期的である。今回、ニコンで働いてきた原告が首都圏青年ユニオンに加入して争議をたたかい、和解の道をひらいたことは、全国の非正規雇用で働く人々を大きく励ますことになったと確信する。本和解は、非正規労働者が労働組合に加入して、あきらめずにたたかうことがいかに重要かということを社会に示したものになった。首都圏青年ユニオン及び同顧問弁護団は、これからも非正規労働者の権利実現、労働条件改善のためのあらゆる運動と連帯し、すべての働く者たちのために全力でたたかうことをここに改めて決意する。」(首都圏青年ユニオン・山田真吾) 全文 *写真=和解を喜ぶ原告・支援者・弁護団(地裁前)

記録の中から見えてくるもの〜映画『圧殺の海 第2章 辺野古』
藤本幸久・影山あさ子監督のドキュメンタリー映画『圧殺の海 第2章 辺野古』を観に行った。前作『圧殺の海−沖縄・辺野古』は1時間40分のほとんどが、闘争というか、キャンプシュワブのゲート前の座り込みと、大浦湾の埋め立て現場のカヌー隊行動の場面だった。たぶん今作もそうだろうと、分かっていた。だから、どんなふうに上映されるのかと、とても楽しみだった。私も、今年の2月には、遅まきながらゲート前に行って、監督の藤本幸久さんにもお会いしているし、山城博治さんの湧き立つような反基地の思いと、参加者を守ろうとする配慮にも接していた。たまたまその日は工事資材の搬入などなかったものの、ゲート前では日の出前から座り込んで歌を唄った。そんな経験を下敷きにこの映画を観ていると、警官の動きなど、『圧殺の海』よりリアルに感じられたのは当然かもしれない。(笠原眞弓) 続き「森の映画社」HP *写真=抗議船を転覆させた海保 (c)鈴木桃美子

「あなたと私の家族はちがうのか!」〜シャンティ児玉社長に怒りぶつける
15人の外国人従業員が「解雇・追い出し」の危機にあるインドカレー店「シャンティ」。6月27日夜、児玉政之社長(写真)が「破産管財人」と共についに姿をあらわした。南大塚店は、TBS・日テレ・フジ・NHK・朝日・毎日・週金などメディア取材陣でごった返した。この日わかったことは、会社および社長個人の「破産」が裁判所で24日に認定され、会社の権限は破産管財人(吉益弁護士)の手に移ったことだった。児玉社長は「お騒がせして申し訳ない」「私の無知ナアナアのせいだった」などと述べたが、誠意を感じるものではなかった。そして児玉社長が「従業員を家族のように思ってきた。いまもその思いだ」と述べると、インド・バングラデシュの人たちの怒りが爆発した。「私たちを家族と思っているのなら、なぜ私たちの給料のことを考えてくれないのか。社長の奥さんと子どもはご飯を食べている。私たちのインドの家族はいまご飯を食べられない。あなたの家族と私の家族はちがうのか!」と。(M) 写真速報動画(5分20秒)当該ツイッター(最新情報)日テレNEWS弁護士ドットコムAbemaテレビ(6/28)Spotlightメディア

堀越けいにん候補と創る共闘の場〜6.25選挙フェスぐんま
6月25日、群馬県高崎駅前で「選挙フェス」が行われた。開催したのは、参議院選挙群馬県選挙区野党統一候補・堀越けいにんさんと支援する仲間やバンドのみなさんだ。音楽とスピーチ、対談を交えたこの空間に、とおりすがる人たちはほとんど目を向けていた。野党共闘を最初から取り組んできた「かたつむりの会」の久保田広樹さんとの対談で、堀越候補は語った。「僕もそうだったけど、政治のむずかしさになかなか立ち上がれない人たちに、どう関わっていったらいいんだろう」。彼は、初めての選挙戦のむずかしさを自分自身の経験を交えた本音で語った。しかしこのような方法は、おそらく自民党の候補者には真似できない。また、政治をあきらめている、選挙に関心がない人達にアプローチするやりかたとしてもかなり有効だ。堀越候補は、選挙運動の中で毎週土曜選挙フェスを開催する。これは、支持者を大きく広げる起爆剤となるだろう。(湯本雅典) 報告動画(4分)

ブレイクダンスは社会主義国家でも生きていた!〜映画『ブレイク☆ビーターズ』
ドイツ映画『ブレイク☆ビーターズ』が楽しく、面白い。スクリーンでは若者たちが終姶ブレイクダンスを競っていて、見ている観客も一緒にリズムを取りたくなるからだ。それもなんと社会主義国・旧東ドイツの工業都市、デッサウが舞台なのだ。1985年、街の映画館に米国の『ビート・ストリート』がかかった。この映画はニューヨークのサウスブロンクスで路上ダンスに熱中する若者たちのドラマ。自由なスタイルで軽妙に踊る姿に、デッサウの若者たちも圧倒され、虜になる。19歳のフランクはスポーツ協会で体操を習い、“社会主義的人格”の発達を目指している。それがダンスの魅力に取りつかれ、家の内外でダンスの練習ばかり。協会には体操の元五輪選手だった女の子がいて、そのステキな彼女も一緒に仲間4人で「ブレイク・ビーダーズ」のチームを作り、路上で跳んだりはねたり。(木下昌明) 続き映画公式サイト

