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「非正規はやる気がない」安倍発言に怒り〜東京メトロ株主総会アピール行動 6月29日午前、東京メトロの株主総会があった。子会社のメトロコマースの駅売店で働く非正規労働者の組合、東京東部労組メトロコマース支部は、社前で「非正規差別をやめろ」の声を上げた。他労組、支援者など70名が集まった。東京メトロの株式は、すべて国(53・4%)と東京都(46・6%)が持っている。国の代表である安倍首相は「働き方改革」を唱えているが、直近に「非正規労働者は、責任感・やる気がない」ととれる発言をし、差別意識を露わにした。参加者からは、次々に安倍批判が飛び出した。組合は株主総会が始まる前に、正面入り口で申し入れを受けるよう会社に詰め寄った。しかし会社はガードマンを立たせ、扉を固く閉ざしたまま何の対応もしなかった。支部委員長の後呂良子さんは「国や都は、最低所得を保障する制度を作るべきだ。私たちは絶対あきらめない。おかしいことはおかしいと訴えていく」と力をこめた。なお「非正規差別をなくせ!メトロコマース裁判」の第一回控訴審は、7月10日東京高裁で開かれる。(佐々木有美) 写真速報・報告(東部労組)・関連情報(首都圏青年ユニオン) *写真=東京メトロ本社(上野) 「ノーモア7・7」日中戦争から見えてくるもの〜6.28レイバーネットTVで特集 日中戦争(中国への全面侵略)開始から80年目の日、7月7日がやってきます。もはや他人ごとではなくなった「戦前」。もはや他人ごとではなくなった1937年。わたしたちに求められているのは戦争加害の歴史的知識と想像力です。うやむやにされた加害責任、ほとんどなされていない被害者への償い、まったく反省しなかった加害責任者や加害企業、そして歴史改ざん主義の横行、教育勅語を容認する政治家と文科省、銃剣道の学校教育導入…。同じ過ちを繰り返す「兆し」が、次から次へと噴出しています。そういう状況のなかで、わたしたち日本の民衆が、「ノーモアヒロシマ/ナガサキ」と同じように「ノーモア7・7」を誓い、7月7日を「不戦の誓いの日」にすることは可能でしょうか。6月28日の番組コーディネーターは「日中戦争80年市民フォーラム」の植松青児さん、ゲストは、『日本の戦争加害がつぐなわれないのはなぜか?』の著者・大谷猛夫さんで放送しました。(レイバーネットTVプロジェクト) 写真速報・放送アーカイブ(74分) *写真=司会の松元ちえさん(左)と植松青児さん(6/28) 前川喜平氏が自ら示した「個人の尊厳、国民主権」〜記者会見をみて 6月23日の前川喜平氏の会見はたくさんの人々に感銘をあたえ、ネット上でも様々な媒体が意見を表明しています。私にも触れたい点、書きたい点がたくさんあるのですが、ここでは前川氏が記者クラブの求めに応じて書いた「個人の尊厳、国民主権」という言葉について書きたいと思います。「個人の尊厳」という言葉も「国民主権」という言葉も中学校で習ったように思います。全ての個人がお互いを人間として尊重する「個人の尊厳」。「平和主義」「基本的人権の尊重」とともに日本国憲法の三大原則の一つである「国民主権」。何となく皆が、戦後日本ではあたりまえだと思っている原理、何もしなくても、空気のように私たちの社会を 規定し続ける原則だと、大半の人々が思っている原理です。しかし、実際にはそうではない。この二つの原則を、建前ではなく本当の意味で社会を律する原理として確立するためには、国民には不断の努力が、あるときには自分自身の人生を賭けた行動すら必要となる。そのことを前川氏は自らの行いによって私たちに示したと思うのです。(久下格) 続き・会見ノーカット版 ブレない不器用な男のたたかい〜国労闘争団「岩崎松男さんを偲ぶ会」開かれる 6月24日、東京・スペースたんぽぽで「岩崎松男さんを偲ぶ会」が開かれた。岩崎さんは元国労闘争団で、30年前の国鉄分割・民営化で解雇された1047人の一人。鹿児島で解雇されたが上京して専従としてたたかってきた。近年は地元の反原発運動にも関わっていたが、今年2月がんのため68歳で亡くなった。韓国民衆歌謡グループ「コッタジ」応援団の中心メンバーでもあり、偲ぶ会には韓国からコッタジ関係者が2名来日した。コッタジ歌手のパク・ヒャンミさんは金芝河の詩に歌をつけた「鳥」を歌って追悼、会場を魅了した(写真)。「偲ぶ会」は本人にふさわしく明るく楽しい集いになった。呼びかけ人のスピーチで名古屋哲一さんは「私は郵政だったが、同じ解雇仲間でウマがあった。かれは上が変わってもブレなかった。たぶんブレたり他の選択を考える頭がなかっただけかも…。不器用な人間だった」と笑わせた。(松原明) 報告・パク・ヒャンミさんの歌(6分) 沖縄へのデマとヘイトを許さない〜制作会社「DHC」にサウンドデモ 「沖縄への偏見をあおる放送をゆるさない市民有志」は6月22日、東京・日比谷公園から港区虎ノ門まで「サウンドデモ」を繰り広げた。今回は抗議先を拡大し3か所を回ったが、メインのターゲットは実際に番組を制作したDHCテレビジョンだった。一方、DHCテレビジョン側は、「虎ノ門ニュース〜デモ隊が来るのでとりあえず番組立ち上げましたSP」と題した番組をインターネット上で生中継配信した。そこで百田尚樹氏らが「番組は何の問題もない」と主張し、デモ隊を挑発した。DHCテレビジョン前では一時騒然とした場面もあったが無事終了した。この日、大阪で「そこまで言って委員会」のヘイト番組をつくっている「ボーイズ」へも抗議した。