「日本を変えよう!選挙に行こう!」〜葛飾ママチャリアクション
6月25日(土)午後1時すぎ、自転車こいで東京・青戸平和公園に集まったのは、葛飾憲法集会実行委の仲間7名。17歳の高校生も参加。「平和を守ろう!選挙に行こう!」「日本を変えよう!選挙に行こう!」など書かれたプラカードを自転車の荷台に括り付け、亀有方面に向かって走りました。信号で止まった時にはメガホンで「7月10日は大事な選挙です。この国の将来を考え、投票に行きましょう」など訴えました。途中でリレートークを行ったり、「戦争反対!選挙に行こう!」「9条守ろう!選挙に行こう!」のリズミカルコールを行ったりしました。亀有駅前では、通りがかったおじさんがしばらくトークを聞いていて、「私も同じ考えだよ」とマイクを握り、「自民党政治を変えよう」と訴えていました。終わってからの反省会で、パート2をやろうということになりました。次回は選挙前日、7月9日(土)午後2時から金町・柴又駅周辺で行います。(尾澤邦子) 報告

イギリス国民投票をめぐって〜「暗黒を呪うよりはロウソクを灯すほうがいい」
以下に紹介する声明は、6月24日、イギリスがヨーロッパ連合を離脱するという投票が前日の国民投票で勝利したことが明らかになって間もなく、イギリスの「もう一つのヨーロッパは可能だ(AEP)」キャンペーンから出されたものです。***「もう一つのヨーロッパは可能だ」は過去数ヶ月、ヨーロッパのオルタナティブな展望を発展させうる運動を作りあげるために辛抱強く活動してきた。ヨーロッパ連合を離脱するというイギリスの決定は不確実な世界の扉を開けることになる。引き起こされた分断にもかかわらず、いまイギリスのキャンペーン活動家はポジティブな方向に舵を取ろうとしなければならない。EU離脱キャンペーンの主流派はナショナリズムに迎合し、反移民感情の波をそそのかし、EUの外でならイギリスが世界の中心的な「超大国」であった時代に戻ることができるという考えをかきたててきた。暗黒を呪うよりはロウソクを灯すほうがいい。いまから数ヶ月のうちに、われわれはよりよい国のための土台を確実に築けるよう努力するだろう。(ATTAC関西グループ・ブログより) 全文ATTAC関西ブログATTACヨーロッパの声明

沖縄現地集会に参加した女性もアピール〜6.24金曜行動レポート
6月24日金曜日、英国のEU離脱で世界が騒然となったこの日、脱原発の抗議が官邸前・国会前であった。高浜の老朽原発をさらに20年延長し、伊方原発の核燃料の装填を推し進めている。その一方で福島では甲状腺がんが多発し、判明しているだけでも172人にのぼっているという。いつ地震が起きて、原発を破壊してもふしぎでないこの国。静観していいはずがない。この日は、小雨が降った影響で参加者の出足はにぶかったが、それでも抗議の声はやまなかった。国会前で入れ代わり立ち代わり人々はスピーチした。その中で沖縄の6.19抗議集会に参加した母親の訴えが印象に残った(写真)。彼女は「ここで4年間学んだことがきっかけで、沖縄県民集会に行った。そこで沖縄の学生が“安倍さんも本土の人たちも加害者ではないですか”という問いかけがつらかった。わたしは黙っていていいのか…という思いで、ずっとここに来ています」と。(木下昌明) 写真速報動画(5分50秒)

シャンティユニオン結成される!〜「賃金未払い・解雇追い出し」許さない
店舗閉鎖・解雇追い出しでホームレス寸前のインドカレー店「シャンティ」の外国人労働者たちが、6月23日ついにユニオンをつくった。これまで労政事務所・労基署など第三者機関を頼ってきたがラチがあかない。外国人労働問題の専門家・指宿(いぶすき)昭一弁護士が「会社とたたかうためには労組が必要。法的に有利になり店の営業もできる。上部団体に加盟しなくても自分たちだけで簡単につくれる」と熱く説得した。最初は躊躇していたインド・バングラデシュの計15人も同意した。こうして23日深夜11時、組合規約の承認、執行部の選出・投票を行い、正式に「シャンティユニオン」が結成された。委員長ジョシさん、副委員長チャンドさん、書記長ジェンダさん、顧問シードさんの顔ぶれだ。たまたま取材にきていたメディアも立ち会う不思議な光景となった。収入が途絶え、社長雲隠れの厳しい状況がつづくが、労組結成で一筋の光が見えてきた。(M) 写真速報 *写真=執行部に選出された4人(右がジョシ委員長)。なおシャンティ各店は営業中です。

法廷に広がる涙と怒り〜メトロコマース「非正規差別なくせ裁判」山場
証言台に立つ後呂良子さんの声がつまった。30秒の絶句。そして続けた。「ありがとうと言われた。あとでハンカチと手紙をもらった。その手紙には『後呂さんはこころのオアシス』と書いてあった。会社には評価されないが、お客は見ていてくれたのだ。これからもがんばろうと思った」。彼女は茗荷谷売店から豊洲売店に5月末に異動したが、その最後の日のエピソードだ。2014年5月に始まったメトロコマース20条裁判が山場をむかえた。6月23日、東京地裁で証人尋問が行われた。4時間30分の長丁場、100人近くの傍聴人が押し寄せ入れない人が続出した。ズッシリと手ごたえのある法廷だった。原告4人の証言に、傍聴席は一体となって、ときに涙し、怒り、共感した。(佐々木有美) 続き報告(東京東部労組)動画(東部労組 38分) *写真=報告集会で訴える原告たち(弁護士会館)