参加者は約130人で元気に行進、沖縄のデマとヘイトを許さない運動の広がりを感じさせた。(E) 報告・動画(12分) 女性は命を守る性である〜フランス映画『夜明けの祈り』 美しい映画だった。それなのにこちらが毅然としていなければ、飲みこまれてしまいそうだった。戦争っていつでもそうだ。弱いところ弱いところに押し寄せてくる恐怖。なぜ女性ばかり怖い思いをするのか。ある知事経験者は、「慰安所の設置は、何も日本軍に限ったことではない」とうそぶき、「金をやるからもうなかったことにしろ」と迫る首相もいる。みんな男だ。この映画は実話である。ポーランドの寒村で起きた修道院の事件である。そこの修道女たちを助けた、フランス赤十字軍の女性医師マドレーヌ・ポーリアック(物語中ではマチルド・ボリュー)の物語である。第2次世界戦争の終結を迎えるポーランドでは、ナチスドイツとソ連軍の間で国民は翻弄されたうえ、戦後にソ連がつくった傀儡政府に人々はさらなる困窮に陥っていた。(笠原眞弓) 続き・映画公式サイト 〔週刊 本の発見〕切り捨てられる底辺層の絶望〜『時間かせぎの資本主義』 昨年のイギリス国民投票とアメリカ大統領選以来、「ポピュリズム(大衆迎合主義)」という言葉がメディアで氾濫するようになった。産業の空洞化が著しいイングランド北部やウェールズ南部の労働者階級、あるいは、アメリカ中西部の「ラストベルト(錆付いた工業地帯)」の白人労働者こそ、排外主義台頭の元凶だという言説である。だが果たしてこのような認識は妥当だろうか。筆者の知見によれば、問題の本質は別のところにある。近年の欧米諸国における排外主義の台頭は、雇用不安に喘ぐ白人労働者が大挙して極右に投票したことによるのではない。むしろ、階層格差の拡大に伴って投票率が低下し、既成政党が求心力を失ったことに原因があると考えられるのである。たとえば、昨年のアメリカ大統領選でのトランプの総得票数(5970万票)は、2012年にオバマ(6590万票)に敗れた共和党のロムニーの総得票数(6090万票)よりも120万票少ない。それにもかかわらず、トランプが当選したのは、民主党のクリントンの総得票数(5990万票)が大きく瓦解したからである。(菊池恵介) 続き 「世界難民の日」入管の人命軽視を問う〜ベトナム人死亡で法務省抗議 2017年6月20日、「世界難民の日」企画の行動として、霞ヶ関の法務省中央庁舎前にて、今年3月25日に茨城県牛久市の東日本入管センターに収容されていたベトナム人グエンさんがくも膜下出血で亡くなられたことに関する抗議と申し入れを行なった。以下は、6月18日の集会「入管の人命軽視を問う なぜ人が死んでも責任を取らないのか」参加者一同で決議した要求項目である。1. 2017年3月25日、東日本入管センター7Bブロックにおけるグエンさんの死亡の経緯を調査、公表すること。2. 事件当時、東日本入管センターの責任者(所長)であった北村晃彦氏を懲戒免職とすること。3. 入国管理局の職務下において、対象者に死亡または心身の障碍を引き起こすかもしれない一切の行為(収容を含む)をやめること。上記、3項目を東日本入国管理センター現所長、法務省入国管理局長 和田雅樹氏、法務大臣 金田勝年氏に宛て提出した。(SYI 収容者友人有志一同) 詳細 「初代の獄死を忘れるな」〜創価学会本部前で学会有志がサイレントアピール 6月18日、創価学会本部(東京都新宿区信濃町)前で創価学会員有志と不当に解雇された元創価学会職員によるサイレントアピールが行われた。この取り組みは、創価学会内での言論弾圧を告発し解雇された3名の元創価学会本部職員が一昨年の12月に始めた。その後支援する創価学会員は増え今回8回目、70名が参加した。参加者は、創価学会本部、公明党への思いをつづったプラカードをかかげ静かに立ち続けた。プラカードの文言は、「安保法制と共謀罪法の撤回のために闘え」「初代の獄死を忘れるな」「学会のために声を上げる会員を処分するな」など。本部前の公園には、サイレントアピールを見つめる学会員とおぼしき姿もあった。サイレントアピールに参加した創価学会員は、「今創価学会には一人一人が自分で考え、行動する精神が失われている」と語った。また創価大学卒の学会員は、「学生時代に『青年は心して政治を監視せよ』と学んだ」と話した。(湯本雅典) 報告・動画(8分) 韓国 : 最低賃金1万ウォン歩く大会を開催〜青年・未組織に切実な問題 最低賃金1万ウォン(時給約1000円)を実現するための歩く大会「マノン:ラン」に千人の市民が参加した。「マノン:ラン」は6月17日午後3時、弘大入口駅・京義線スプキル公園を出発し、汝矣島、漢江公園まで約5.5kmを歩いた。主催した「万ウォン行動」は、「最低賃金1万ウォンの要求が2018年には必ず実現するように、大衆参加方式の歩く大会を準備した」とし「多くの労働者が最低賃金水準を受け取っており、法定最低賃金も受け取れない労働者もいる。(生活安定という)最低賃金制度の趣旨にも合わない賃金水準を変えるため」歩く大会を準備したという趣旨を明らかにした。民主労総のチェ・ジョンジン委員長職務代行は、歩く大会が始まる前にチャムセサンとのインタビューで 「お固い集会・デモ行進ではなく、歩く大会なので多くの人が笑いながら楽しんでいる」とし「政府は3年後に最低賃金1万ウォンといったが、説得力がない。青年をはじめ未組織労働者にとって最低賃金1万ウォンは切実な問題で、2018年までに実現しなければならない」と伝えた。(チャムセサン報道) 詳細 安倍政権のデタラメに怒り収まらず〜6.19「総がかり」国会前に3500人 安倍政権のあまりのデタラメに怒り収まらず。6月19日夜の国会正門前「総がかり集会」は共謀罪成立直後にもかからわらず3500人の人々が集まり、「安倍政権打倒」の決意を新たにした。主催者挨拶で福山真劫氏は「毎日新聞の調査で内閣支持率は36%、不支持率は44%で逆転した。どの調査も同じで政治の潮目が変わり、安倍政権の崩壊の始まりだ。でも崩壊させるには、“本気の野党共闘”がつくれるかどうかが鍵だ」と衆院選に向けて野党の奮起を促した。武蔵大学教員の永田浩三氏は、「この間、たった一人でも安倍政権に立ち向かった人がいた。詩織さん、東京新聞の望月衣塑子さん、前事務次官の前川喜平さん、フリー記者の西中誠一郎さんだ。一人ひとりの力はけして小さくない。みんなで手をつないで、傲慢で不公正で政治を私物化する安倍政権を終わせよう」と訴えた。他に民進・社民・共産の代表挨拶、共謀罪NO! 実行委員会、エキタス、芸人九条の会のスピーチがあった。(M) 写真速報 「共謀罪」に怒りをもち、地域の運動を交流〜かながわ市民連絡会 6月17日、「かながわ市民連絡会」全体会が神奈川県横浜市桜木町ぴおシティで開催された。神奈川県では、6月9日神奈川10区、13区の有志の呼びかけで野党4党(民進党、社民党、共産党、自由党)への総選挙での野党候補一本化などを求めて要請行動が取り組まれた。この取り組みには、神奈川県下の衆議院選挙小選挙18選挙区すべてから「市民の会」が参加し、統一要請書が野党4党に手渡された。「かながわ市民連絡会」は、定期的に全体会を開いている。そして、各選挙区からの取り組みや情報の交換にじっくり時間をかけている。今回の会議では、共謀法強行採決直後という時期であったこともあり、怒りの発言があいついだ。また、この間の選挙区ごとの取り組みが報告された。そして、議論は近々予定されている市長選挙にも及んだ。安倍内閣の支持率が急落する中、「かながわ市民連絡会」のような運動の共闘、地域の運動の工夫、模索、実践がこれまでになく求められている。(湯本雅典) 報告・動画(4分半)・「ぶたちゅう」記事・6.21オール埼玉交流会議 若者の心揺さぶる「大久保製壜闘争」〜明治学院大学「映画・講演会」に大反響 『人間を取り戻せ! 大久保製壜(せいびん)闘争の記録』上映・講演会が、6月17日午後3時から明治学院大学(学内社会学会主催)で開催されましたので、アンケート回答内容も併せ報告します。上映された『人間を取り戻せ!』は、2009年にビデオプレスにより製作された40分の作品です。参加者はみな教室の大画面に、真剣な面持ちで固唾をのんでみていました。42年前から始まる大久保製壜闘争の最初のキリスト教会籠城闘争と、それに続く21年9ヵ月間の闘争記録です。アンケートでは、「●当時の状況が、かくも映像にしっかり残されていることに感動しました。杉田さんの親を前にしての訴えに感動しました。●感動的な映画でした。いろんな所でやって下さい。●労働組合を切りくずしにきた親に向かう杉田さんの発言に心が震えた。●長崎さんの生き方にふれ、感動しました。現在闘っている労働者の存在を知り力づけられた」などの声が寄せられました。(東京東部労組・長崎広) 報告・講演動画アップ *写真=学生や一般参加者で埋まった会場 心も民主主義も手放しません!〜「明日の自由を守る若手弁護士の会」声明 共謀罪(テロ等準備罪)が作られた今、「これからどうすればいいの」と震えるすべての方へ。どうか、けっして、萎縮しないで下さい。その震え、その不安こそが権力の狙いなのですから。私たちには自由にものを考え、表現する自由があります。心の中を誰にも覗かれない自由があります。憲法に違反する共謀罪のせいで、皆さんが自発的に自由を手放したら、永遠にこの国の民主主義は帰ってきません。一人ひとりが考え、表現し続けることは、「共謀罪」を運用させずに死文化させる大きな圧力になります。国民の心を侵すことになんのためらいもなく、同法案に賛成した政府・与党、すべての国会議員を、私たちは忘れません。全身の血が沸くほどの怒りをもって、あなたたちを許しません。落胆、やりきれない思い、徒労感。すべての重い気持ちで押しつぶされそうになっているすべての人へ。それでも希望はあるのです。あなたがその怒りを前向きなエネルギーに変えてくれる限り!(同声明より) 全文・「あすわか」HP *写真=採決日に抗議する市民(6.15国会前) 「連帯!最も暖かい記憶です」〜韓国サンケン労組 勝利報告集会 勝利集会というのは、いつも良いものだが、これほど暖かく、すがすがしい集会を経験したことはなかった。6月16日東京・全水道会館で韓国サンケン労組の勝利報告集会が開かれた。解雇撤回、原職復帰を祝って、100人を超える人が集まった。昨年9月30日の整理解雇から246日、日本遠征闘争229日を経ての画期的な勝利だった。韓国からはサンケン支会5人、上部機関の全国金属労組の3人が来日した。組合リーダーのキムウニョンさんは、この闘いが労働者の尊厳をかけた闘いだったこと、そして雨の日も雪の日も、早朝の本社前行動を支えてくれた日本の支援者がいなければこの勝利はなかったと話した。韓国サンケン労組から参加者に配られた記念品のバンダナには「連帯!最も暖かい記憶です」のことばが刻まれていた。(佐々木有美) 写真速報 「公共交通」をかなぐり捨てたJR〜「民営化30年」儲け主義の末路 6月14日のレイバーネットTVは、特集「民営化30年検証〜破綻したJR北海道とアブナイJR東日本」を放送した。最初に流した映像は、中曽根元首相がNHKのTVで「国労・社会党・総評をつぶすために国鉄分割・民営化をやった」と得意気に話すシーン。