参議院選挙スタート〜保守王国群馬で「野党共闘」堀越候補が第一声
6月22日参議院選挙公示日。群馬では前橋駅前で野党統一候補の堀越けいにんさん(民進党公認、共産党、社民党推薦)が第一声をあげた。堀越さんは、街頭スピーチで必ず11年間働いてきた作業療法士の仕事の経験から憲法を語る。「私が作業療法士の仕事で一番大事にしていたことは、病気になっても高齢になっても、その人がその人らしく生きていくための支援をするということでした。今の社会はその人らしく生きられる状態でしょうか。自民党の憲法改正草案は、基本的人権の尊重を根底からくつがえすものです」。保守王国群馬での選挙戦が始まった。群馬で野党共闘が勝てば、それは国政に大きな影響を与えることになる。堀越さんは、選挙期間中毎週土曜日にコンサートライブとスピーチを交えた「選挙フェス」を企画している。(湯本雅典) 報告動画(4分半)

「未払い賃金もらうまで頑張る」〜シャンティ従業員がレイバーネットTVで訴え
6月20日付で「全5店舗閉鎖・解雇」を通告されていた東京北部のインドカレー店「シャンティ」従業員15人。20日は、マスコミのTV・新聞記者が取材に来ていたが、会社の動きはこの日はなかった。インド・バングラデシュの従業員は、21日・22日も店を開け元気に営業を続けている。お客からも「続けてほしい」「がんばれ」の声が寄せられている。逃げ回っていた児玉社長だが、先週、池袋労基署に呼び出されていたことがわかった。そこで社長は「本店を売却すれば5千万になるが6千万の借金がある」と未払い賃金を払えない理由を述べたという。そんな中、22日(水)のレイバーネットTVにシャンティ従業員3人が出演し、人身売買ともいえる「奴隷労働」の実態を語った。「行きたくてもどこにもいけない。未払い賃金をもらうまで頑張る。応援してほしい」と3人は口々に訴えた。シャンティ従業員は今後も自主営業・店舗泊り込みを続ける方針だ。(レイバーネットTVプロジェクト) 写真報告(106号放送)アーカイブ録画(特集は58分から)6/21記事番組内容ジョニーHの歌(動画) *写真=レイバーネットTVに出演したシャンティ従業員

国会前は1万人であふれた!〜怒りと悲しみの沖縄県民大会に呼応する「6.19大行動」
怒りと悲しみの沖縄県民大会に呼応する「命と平和のための6.19大行動」は19日午後、国会前で開かれ1万人の人波であふれた。沖縄の県民大会の人々と心を合わせ、この度の悲しい事件に1分間の「沈黙」を行ったことで、私たちがなぜここに集い、何をしようとしているのかをあらためて思った。開会のあいさつは、外間三枝子さん。6月8日のレイバーネットTVの 「No Rape No Base〜沖縄の声」に出ていただいた方。戦後から本土復帰、その後の本土が沖縄に行った数々の理不尽を語り、自分たちは過去の歴史と共に生きている。そして本土の政権に対する抗議と言うより、死者に対する弔意の気持ちと共にあると結んだ。沖縄平和運動センター・事務局長の大城悟さんは、1950年に起きた6歳の少女の痛ましい事件から、少しも改善されていない。もう我慢の限界だ!! 沖縄の未来のために連帯を一層強めて安倍政権に迫り、基地のないこの国をともに作ってまいりましょうと。(笠原眞弓) 続きマスコミ報道動画(落合恵子スピーチ)アリの一言 *写真=shinya

戦争法なくせ!参院選勝利!〜長野県大北地域・軽トラ100台で平和パレード
6月19日、長野県大町市で「戦争法なくせ、憲法9条守れ、参議院選挙勝利! 大北地域軽トラ平和パレード」が開催され、軽トラック100台以上が集結した。大北地域(大町市、松川村、白馬村、小谷村、池田町)で軽トラパレードが行われるのは2回目、集結集会が行われた大町市文化会館会議室は、軽トラックのドライバーや同乗者でぎっしり埋まった。参院選・野党統一予定候補の杉尾ひでやさんは、先日安倍首相が長野県に遊説に入ったことにふれ、「前回の衆議院選挙とまったく同じです。安倍首相は憲法の『け』の字も言わない。その代わりに『消費税を先送り、アベノミクスの成果』しか言いません。しかし、安倍さんが選挙後に何をしたいのか、みなさんはよくお分かりだと思います」と語った。集会は22日の選挙公示日直前ということもあり、参加者の熱気に包まれた。(湯本雅典) 報告動画(3分)

「自分の考えをつらぬくことを学んだ」〜根津さんの教え子も勝訴を祝福
「まさか生きている間に、こんな勝利判決が確定するとは思っていなかった」と根津公子さんは声をはずませた。5月末日最高裁は都の上告を棄却した。これで、「君が代」不起立に対する根津さん6カ月、河原井純子さん3カ月の停職処分取り消し、都にそれぞれ10万円の損害賠償を命じた高裁判決が確定した。根津さんの数ある裁判の中でこの勝利判決は初めてのことだった。6月19日、裁判勝利報告集会が中野商工会館で開かれ、約60名が参加した。この集会には、根津さんの教え子も参加した。今年25歳になるEさんは、次のように話した。「今回の勝訴は自分のことのようにうれしい。当時、校長から先生が停職になったのは、『君が代』を歌わなかったからと聞いて、おかしいと思った。新聞のチラシを参考に『君が代』のことをプラカードにして先生にわたした。門前で先生とたくさん話をした。先生の不起立をつらぬく姿勢から、自分の考えをつらぬくことを学んだ」。(佐々木有美) 報告 *写真=河原井純子さん(左)と根津公子さん