くしくもこの日、国会では共謀罪法案が強引に通されようとしていた。すでに社会党(現社民党)はほぼ壊滅し、自民党のやりたい放題の政治状況は、じつは30年前から準備されていたことがわかる。番組のゲストは、北海道から上京した黒鉄好さん(右)と国労本部書記長・唐澤武臣さん(左)だった。二人の話はわかりやすかった。膨大な長期債務を理由とした1987年の国鉄分割・民営化だったが、その後の経緯は、債務負担を国民に押しつけ、採算性のない鉄道の切り捨てだった。北海道ではJR発足当時に線路は3分の2にされたが、いままたその半分が廃止されようとしている。(レイバーネットTVプロジェクト) 報告・放送アーカイブ(80分/特集は14分から) 窒息しつつある民主主義〜フランスの新マクロン政権 5月7日の決選投票の結果、エマニュエル・マクロンが66,1%を得票してフランスの新大統領に選ばれた。前政権で大統領府官房長官補佐と経済大臣を務めたとはいえ、前年に自分の政治運動をつくったばかりの、議員経験がない人物(それも39歳の若さ)が大統領になるとは、前代未聞である。さらに、その後の総選挙第一次投票(6月11日、決戦投票は6月18日)で大統領の新党が圧倒的な優勢を得るという驚くべき結果となり、フランス政治は歴史的な転換期にある。大統領選にも、そのことを示す要素が認められた。政権交替をしてきた二大政党の敗退、二つの新しい政治運動(マクロンの「共和国前進!」とジャン=リュック・メランション候補の「フランス・アンスミーズFI(服従しないフランス)」の躍進、極右政党国民戦の決勝進出という第一次投票の結果には、これまでの政治(家)に対する有権者の拒絶反応が表れていた。(飛幡祐規 パリの窓から) 続き *写真(c)Christian Fonseca 共謀罪は違憲! 国会前徹夜の座り込み〜「あきらめないたたかい」はつづく 6月14日から15日朝、与党による共謀罪法案「強行採決迫る」の緊急事態を受け、議員会館前にはたくさんの市民が集い、徹夜の座り込みが続いた。傍聴した人の話では、「自民党のヤジがひどいが、テレビではそれは一切消されている」とのことだった。海渡雄一弁護士は「共謀罪が通っても萎縮せず、この悪法とたたかっていきましょう!」と呼びかけた。日本共産党・小池晃さんは「こんなひどい採決はない!今後もあきらめない」と語った。牛歩をした沖縄の風・糸数慶子さんは「嘆きと怒りでいっぱいだ」と。また社民党・福島みずほさんは「牛歩をした3人の議員(森裕子・又市征治・福島みずほ)が投票したにもかかわらず、2分の制限時間を過ぎたとして投票無効とされた。この3票がどれほど価値があるものか!」と怒りを露わにした。今後も市民と野党の共闘、「あきらめないたたかい」はつづく。(見雪恵美) 写真速報・ツイキャス動画(15日朝)・湯本報告&動画・「東京新聞」社説・BBCニュース・ハフィントンポスト・6.15抗議行動・市民連合の声明・新聞労連の声明 *写真=牛歩議員の投票が無効とされた(ピンクは福島みずほ氏) 〔週刊 本の発見〕戦争を背負って生きた人たち〜『知らなかった、ぼくらの戦争』 このコーナーを担当させていただいて、本の読み方が変わった。取り上げる本を選ぶために、新聞・雑誌・ネット・ラジオなどに注意を払い、本屋に行けば夢中で棚を眺める。数冊を選んで読み始め、この本と決めたら、線を引き、栞をはさみ、ある時は、ページを折る。森の中に入って、いい木を探し回っている気持ちだ。というのも、最新の良い本を紹介したいと思っているから。今回選んだ『知らなかった、ぼくらの戦争』で、アーサー・ビナードは、「本気で知りたくなると、どこかで知っている人とつながる道が、不思議と切り開かれる」といっている。「人」を「本」にすると、今の私の本選びにそのまま重なる。この本は、文化放送「アーサー・ビナード『探しています』」で、一昨年4月(戦後70年)から一年かけて、各地の戦争体験者47人にインタビューした中から23人を選んで1冊にまとめたもの。(志真秀弘) 続き 共謀罪「強行採決」前代未聞の非常事態に〜6/14夜、議員会館前集会に集まろう! 緊急事態です。与党は、今日(14日)午後〜夜の参議院本会議で野党提出の金田法相・山本地方創生担当相の問責決議案を多数で否決した後、参議院法務委員会での「共謀罪」法案の審議、採決をすっ飛ばして、本会議で同法案を強行採決する動きに出てきました。前代未聞の常識破りの非常事態です。4野党1会派は徹底抗戦の構えです。国会前に集まった市民はいま、座り込みの最中です。今夜が山場になります。このメールを見た人はできるだけ都合をつけて本日夜18時30分からの議員会館前集会に集まって下さい。(近藤徹) 詳細 レイバーネットTV(6/14)放送: 民営化30年検証〜破綻したJR北海道とアブナイJR東日本 国鉄分割民営化から30年を前にした2016年11月、JR北海道は全営業キロの半分が「単独では維持困難」と発表。事実上の経営破たん状態に陥りました。分割民営化で全路線の3分の1を失った北海道の鉄道地図は100年前の大正時代に逆戻り。この上、残った路線の半分が廃線の危機に瀕することで、北海道では「亡くならなくてすむ人まで病院に通えず亡くなる」という、発展途上国並みの恐るべき事態が始まろうとしています。今回の放送では、廃線危機最前線の北海道から、安全問題研究会・黒鉄好がスタジオに駆けつけ現状報告。北見市からは、北海道ちほく高原鉄道(2006年廃止)の存続運動に取り組んでいた「石北沿線ふるさとネットワーク」事務局長も緊急電話出演します。また、安全面がボロボロで大事故寸前の危機を迎えているJR東日本。