『太陽がほしい』元「慰安婦」に寄り添った20年〜班忠義監督
日中双方の心情を知る班忠義(バン・チュンイ)さん(58/写真)の途切れない言葉に聴き入ってしまう。昨年公開した『太陽がほしい』は、班さんが撮影・編集・監督したドキュメンタリー映画だ。中国山西省の元「慰安婦」たちに寄り添った20年の重い記録が2時間(完全版は2時間45分)に凝縮されている。6月11日、北九州市で自主上映後に講演した班さんの映画への思いと日中友好への願いが80人の参加者の胸に響いた。日本軍「慰安婦」問題解決のために行動する会・北九州など主催。班さんは中国撫順市生まれ。黒竜江大学卒業後、日本人残留婦人との出会いから1987年に留学生として来日し、上智大学大学院博士課程を修了。中国残留婦人の問題にも取り組み、1992年に『曽おばさんの海』がノンフィクション朝日ジャーナル大賞に選ばれた。(林田英明) 続き

安倍首相の街宣にノー〜「アベ政治を許さない」のプラカード掲げて
6月19日(日)午前10時半から有楽町で野党4党・市民連合の街宣があると、前日の新宿大集会でシールズの訴えがあった。その街宣が終わったあと、アベが同じ場所に来て演説するという。メディアは絶対比較してくるから、「めっちゃでかい絵を作りたい」と参加の呼びかけがあった。ところが、当日の日曜日になると、野党・市民連合の熱気の余韻が残る有楽町はキャンセルして、吉祥寺に来ることに変更。いかにもこの小心者らしい姑息なやり方だ。それで、急きょ午後4時に吉祥寺でアベを迎え撃つことになる。さてどこで抗議をするのか、と思いきや、アベが街宣車に登壇すると、「アベ政治を許さない」「戦争法絶対反対」「国民の目は節穴じゃない」などのプラカードを掲げて、平和的なかつ燃えるようなレジスタンスを敵陣で表明。その勇気ある行動に思わず感動と敬意でいっぱいになる。(牧子嘉丸) 報告

「インドの家族のためにも頑張る」〜シャンティ従業員インタビュー
「6月17日までに店舗から退去しなさい」という会社からの通告書。インドカレー店「シャンティ」の外国人従業員15人の「解雇・追い出し」危機がせまっている。しかし、ネットを通してこの問題が拡散されるや支援の声が次々にあがり、マスコミを含めた多くのメディアが動き出した。17日には「何かできることはなにか」と神奈川から駆け付けた人もいて、南大塚店は大盛況。またテレビ朝日系の「AbemaTV」が現場から生中継で実態を伝えた。この日、レイバーネットTVも8人の従業員にインタビュー。かれらは、仕送りを頼りにしているインド家族への思いを語り「未払い賃金を払ってほしい」と訴えた。現在、児玉社長は話し合いに応じていない。一度電話がつながったが「いま病院にいる」といってガチャンと切ったという。6月20日の「閉店・解雇」を前に緊張が高まる中、従業員は弁護士と相談して対策を検討している。(M) 写真速報動画(従業員インタビュー 5分半) *写真=インド式「団結がんばろう」

3.11 あの時のことを忘れるな!〜映画『太陽の蓋』が描く「官邸・記者・東電」
「真実は小説より奇なり」とはよく言ったものだ。今年7月に公開される映画『太陽の蓋』は、2011年3月11日の大地震後の5日間、福島第一原発で刻一刻と起きていた事故に向き合っていた「総理官邸・新聞記者・東電」の内部の人たちの動きを事実に基づき、わかりやすくテンポよく、描いている。そして、まるで三谷幸喜あたりが脚本を手掛けたかのように、軽妙にストーリーが展開し面白いのだ。ほとんどが偽名で登場するのだが、たぶんこの人だなとわかる。逆に当時の閣僚は実名で登場し、おなじみの俳優が演じている。そして、コミカルでインパクトがある節目節目で、リアルタイムに自分(観客)は何をしていたかを思い出させてくれる。原発推進の安倍晋三政府と東電は5年もたてば、日本人はすっかり原発事故のことを忘れてしまうと考え、インチキな情報を平気で発信している。だからメディア・リテラシーを守るためにも、この映画を観ておさらいしておくとよい。(ジョニーH) 記事映画公式サイト

標語「原子力明るい未来のエネルギー」をつくった男〜大沼勇治さんのたたかい
昨年12月21日、福島県双葉町の広報塔「原子力明るい未来のエネルギー」が、町から姿を消した。この標語をつくった双葉町民・大沼勇治さんは、「町の歴史を残してほしい」と看板撤去に反対してきたが、願いは届かなかった。6月12日、市民サポートセンター(さいたま市)で「原発標語と私の思い」と題する講演があり、50人が聞き入った。スクリーンに写真をうつし、一時間ノンストップで語る大沼さんの話は、まるで一つの映画をみるようだった。この日は葛尾村で避難指示が解除され、帰還という名の復興が急がれる中、「間違った過去を認めることからしか、復興は始まらない」と力をこめた。現在40歳の大沼さん。生まれた時から町に原発があった世代だ。(堀切さとみ) 続きレイバーネットTV76号「大沼勇治さん出演」

東電の「炉心溶融」隠しを許すな!〜200回迎えた脱原発金曜行動
6月17日金曜日、国会周辺での抗議行動は蒸し暑い中で行われた。「この日で200回を数える」とスピーチする人々は訴えていた。翌日18日の『東京新聞』には一面に「官邸前『脱原発』集会200回に」と大きな見出しが載っていた。その横に「ふるさと双葉町を返せ!!」のプラカードを首にかけている亀屋幸子さんの写真があった。彼女を初めてテントひろば前でみかけてインタビューしたとき、「着のみ着のままで逃げてきたのよ」と途方にくれていた。それが毎週抗議に参加し、スピーチもするようになって、いまやシンボル的な一人になっていた。この日は高浜原発3、4号機の運転停止の継続を決定した大津地裁の判決を喜ぶ声とともに、東電の「炉心溶融」を隠しを問題にするスピーチが続いた。東電の秘密主義を口々に批判していた。(木下昌明) 写真速報動画(5分)

ブラック企業に民主主義を!〜6.16札幌恵友会でストライキ
社会福祉法人札幌恵友会の民主化闘争は、理事長と専務理事を退陣へ追い込んだものの、その後、さらに怪しい連中が理事に入りました。これを操るのは1千万円の架空請求による保険医停止処分をくらった藤井伸一Drです。第2ラウンド開始のゴングが鳴ったのです! 6月16日、札幌恵友会においてストライキ支援集会を開催しました(写真)。系統の違う労働組合も多数駆けつけてくれました。全国に前例がない4回目の改善命令を受けたばかりの理事会は、改善命令を履行できないままですが、組合のストに「強く抗議する」だって。組合が争議行為として設置した懸垂幕や10本ののぼり旗は、夜になって全て撤去されてしまいました。組合が前理事長と専務理事を追い出したあと、新たに投入された理事らは、なかなか強気のご様子。益々ブラック企業化する札幌恵友会ですが、この悪徳経営者をいかにして追い出すか見ていてください。団結の“剣”を使って、ブラック企業に民主主義を持ち込みます。(札幌地域労組・鈴木一) 報告

インドカレー店「シャンティ」従業員が解雇・追い出しの危機!
東京の駒込・大塚などに5店舗を展開するインドカレー店「シャンティ」の外国人従業員(15名)が、6月20日付けで店舗閉鎖・解雇を迫られています。しかもインド・バングラデシュのかれらには、2年間まともに給料が払われていません。今年に入ってからは1円ももらっていないといいます。また住むところを奪われ、現在店舗で寝泊まりしてます。会社・児玉政之社長は、文書で「6月17日までに店舗から退去しなさい」と通告してきました。シャンティ従業員は「未払い賃金・残業代」総額6296万円(1人平均420万円)を払えばすぐに出ていくといいます。現在、未払い賃金支払いを求めて池袋労基署に訴え、会社との話し合いを求めています。しかし会社からの返事はなく「追い出し」の危機が迫っています。店の売上げは順調で、閉鎖の理由は不明。従業員は日本語が不自由ですが、常連客の協力で15日にツイッターを開設し情報発信を始めました。かれらの声を聞いてください。(M) 記事動画(従業員の訴え 4分)ツイッター開設6.17続報ねとらぼ

米国の労働運動はどう変化しているのか〜韓国アルバ労組委員長の訪米記
今の青年はグローバル世代と呼ばれるが、筆者は生まれて一度も外国に出たことがなかった。飛行機に乗ったこともない。済州道も江汀村の闘争のために船に乗って行ったことがあるだけだ。そんなとき、SEIU(Service Employee International Union、北米サービス労組)の招請で米国に行くことになった。 ビザの発給から空港での搭乗まで、どたばただった。仁川空港で荷物を送るカウンターがあって、堂々と荷物を持って行った。職員が荷物を上げてくれと言うので机の上に力いっぱい荷物を上げて、とても笑われた。「お客さん、荷物は横のレールに…」。同僚は飛行機に乗る時は靴を脱いで乗らなければいけないとふざけることもした。飛行機にカーペットが敷かれているからね。本当だと思って検索までした。紆余曲折の末に飛行機に搭乗したが、デルタ航空だった。大きな衝撃を受けたのは、飛行機の乗務員の姿だった。(パク・チョンフン/アルバ労組委員長) 続き *写真=パク・チョンフン氏

いますぐ1000円!非正規労働者の声を聞け〜「中央最低賃金審議会」行動
6月14日午後、今年10月からの最低賃金の水準を決める「中央最低賃金審議会・第一回」が厚労省で開催された。「最低賃金大幅引き上げキャンペーン」の労組メンバー約100人は、厚労省前に集まりマイクで「現在の全国平均時給798円は低すぎる。いますぐどこでも1000円に!1500円をめざして」と訴えた。審議会で塩崎厚労大臣は「経済成長あっての最賃引き上げ」を強調しており、政府案の年率3%(24円)では「1000〜1500円」達成は遠い未来で、実現もおぼつかない。傍聴した全労連常任幹事の斎藤寛生さんは、「非公開となり追い出された」と悔しそうに語る。傍聴できるのは冒頭だけなのだ。審議委員には労働者代表が4人いるが、4人とも民間大手企業の「連合」の幹部たち。斎藤さんは「全国243人の審議委員の全員が連合系。女性もわずか。その選ぶ基準も不透明。そして審議は非公開だ。これでは最賃制度はいっこうに改善されない」と憤っていた。(M) 写真速報動画(6分)毎日新聞

堀越けいにん野党統一予定候補を国会へ!〜高崎駅前に1500人
6月11日、堀越けいにん参院選群馬県選挙区野党統一予定候補を応援する「PEACE&LIFE アクション」(JR高崎駅前)に1500人が集まった。参院選公示日22日まであとわずか、堀越さんは野党や「ぐんま市民連合 へいわの風」のメンバーとともに連日群馬県内をかけまわっている。保守王国群馬で、安倍政権と対決する闘いは佳境を迎えている。今必要なことは、無党派層にどう切り込むか。これは、全国的な課題でもある。中野晃一さんは「堀越さんが国会に行ければ、間違いなく安倍政権は倒れます。やってみたいですよね」。イベントに参加した女性は、「けいにんさんは『旗』を立てました。私たちが風を送らなければ」。イベントに参加した人たちは、みな自分の役割をわかっているように感じた。(湯本雅典) 報告動画(3分50秒)