その知られざる実態に迫ります。儲け最優先の民営化30年がもたらしたものは何だったのか、崩壊寸前のJRを一緒に考えます。(レイバーネットTVプロジェクト) 番組案内 *写真=ズタズタにされた北海道の鉄道 共謀罪「強行採決」より加計疑惑追及を!〜廃案求める市民集会に5200人 「義家文科副大臣が加計問題の内部告発者の処分検討」というとんでもないニュースが流れてきた。共謀罪の強行採決を目前にした6月13日夜、雨にもかかわらず東京・日比谷野音の「廃案を求める」市民集会には5200人が集まった。蓮舫・志位和夫・山本太郎・福島瑞穗ら野党党首クラスが顔そろえ、加計・森友問題にフタをして共謀罪を強行する安倍政権を痛烈に批判した。スピーチの中では、体を震わせて声を張り上げた棗(なつめ)一郎弁護士の怒りはすごかった。「告発者を守秘義務違反で処分するという。とんでもない。ではそのような文書はなかったと偽証の答弁をさせた大臣と副大臣の罪はどうなるのか。真っ先に処分し辞めさせるべきは大臣と副大臣だ! いまやるべきことは問題だらけの共謀罪ではない。加計問題の責任の所在を問うことだ」。大きな拍手が起きた。会期末まで残り3日、共謀罪廃案を求めるギリギリの闘いがつづく。(M) 写真速報・動画(なつめ発言)・国会連続行動(6/14〜6/16)・渡部通信・自民幹部へ抗議集中を・湯本報告&動画 共謀罪、13日の強行採決を許すな!〜日比谷集会・国会前行動へ ●6月12日、与党は野党の反対を押し切り、委員長の職権で13日の参院法務委員会で共謀罪の政府質疑(午後)を強行することを決定しました。強行採決の危険もあります。法務委員会を傍聴し、与党の動きを監視しましょう。国会前では、議員会館前集会(12時〜13時)、座り込み(13時30分〜16時)がおこなわれます。夜は日比谷野音集会(18時30分〜19時30分、集会終了後、銀座デモ)がおこなわれます。国会内外のたたかいで強行採決を止めましょう。(共謀罪NO!実行委員会) ●未だ審議不十分で矛盾にあふれており、国民は慎重な審議を求めています。 路上に、国会前に足を運び、採決を許さないという姿勢を見せつけましょう。私たちの未来を諦めないために。20時〜国会前緊急大抗議。(未来のための公共) 共謀罪NO!サイト・「最大限の抵抗を」(杉原浩司) 制裁や圧力では問題は解決しない!〜6.15南北共同宣言17周年・国際シンポジウム 6月11日、東京・駿河台記念館281号室において、「6.15南北共同宣言17周年・国際シンポジウム‐朝鮮半島と東アジア、平和への新たなステージへ」と題した集会が開催された。シンポジウムには、日本と南北朝鮮、北米、中国、ロシアの識者を招き、参加者の間で議論を深めた。主催者を代表して、藤本泰成「フォーラム平和・人権・環境」共同代表が「安部政権の朝鮮を敵視した政策」を強く批判。続いて、来賓出席した南昇祐・朝鮮総連中央常任委員会副議長は、「朝鮮半島は現在『超緊張状態』が続いている。我々は今こそ米国の朝鮮に対する挑発を中止させる必要がある。それこそが戦争を回避できる唯一の手段だ。日本は対米従属と対朝鮮敵視政策を転換しなければ、国際社会から取り残される」などと言及。集会の終わりには、参加者で「制裁や圧力では問題は解決しない。周辺各国はいたずらに朝鮮を敵視するのではなく、北と南が対等な立場に立って自主的に話し合えるよう環境整備に寄与すべき」等とするアピールを採択し、終了した。(金子通) 報告 全小選挙区で統一候補を!〜神奈川県内の「市民の会」、野党4党に要請 6月9日、神奈川県内の衆議院選挙小選挙区全18選挙区の「市民の会」が、立憲野党4党(民進党、社民党、日本共産党、自由党)に、全小選挙区での統一候補擁立実現を求める要請行動が取り組まれた。この取り組みは、藤井秀壯さん(神奈川10区)と滝本太郎さん(神奈川13区)の呼びかけに応え、「かながわ市民連絡会」に集う県内18の小選挙区すべての「市民の会」が統一要望書に賛同し実現したものだ。4党要請後の記者会見で呼びかけ人の滝本太郎さんは、「野党4党は、まだまだ危機感がたらない。共謀罪が決められてしまうような危険極まりないこの時期、安倍内閣を解散に追い込まなければならないはずなのに、解散に追い込む工夫、意欲が足らない。選挙情勢は我々が作るものだ」と語った。(湯本雅典) 報告・動画(5分15秒) これ以上、社会を壊されてたまるか!〜「辺野古・共謀罪」国会包囲に18000人 沖縄を取材しているジャーナリスト安田浩一さんが語気を強めた。「辺野古・高江では、現行法でも警察はやりたい放題の弾圧をしている。そのうえ、共謀罪という武器を与えてはならない。私たちにはギリギリの抵抗をする権利がある。これ以上、社会を壊されてたまるか!」。6月10日の「止めよう!辺野古埋立て 共謀罪法案は廃案に!国会大包囲」には18000人が集まり、国会周辺は怒りの熱気に包まれた。沖縄現地からは、稲嶺進名護市長や安次富浩氏らが参加し、「非暴力であきらめずに抵抗を続ける」と力強く語った。参加者のプラカードをみると、安倍政権のひどさに呆れかえる言葉ばかり。レイバーネットの川柳デモでは「嘘八百まだ足りないと減らず口」の句もあった。また創価学会員の有志が多数参加していた。治安維持法で弾圧された歴史のある創価学会。三色旗を手にした女性に聞くと「悩んでいる人は多い」という。(M) 写真速報・動画(6分16秒)・琉球新報・渡部通信・レポート&動画(見雪恵美)・写真報告(shinya)・共謀罪NO! サイト(最新情報) 創価学会員が共謀罪を語る〜話は「公明党の現状、安倍政権の危険性」に及んだ 国会前で、創価学会員鎌田有子さんはマイクを握った。「公明党の皆さんに訴えます。苦しんでいる創価学会員がいるのです」。私(湯本)は、鎌田さんにその思いを聞きたくインタビューの申し入れをした。そして6月4日、6名の創価学会員のインタビューが実現した。その話は、共謀罪に限らず、創価学会、公明党の現状、安倍政権の危険性に及んだ。インタビューに登場した元創価学会職員の野口裕介さんたちは、有志で創価学会本部前で「安保法制の撤回、共謀罪法案の成立阻止」「創価三代の師弟の精神に違背する本部執行部よ、目を覚ませ!」などをかかげサイレントアピールを続けている。(湯本雅典 取材:6月4日) 記事・動画(11分23秒) 密告社会のコワサ訴える金子勝教授〜6.9「未来公共」金曜行動レポート 6月9日金曜日、官邸前と国会前(北側・南側)で「安倍はやめろ!」のコールがつづいた。7時30分からの<未来のための公共>の抗議行動では、早くから参加者がつめかけ、コールも一段と熱気をおびていた。来週にも「共謀罪法案」が通るか通らないかの山場を迎えているからだ。時間が経つにしたがって、左右に長蛇の列ができた。スピーチには東大教授の発言を筆頭に、野党の政治家が次々と立ち、弁護士も立った。その中で金子勝慶大教授が、加計問題と共謀罪を結ぶ安倍政権の本質を突いた力のこもった発言をした。また密告社会のコワサを具体例を上げて訴えた。元陸自レンジャー隊員の井筒高雄さんは、自衛隊の情報部が暗躍している話をし、「いま母親お腹にいる赤ちゃんが大きくなって、大人たちは何をやっていたんだ!と非難されないよう頑張りましょう」と締めくくった。共謀罪が通ってからでは遅い。いまは初夏だが、急激に冬の時代がやってくる。(木下昌明) 写真速報・動画(8分) 自主避難者にスポットをあてた二本の作品〜ビデオアクト上映会 今村復興大臣の辞任から一か月半。「自主避難者は自己責任」「帰ってる人もいるじゃないか」とブチ切れた記者会見のシーンはメディアも盛んにとりあげたが、なぜ自主避難者は帰らない(帰れない)のか、それこそ伝えるべきことではないのか。6月8日、ビデオアクト上映会(東京・飯田橋)で、原発事故による自主避難者にスポットをあてた二つの映画が上映された。ひとつは今村復興相を辞任に追い込んだ西中誠一郎さんが制作した『自主避難者は自己責任か』。これを観ると西中氏がなぜ、今村氏に突っ込んで質問せざるを得なかったのかがよくわかる。そしてもう一つが『終の住処を奪われて』(遠藤大輔制作/写真)。これは「福島原発東京訴訟」の原告団長である鴨下祐也さんを追った映画で、37分と短いながらも、とても見応えのある作品だった。(有森あかね) 続き・『終の住処を奪われて』HP あらゆるところに自衛隊が入り込む〜ブックレット紹介『教育に浸透する自衛隊』 最近、近くの図書館からの帰りみち、すぐ脇で開かれていた市の主催する防災フェアをのぞいて驚いた。迷彩服の自衛隊員が、市民を足湯コーナーに招いて広報活動をし、自衛隊員の募集活動も展開していた。自衛隊が、少しも違和感をもたれずに市民生活に溶け込んでいる。この本をよむと、しかし、驚いているほうが現実を知らないことに気づかされた。本書は、2014年に出版されたブックレット『高校生をリクルートする自衛隊・自衛隊の手法を取り入れる教育行政』の続編にあたる。2013年に都立田無工業高校の生徒が朝霞駐屯地(埼玉県)で「生活体験」行う、2014年には都立大島高校の生徒が武山駐屯地(神奈川県)で「生活体験」を行うという事態がおきて、これに対してブックレット編集委員会が東京都教育委員会に質問状を出す。このいずれも2011年の東日本大震災に名を借りた「防災訓練」をうたっていた。(志真秀弘) 続き 6.10 国会大包囲へ〜止めよう!辺野古埋立て 共謀罪法案は廃案に! 6月10日(土)午後、「沖縄」「共謀罪」で暴走する安倍政権にノーの声を突きつける「国会大包囲」が行われる。以下は呼びかけ文。……沖縄戦では住民の4人に1人の命が奪われました。沖縄の人々は戦中戦後に収容所へ入れられて米軍に土地を奪われ、サンフランシスコ講和条約後は米軍の「銃剣とブルドーザー」により家を壊されて土地を強制収用され、「本土」で基地反対の声が高まると沖縄に基地が移されました。日本「復帰」後も基地被害が絶えず、在日米軍専用施設の面積の7割が集中している沖縄に、新たな基地を造ることは許されません。新基地建設NO!という沖縄県民の民意は選挙や大規模集会で、また座り込みやカヌーによる抗議など人間の尊厳をかけた非暴力の直接行動によって示されてきました。しかし、4月25日、日本政府は辺野古の埋め立て区域を囲む護岸工事に着手しました。人々の思いを踏みにじり、美しい海を殺す暴挙をやめさせなければなりません。 全文・川柳デモ告知 〔週刊 本の発見〕真の「女性活躍」を生きている人たち〜『N女の研究』 NGOやNPOで何らかの活動をしていると、その仲間内で必ず話題になることがある。いわく「人がいない。」「お金がない。」だ。理由はわかっている。活動体の専従となっても十分な生活費が得られないからだ。よって、「人材」が不足する、なり手がいない、活動が先細る。多くの人に利する目的を達成するために社会的使命をおびて活動する団体の財政基盤が日本では極めて脆弱なのだ。しかし、ある一定のNGO・NPOはきちんとした活動を継続しており、その中で働く人たちの素晴らしさに目を見張る思いをすることがある。一体、彼ら、彼女らは何者なのか。高い志と豊かな見識、確かなスキルはいったいどこで獲得・習得したのか。賃金はいかほどか。