家賃を下げて生きさせろ!〜劣悪な住宅政策に抗議デモ
「家賃が高くて家から出られない。自立できない。このままでは親子で行き倒れだ」と悩みを語ってくれたのは、親と同居している34歳のシングル男性。ネットで知ってこのデモに参加したという。6月12日午後、東京・新宿で「住宅保障に税金を使え」「公営住宅今すぐ増やせ」などのスローガンを掲げた「家賃下げろ」デモが行われた。住宅問題に詳しい坂庭国晴さんは「若者の住宅事情が劣悪。ヨーロッパでは国による家賃補助があたりまえだが、先進国でやってないのは日本だけ」と憤る。雨宮処凛さんも「若者の貧困の大問題。家賃を下げて生きさせろ!」とこの運動に期待を寄せていた。呼びかけた「Call for Housing Democracy」の代表は、「住宅問題を参院選の争点にしたい」と意気込む。約100人のデモ隊は、サウンドカーを先頭に新宿の繁華街を練り歩いた。(М) 写真速報動画(3分)

「メディアはビビッているときではない!」〜6.10 ティーンズソウル国会前抗議
6月10日金曜日、いつもの抗議集会が国会周辺で行われた。国会前の高校生グループ「ティーンズソウル」の抗議行動は7回めで、今夜で幕を閉じる。「ファイナル」のよび声で、この日は民進党の山尾志桜里、共産党の小池晃議員ら、堀尾輝久、高山佳奈子ら学者の会がアピールした。山尾は、シールズの映画『わたしの自由について』をみたという話からはじめた。前回、菅直人もその映画をみたというから議員もけっこうみているのだ。驚かされた。83歳になる堀尾東大名誉教授は広島の中学生の「願い」という詩をうたった。これも印象に残った。高校生たちのコールの中には、目の前の報道陣に向かっての「メディアもがんばれ!」が多かった。最後にスピーチ台に立ったリーダー格の高校生も「メディアの萎縮はあってはならない、ビビッているときではない」と訴えていた。(木下昌明) 写真速報動画(9分55秒)渡部通信

ことしも熱いレイバー映画祭〜『パレードへようこそ』など5作品
ことしで10年目となった「レイバー映画祭」は、7月23日(土)東京・田町交通ビル6Fホールで開催されます。今回は昨年日本で劇場公開された超話題作『パレードへようこそ』をメインに、ほか4編の新作ドキュメンタリーを揃えました。『オキュパイ・ベーカリー〜ファストフード労働者の闘い』はレイバーネットが米国から入手した本邦初公開作品で、ファストフードで働く人たちの感動ドキュメンタリーです。『埋もれた時限爆弾〜さいたまアスベスト被害』は武蔵大学の学生がつくった初々しい作品。また『がんを育てた男』は木下昌明さんが主人公の「異色作」です。若い人に観てほしい、だから学生無料です。ことしも「レイバー映画祭が熱い!」。ぜひあなたもご参加ください。チラシ配布など協力スタッフも募集中。 詳細お得なメール予約

「沖縄は答を出した 今度はみなさんの番」〜レイバーネットTVで米軍基地問題
「沖縄は基地があって大変だね、と本土の人たちが受け流すのがとても不愉快。対岸の火事ではない。本土のタテとなっている沖縄の現実を自分の問題として考えてほしい」。6月8日のレイバーネットTV「No Rape No Base〜沖縄の声」で、沖縄出身の3人の女性は切々と現状を訴え、本土の人たちに問題提起をした。米軍基地に土地を奪われた藤川佐代子さん(写真左)は、地権者として一度基地内に入ったことがある。「フェンスの中に入ると素晴らしい海が開けていて最高のロケーション。ここにいると米兵はここは俺たちのものという気分になるにちがいない。フェンスに囲まれているのは、むしろ村側の私たちだ」とその時の感想を述べた。まさに「基地の中に沖縄がある」現実だった。でも彼女たちはとても元気だ。「私たちはオール沖縄ではっきり基地ノー安倍ノーの答を出した。今度はみなさんが答を出すときだ」と。(M) 写真速報アーカイブ録画(97分・特集は9分から)動画(山口正紀 オバマ演説批判)

迫真のドキュメント『シチズンフォー』日本公開〜当事者が語るスノーデン事件
インターネット社会の怖さは、一人の「内部告発」が一夜にして世界中の人々を巻き込む威力を発揮することだ。世界に衝撃が走った「スノーデン事件」のドキュメンタリーが、ようやく日本でも公開される運びとなった。ローラ・ポイトラス監督の『シチズンフォー〜スノーデンの暴露』は、昨年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞など、世界で40もの映画賞をとっている。この映画の見どころは、監督のローラが事件を外からでなく渦中で撮っていることだ。彼女はイラク戦争やグアンタナモ収容所の2本のドキュメンタリーで当局から睨まれていたにもかかわらず、これを「9・11」以降のアメリカ3部作として完成させた。(木下昌明) 続き映画公式サイト

6月8日 レイバーネットTV放送〜特集「No Rape No Base〜沖縄の声」
5月に起きたうるま市の元海兵隊兵士による女性殺害事件は衝撃的でした。山城博治さんは「恐るべき事件が発生した。もはや政府のいう再発防止策では収まらない。すべての米軍基地を撤去させよう!」と訴えています。6月19日には沖縄で大規模な抗議の県民大会が開かれます。東京でもこれに呼応する国会正門前行動が呼びかけられています。レイバーネットTVは8日の放送で、緊急に沖縄問題を特集することにしました。問題の根源はどこにあるのか、沖縄の歴史・思いを伝えたいと思います。現地からは山城博治さんが電話出演する予定です。また「山口正紀のピリ辛コラム」では、オバマ大統領の広島訪問・演説とは何だったのか? 鋭いコラムで迫ります。(レイバーネットTVプロジェクト) 番組内容 *写真=外間三枝子さん(ゲスト出演者)