まさか霞を食べて暮らしているわけでもなかろうに。身近にいながら「低賃金の団体の待遇でどうやって食べているのか」とはなかなか聞き出せない。そのような私の「ミステリー」に応えたのが本書だ。(渡辺照子 6月8日) 続き *「週刊 本の発見」は毎週木曜日掲載 小池都政と都民ファーストの動向をどう見るか〜 進藤兵さんが講演 6月3日、東京都中野区で「小池都政と都民ファーストの動向をどう見るか」と題して都留文科大学教授、進藤兵さん(写真)の講演学習会が開催された(主催:市民と野党をつなぐ会@東京)。進藤さんは小池百合子氏が登場したことで「保守分裂」があり、その結果都政の支配構造が露になったことをふまえつつ、小池知事を批判すべき点として以下の点を抑えた。1、基本政策は舛添都政の継承 2、都市再開発中心路線 3、貧困をなくす視点がない 4、平和、憲法擁護を明言しない。そして間近にせまった都知事選の争点として以下を提案した。1、都市再開発の是非 2、都民の生活保障の方針の有無 3、都議会の民主化、透明化、公開化 4、「安倍改憲」の是非。さらに「都民ファーストの会」に対して、上記4つの争点について政策を公にさせる取り組みが大事だと語った。(湯本雅典 取材:6月3日) 記事・動画(6分38秒) 映画から浮かび上がる危険なニッポン!〜レイバー映画祭2017案内 レイバー映画祭2017は、7月22日、東京・田町交通ビル6Fホールで開催される。安倍の暴走で日本全体がダッチロール化している今、私たちは何をしたらいいのか。映画を通して一緒に考えてみよう。11回目になる今年の映画祭のメインは三上智恵監督の「標的の島〜風(かじ)かたか」、米軍・自衛隊基地に抗う人々の姿から歪んだ日本がくっきり見えてくる。また、新鮮な眼で捉えた学生・若者作品を3作揃って上映する。ほかに話題作・新作が満載。「原発の町を追われて3〜双葉町・ある牛飼いの記録」(堀切さとみ)、「私たちは共謀する〜『テロ等準備罪』法案とのたたかい」(湯本雅典)、「コンビニの秘密(仮)」(土屋トカチ)、「中村さん」(津田修一)、「トゥジェン!韓国サンケン労組は行く」(ビデオプレス)など、見逃せない作品ばかりだ。映画祭のチラシもできて宣伝を開始した。ぜひみなさんのご協力を呼びかけたい。(映画祭プロジェクト) 詳細 「戦争させない・9条こわすな」〜オール埼玉総行動に13200人! 6月4日「6・4オール埼玉総行動」が埼玉県さいたま市の北浦和公園で開催され、13200人が集まった。(主催:「安保関連法」廃止! 集団的自衛権行使容認「閣議決定」撤回を求めるオール埼玉総行動実行委員会)。同実行員会は、これまで4回の1万人規模の集会を開催してきた。集会は、後援団体として「埼玉弁護士会」「連合埼玉」「埼労連」が後援団体となり、立憲野党4党も参加しアピールを送った。今回は、総選挙で野党共闘をめざす市民組織(「連絡会」や「準備会」)が県内15の小選挙区すべてで作られ、そのすべてから多くの市民が参加した。そしてデモンストレーションでは、15の選挙区ごとのデモ隊も組まれた。(湯本雅典) 報告・動画(5分) 「勝ったぞー!」黄色いゼッケンを空に投げた〜サンケン勝利、訪韓報告 「勝ったぞー!」組合員たちは、それまで常に着ていた黄色いゼッケンを空に投げた。みなホッとして喜びをかみしめていた。韓国サンケン労組は6月2日、ついに画期的な勝利を手にした。労組が籠城していた工場前のテントでの最後の集会に参加するため、急きょ韓国に行ってきた。3日夜、「現場に戻ろう」と書かれた横断幕の前で、日本遠征団をねぎらい、勝利を祝う宴が開かれていた。分会長にインタビューした。その思いは複雑だった。「勝ったし、うれしいのだけれど、何かやるせない」と。ここまでの道のりはたやすくはなかった。家族の反対もあったし、離婚の危機を抱えながら闘争に参加していた仲間もいる。小さい子供や病気の親を抱えていた組合員もいる。34名で始めた籠城闘争だが、途中、会社からの「60か月分の解雇慰労金」を受け取り去っていった仲間もいる。本当につらい、涙を流しながらの闘いだった。(尾澤邦子) 訪韓報告・オーマイニュース「国際連帯の模範」 スノーデンの警告〜「共謀罪」法案と「大量監視」社会とメディアと市民 米国家安全保障局(NSA)による大規模な個人情報収集を告発したエドワード・スノーデン元米CIA職員が共同通信のインタビュー(2日付中国新聞=共同)で述べたことはきわめて重大です。スノーデン氏は「あらゆる人物の私生活の完璧な記録を作ることができる」大規模監視システム(エックスキースコア)がNSAから日本政府に供与されていたことを示す機密文書は、「米政府も本物と認めている」と断言したうえで、「共謀罪法案」についてこう指摘しました。「(法案に)懸念を表明した国連特別報告者に同意する。…新たな監視方法を公認することになる。大量監視の始まりであり、日本はこれまで存在していなかった監視文化が日常のものになる」「共謀罪法案」の危険性があらためて浮き彫りになっています。(ブログ「アリの一言」) 全文 沖縄・辺野古の座り込み弾圧〜機動隊によるケガ人、逮捕者が続出 6月2日、今日一日でシュワブゲート前から救急搬送が2人。うち一人の64歳の女性(東京都立川市在住)は、機動隊員により頭蓋骨骨折等の重症。短くても1週間の入院。女性は私の知人で救急車に同乗しました。病院までの時間が永遠の時間のようでした。連日、機動隊による逮捕も続出しています。毎日ゲート前に200人集まれば、このような機動隊による暴走は止められます。(大畑豊) /なお『沖縄タイムス』によれば「工事用車両の搬入は約130台が確認された。100台を超えたのは初めて。シュワブ沿岸では午前8時半から午後5時ごろまで護岸工事が続いた。クレーン作業車が砕石を海中に投下し、護岸を沖合に延ばした」と強引な工事強行を報じている。 報告・沖縄タイムス *写真=重症を負った女性 「全面審議拒否」求めるプラカード〜6.2国会前で若者が声あげる 6月2日金曜日、国会周辺での抗議行動の日。翌朝の『東京新聞』に掲載されてなかったが、この日もいつもと同じように声は上がっていた。官邸前では、90歳の斎藤美智子さんが今夜も安倍首相に向かって「あの広島での祈りはなんだったんですか、いますぐ原発から撤退して下さい!」と訴えていた。<未来のための公共>では、佐高信や学者の会の広渡清吾、弁護士、政治家、学生と、コールの合間にスピーチがつづいた。初めて立ったという大学2年生は「現政権は自分たちのやっていることが本当に狂っていることを認識して下さい!」と。この日は「全面審議拒否」のプラカードが目につき、参加者からも「審議拒否」のコールが上がった。<未来公共>ではリーフレットをくばっていた。「WE THE PEOPLE DEFEND DEMOCRACY」というタイトルで、共謀罪反対の解説だった。(木下昌明) 写真速報・動画(7分) 韓国サンケン労組「原職復帰」の勝利解決!〜遠征団「勝って帰国」へ 「韓国サンケン争議」は6月2日、解雇から246日、日本に遠征闘争に来てから229日で勝利解決しました。16人の原職復帰と組合活動を認めさせた画期的内容です。会社と合意書を交わし、1カ月の有給休暇を勝ちとりました。遠征闘争団は3日に帰国します。2日はいつものとおり午前7時20分から、新座市のサンケン本社前で宣伝活動を開始しました。最後になったこの日、リーダーのキムウニョンさんは闘争を振り返りながら、「日本の支援者のおかげでここまで来た。みんなのことは一生忘れない」とマイクで訴えていました。「勝つまで帰らない」と剃髪姿で来日した遠征闘争団は、その言葉どおり、勝利を手に帰国することになりました。おめでとう韓国サンケン労組! そしてご支援、ご協力いただいた多くの方々に感謝します。(尾澤邦子) 写真速報・オーマイニュース・キムウニョン日誌・金属労組声明 *写真=勝利を祝う(6/2夜、全労協事務所) 信仰の自由を掲げて〜宗教者、共謀罪に反対して立ち上がる! 5月31日午後2時から「『共謀罪』反対・憲法改悪阻止をめざす宗教者・信者全国集会」が日本教育会館で開かれた。開会あいさつで、「私たちは宗教・宗派の違いをのりこえて集まっているのではない。それぞれの信仰に立ち、その宗教の根本に則って集まっているのだ」という旨の発言があった。民進・近藤、共産・井上、社民・福島氏らの野党代表あいさつがあり、総がかり実行委員会の高田健さんは、今の悪政に抗して政党・市民・宗教者の連帯を呼びかけた。基調講演は弁護士の海渡雄一さん。共謀罪は戦前の治安維持法と同じ発想であり、それは共産主義・社会主義者だけでなく、宗教団体にもどのように牙をむいたかを力説。特に最初に治安維持法が適用された第二次大本教事件をとりあげ、そのやり方のあまりの非道さに会場は息を呑んだ。(牧子嘉丸のショート・ワールド) 続き 「自由な社会」が奪われる!〜共謀罪反対、市民の集いに4700人 5月31日、東京・日比谷野音で開かれた「共謀罪の廃案を求める市民の集い」には会場あふれる4700人が参加した。新聞労連委員長の小林基秀さんは「共謀罪は当局が取り締まりたい人を犯罪者に仕立てあげる法律」と喝破し、こう続けた。「私は中東の独裁政権の取材をしたことがあるが、独裁国は治安がいい。それは国民が“見ざる聞かざる言わざる”の状態に置かれているから。日本をそんな国にしていいのか。だれもが自由にものが言える社会こそわれわれに必要だ」。会場から大きな拍手が起きた。「市民団体も対象」との金田法相発言を受けて、この日は危機感いっぱいの集いになった。環境問題のグリーンピース、人権問題のアムネスティや自由人権協会、表現活動の日本ペンクラブなど各界の代表が、異口同音に「市民活動を萎縮させる共謀罪絶対反対」のスピーチをした。参加者は「共謀罪NO!」のプラカードを掲げ、銀座の街をデモ行進した。(M) 写真速報・写真報告(shinya)・渡部通信・動画(全収録版)・NHKニュース・6月連続行動日程 〔本の発見〕ミステリー短編小説の面白さ〜『バラの中の死』『血縁』 ミステリーという文芸ジャンルは、長らく隆盛を誇りつづけている。昔は「探偵小説」、今では「推理小説」という訳語が一般的とはいえ、「ミステリー」そのままでも広く通じる。元々ミステリー(mystery)とは、ギリシャ語のミュステーリオン(秘密の儀式、奥義)に淵源するとの見方が多い。当然ながら、不可解な“謎”が提示され、鮮やかなトリックや痛快なドンデン返しによって爽快な結末を迎えれば成功。しかし、齟齬を来たせば、機械的でパズルのような筋立てや、意外性のみでリアリティに欠けた“逆転”劇に留まってしまう例も少なくない。結果、一編のミステリーを否定的に論じる際には、“「人間」が描かれていない”という評言がしばしば用いられる。破天荒な謎の提示及び解決とともに、真の「人間」の描出という一種の二律背反が課せられるミステリーは、実は極めて困難な表現形式だが、短編という限られた枠の中においては、むしろその制約が軽減される傾向もある。(大西赤人) 続き 以前のトップページへのリンクを表示:
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