「人民戦線」マティニヨン協定80周年に〜労働法反対運動のその後
2月後半からフランスでは、労働法典改正法案(エル・コムリ法)に反対する大規模な社会運動がつづいている。運動はソーシャルメディアで始まり、3月9日から大規模なデモが何度も繰り返され(5月26日で8度目)、5月半ばからは製油所、港湾労働者、国鉄などでストも始まった。一方、国民議会には5000以上の修正案が出されたが、十分な討議を経ずに5月12日、法案は強行に採択された。2015年7月の規制緩和「マクロン法」のときと同様、与党社会党議員の中に反対者が多かったため、採決なしに法案を通すことができる憲法49条3項が使われたのである。内閣不信任案が提出されたが過半数を得られず、エル・コモリ労働法は採択された。(飛幡祐規 パリの窓から) 続き *写真=パリ5月の労働法反対デモ

あまりにもずさんな解除手続き〜南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟
6月6日、「南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟 第4回口頭弁論」が東京地方裁判所で行われた。この裁判は、年20ミリシーベルトを基準とした避難緩衝地点の解除は違法だとして、福島県南相馬市の住民206世帯808人が、国を相手取り、解除の取り消しを求めて東京地裁に提訴したものである。この日福島県南相馬市現地からは、早朝からバスをしたてて28名の原告が上京した。第4回口頭弁論のポイントは、「解除の違法性、手続きのずさんさの証明」である。今回準備書面4で、国は住民の声も南相馬市の意向も無視をしたということを訴えた。また裁判後の報告集会では、弁護団の斎藤悠貴弁護士から準備書面の解説があった。(湯本雅典) 報告動画1(原告の訴え)動画2(斎藤弁護士の話) *写真=経産省前で声を上げる原告たち

「戦争へのハードルが下がっている」〜作家・映画監督の森達也さん講演会
垂れ目の奥から、時代を見据える視線が鋭い。作家で映画監督の森達也さん(60/写真)が5月28日、福岡市で講演、自主規制が漂う日本社会の画一化に抗う姿勢に108人の参加者が熱い質疑で応じた。PP21ふくおか自由学校主催。森さんは大学卒業後、回り道をしながらテレビ番組制作会社に転職。ディレクターとして報道とドキュメンタリーに携わってきた。最新作は、佐村河内守氏を追ったドキュメンタリー映画『FAKE』だ。この日はまず、1999年に制作した『「放送禁止歌」〜唄っているのは誰?規制するのは誰?〜』を上映。日本民間放送連盟が1959年に定めた内規で「要注意歌謡曲」に指定されると、差別を恐れる勝手な思い込みに責任逃れが加わって、法的拘束力はないにもかかわらず『竹田の子守唄』などまで自主規制が進んでしまった事実を、歌手のみならず民放連や部落解放同盟まで多角的に取材して明らかにした。(林田英明) 続き

安倍政治への怒り充満!〜「参院選勝利」総がかり行動に4万人
「争点はアベノミクスではなく憲法だ。憲法を守るのか変えるのか、今その瀬戸際にきている。これからの1カ月、死にものぐるいで結果を出さなくてはならない!」。総がかり行動呼びかけ人・山口二郎氏が、6月5日の国会正門前集会で檄を飛ばした。この日、国会周辺は3つのエリアで計4万人以上が集まった。野党代表ががっちり手をつなぎ、「参院選勝利に向けて」コールを上げた。ジャーナリストの高野孟氏は「私も70歳を過ぎたが、こんな世の中を無責任に残して死ねるか。見渡すと7割がシニア世代。シニア民主主義の国会前だ。みなさんもう一度奮起しようではないか」と呼びかけた。「戦争いくより選挙にいこう」など手作りプラカードが目立つ。高校生と思われる若者が、国会に向けてボードを掲げていた。そこには「安倍さん、僕らの未来を壊して楽しいですか?」と手書きで書いてあった。この言葉は私の胸に突き刺さった。(M) 写真速報動画(4分 湯本撮影)写真報告(shinya)渡部通信大津のレポート

川崎のヘイトデモを市民の力で阻止する!〜路上に座りこんで抗議
6月5日午前11時40分、「川崎浄化デモ」なるヘイトデモを、市民の力で阻止しました。午前10時、「ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク」によるカウンター行動の呼びかけに応え、市民約200名が中原平和公園に結集。他方、ヘイトデモ隊約20名は11時出発予定でしたが、市民が路上で即座にシットインし、10メートルも進むことができません。周囲で市民も、横断幕やプラカードや肉声で激しく抗議。膠着状態が続きましたが、11時40分、ついにヘイトデモは中止するとの発表。市民の怒りの声を背に、ヘイトデモ隊は退却していきました。非暴力で身を挺して抗議した市民側の完全勝利です。(佐藤和之) 報告 *写真=路上に座りこんだ市民

奥田愛基スピーチ「俺たちはしぶといんで」〜6.3金曜行動レポート
6月3日金曜日、国会周辺ではいつもの抗議行動があった。官邸前では、すだれ状のプラカードに川柳を何編も掲げている人が目についた。「放射能飛び散る土地に帰還させ」の句は今のフクシマの現状をうたっていた。川柳プラカードは折りたたみ式になっていて、かばんに入れられるという。昨夏、毎週のように必死にスピーチしていた奥田愛基が最後にマイクを握った。余裕しゃくしゃく奥田節を展開した。「世論調査でぶっちゃけ、野党の状況は全然よくないっす。社民党も生活の党もなくなるかもしれないと報道されている。けど、去年のように本当に止める!という気持ちでやっていきましょう。俺たちはしぶといんで」と訴えた。(木下昌明) 報告動画(奥田スピーチ)

市民が力をあわせて参院選に勝利しよう!〜「6・5全国総がかり大行動」へ
「明日を決めるのは私たち 政治を変えよう!6・5全国総がかり大行動」が、6月5日全国一斉に開催される。市民たちが求めるのは「戦争法廃止、貧困・格差是正、参院選野党勝利、安倍政権退陣」である。午後2時からの国会周辺での行動には多数の参加が見込まれ、ステージを国会正門前・農水省前・日比谷かもめ広場の3つが設置されることになった。それぞれのステージには、野党4党の国会議員をはじめ、市民連合・シールズ・学者・弁護士・ジャーナリストなど錚々たるメンバーがスピーチする。また午後2時半には全国一斉にコールを上げる予定だ。紆余曲折を経ながらも、全国32の一人区で野党統一候補が実現した。いよいよ安倍政権を追いこむチャンスが到来している。6月5日の「総がかり大行動」への参加を呼びかけたい。なおレイバーネット川柳班では「川柳デモ」を計画している。 記事6.5総がかり行動HP

フリージャーナリスト安田純平さんを救おう!〜キャンペーン署名のお願い
フリージャーナリストの安田純平さんは、昨年7月にシリアでアルカイダ系の「ヌスラ戦線」に拘束されていたことが判明しました。その後、今年3月にその姿がビデオで公開されたものの、また行方不明になっていました。ところが、5月30日、「助けてください」と言うメッセージボードを持った安田純平さんの映像がネット上に公開されていることが分かりました。日本政府は、情報を確認中としてるだけで、なんらアクションを起こしていません。また、無為無策で見殺しにするのでしょうか? 2015年2月に、安倍政権は、湯川遥菜さん・後藤健二さんを見殺しにしました。その時に「自己責任論」が日本中で沸き起こりました。ジャーナリストが真実を追い求めて現場へ行くことは彼らに課された使命です。政府には、任せておけません。私たちの力で、安田さんを救出しましょう。下記で署名をお願いしております。どうぞよろしくお願いいたします。(東京・W) 記事署名サイト6.6緊急行動

「君が代」処分取り消しのビックニュース〜最高裁が「都教委のやりすぎ」に歯止め
「君が代」不起立で東京都教委から処分され続けた根津公子です。「君が代」処分取り消しのビックニュースです! 昨年5月28日、東京高裁(須藤典明裁判長)は2007年「君が代」不起立停職6月処分取り消しと損害賠償を求めた事件で、根津・停職6月処分の取り消しと河原井さん・根津の損賠(各10万円)を認める判決を出しました。敗訴した都は、根津・停職6月処分と2人の損賠について、上告及び上告受理申し立てをしていましたが、最高裁第3小法廷は、5月31日付で都の「上告を棄却」し、「上告審として受理しない」ことを「裁判官全員一致の意見で決定した」との「決定」を出しました。本当にうれしいです。昨年の須藤判決が出されたときにも思いましたが、生きているうちに、しかもこんなに早くに勝訴判決を手にするとは思いもしなかったことです。勝訴判決を手にできたのは、大勢の方が支援して下さったおかげです。皆さん、ありがとうございました。(根津公子) 報告時事通信渡部通信 *写真=最高裁決定を喜ぶ根津さん(右)。6月2日近藤順一さん(左)と南多摩中高一貫校でチラシまき

巧言令色鮮(すくな)し仁〜松本昌次の「オバマ米大統領広島演説」批判
オバマ大統領は、用意された“美しい言葉”を並べたてます。すべての命は尊いとか、71年前にはここに同じ大切な時間があったとか、広島と長崎を道徳的目覚めの始まりにしたいとか、どれも当たり前のことです。しかしもし目覚めるとするならば、まず、唯一、原爆で非戦闘員を大量殺戮した米国でしょう。原爆により、敗戦の年に14万人が死にました。そして現在までに30万人の死者を数えます。オバマ大統領の演説をひとことで要約するならば、「巧言令色鮮(すくな)し仁」(論語)ということです。さきごろ起こった沖縄での米軍属の男による女性殺害容疑事件の折、安倍首相や政府は、これまで同様、「再発防止と綱紀粛正」を繰り返しました。それに対し、翁長雄志知事は、「話(はなし)くわっちー」と呼んだといいます。「決して実現しない口先だけのよい話」という意味です。この言葉をオバマ大統領にも送りたいと思います。(松本昌次のいま、読みつぎたいもの) 全文

「殺さない 殺させない」〜宗教者が戦争法廃止・憲法改悪阻止の声上げる
宗教とは何か。それは人々の悲しみや不安を癒し、心を平安に導くもの。また国や人間同士の争いや諍(いさか)いをなくして、人の心に安らぎと寛容をもたらすものである。しかし、実際はその逆で、偏狭かつ不寛容な精神で、残虐な流血事件や戦争を巻き起こしてきたし、今もそうである。世界の歴史はそれを証明している。5月31日、東京・築地本願寺で「『戦争法』廃止・憲法改悪阻止をめざす宗教者・信者全国集会」が開かれ、第二伝道会館を300余名の参加者で埋め尽くした。野党4党の力のこもった連帯あいさつがあり、参院1人区ではほぼ野党共闘が成立したことやアベ不信任案の画期的な意義などが報告された。また、清水雅彦日体大教授の基調講演では、アベ政権の憲法改正戦略の危険性が徹底的に暴露された。最後にアベと中曽根の類似性が指摘され、「サッチャーのような大統領的首相になりたい」という中曽根の野望をアベが引き継いでいることを厳しく批判した。(牧子嘉丸) コラム全文


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