2020/01 | |||||
Menu
おしらせ
・レイバー映画祭(報告) ・レイバーネットTV(10/9) ・あるくラジオ(10/10) ・川柳班(10/31) ・ブッククラブ(10/12) ・シネクラブ(9/1) ・ねりまの会(10/12) ・フィールドワーク(足尾報告) ・三多摩レイバー映画祭 ・夏期合宿(8/24) ・レイバーネット動画 ●「太田昌国のコラム」第95回(2024/10/10) ●〔週刊 本の発見〕第364回(2024/10/10) ●「根津公子の都教委傍聴記」(2024/10/10) ●川柳「笑い茸」NO.157(2024/9/26) ●フランス発・グローバルニュース第13回(2024/9/20) ●「飛幡祐規 パリの窓から」第95回(2024/9/10) ●「美術館めぐり」第3回(2024/9/23) ★カンパのお願い ■メディア系サイト 原子力資料情報室・たんぽぽ舎・岩上チャンネル(IWJ)・福島事故緊急会議・OurPlanet-TV・経産省前テントひろば・フクロウFoEチャンネル・田中龍作ジャーナル・UPLAN動画・NO HATE TV・なにぬねノンちゃんねる・市民メディア放送局・ニュース打破配信プロジェクト・デモクラシータイムス・The Interschool Journal・湯本雅典HP・アリの一言・デモリサTV・ボトムアップCH・共同テーブル・反貧困ネットワーク・JAL青空チャンネル・川島進ch・独立言論フォーラム・ポリタスTV・choose life project・一月万冊・ArcTimes・ちきゅう座・総がかり行動・市民連合・NPA-TV
|
裁判所はなぜ行政の裁量を追認してしまうのか〜朝鮮高校無償化連続学習会 1月30日、東京・文京区民センターにおいて、東京朝鮮中高級学校「高校無償化」裁判弁護団が主催する連続学習会の第4回目が行われ、50人以上が参加した。学習会では、住基ネットや原発差し止め判決を下した元裁判官の井戸謙一さん(現弁護士/写真)を講師に招き、朝鮮高校無償化裁判を通じて明らかになった裁判官の行政政策を追認する背景について学習した。講師の井戸謙一さんはまず始めに「31年間裁判官をやってきたが、最近の裁判所の判断を見ていると目を覆いたくなるような判決が続いている。裁判所内部のことは、なかなか皆さんが知ることが少ないだろうと思うので、私が体験してきたことを率直に話をしていきたい」と語った。そして「裁判官は、最高裁事務総局を代表に『裁判をしない裁判官』がエリートです。私が裁判官に任官された1979年当時は、司法反動と闘う雰囲気や裁判官は対等であるという価値観があった。…(金子通) 続き 〔週刊 本の発見〕道徳問題は学校だけの問題か?〜『「特別の教科 道徳」ってなんだ?』 2019年度から道徳が中学校まで教科化された。そして、子どもたちの内面をも評価されかねない方向へと舵が切られた。これまでの学校教育では、戦前の修身の反省に立ち、内面を評価することは行わないとの立場が貫かれてきたが、ついに?と言うか、とうとう?と言うか、風穴が開けられる結果となった。こうした事態に対し、『「特別の教科 道徳」ってなんだ?−子どもの内面に介入しない授業・評価の実践例』の著者は、個人的で多様であるはずの価値観を国家が規定し、国家から与えられる価値観で評価されることになれば、民主主義の否定であると強く警告している。また、各種法律の内部で起きているある変化についても非常に興味深い指摘をし、この本を通じて多様性を認め合う共生社会に向け何ができるかを考えて行きたいとしている。(杜 海樹) 続き 政策も候補者も市民が決める!〜都知事選にらんで「2020都民政策会議」が発足 7月5日に投開票される都知事選まで半年をきったなかで、都民が主役の都知事選にしようと、「2020都民政策会議」が発足した。1月29日午後、都庁記者クラブでその発表会見があった。会の代表格は西東京市議(無所属・市民派)の森てるおさんで、ほかに国立・小平の無所属市議らが出席した。森さんによれば、「東京都には暮らしの問題が山積しているが、オリンピックの影に隠れて都民の思いが反映されない恐れがある。政治はもっと地域にねざし、あくまで都民が主役になるべきだ。著名人を集めて政党の綱引きで決めるような都知事選であってはならない。暮らしの場から意見を持ちより、それを政策としてまとめ、それを実現してくれる候補者を選び、都政を都民に取り戻したい」と強調した。今後、貧困、保育園、防災、食、環境問題などさまざまなテーマでワークショップを開催し、政策を積み上げ、3〜4月に意見集約をしていくという。(M) 続き 緊急署名 : ハローワーク非正規相談員を毎年解雇の恐怖にさらさないで! 私達ハローワーク非正規相談員を、4月1日に求職カウンターに並ばせないで! 私達は、ハローワークの非正規相談員です。まさに今、3月31日の解雇を目前にしています! 3月31日まで求職者の相談に乗り、4月1日からは失業者として求職カウンターに並ぶブラックジョークのような非正規公務員です。現在、日本では、不本意型非正規雇用による貧困や差別が大きな社会問題となっています。しかし残念なことに労働者・企業を指導や啓発する労働行政の窓口では、非正規雇用が6割を占め、雇用不安を抱えながら窓口対応を担っています。職業安定行政ハローワークの職業相談の窓口では、様々な悩みと直接向き合っています。就職に関することだけではなく、貧困、家族問題、メンタル疾患、病気、地域、パワハラ・セクハラなど、仕事の相談を通して、多くの社会問題とかかわっています。(非正規公務員、雇用安定の会) 続き 不幸を生むカジノはあかん!〜東京で「全国交流と総決起の集い」 1月26日(日)東京四ツ谷の主婦会館において「日本のどこにもカジノをつくらせない〜カジノ反対 全国交流と総決起の集い」が行われ参加しました。「カジノは必ず不幸を生みます。人の不幸を基にして経済振興などはありえません。日本にカジノはつくらせない」と、全国カジノ賭博場設置反対連絡協議会副代表の柴田武男さんが、集会の冒頭であいさつしました。立憲民主党の阿部知子さんからは「2016年12月『カジノ推進法』が議員立法で強行採決され成立。その前代未聞の強行採決をした人が、いま逮捕されている秋元司さんだ。2018年7月『カジノ実施法』という、現実において賭博を解禁する法整備の法律ができたが、その時の担当副大臣も秋元司さん。背後には大きなヤミがあると思う。とにかく止めよう、これ以上進めるなと『カジノ推進法』と『カジノ実施法』の廃止法案を衆議院に提出した」と報告がありました。(尾澤邦子) 続き・動画(30秒) 緊急トークセッション : 「食」を支える卸売市場は誰の手に落ちていくのか? 1月25日(土) 東京の高円寺のイベントスペース「Grain」で、〔緊急トークセッション〕「食」を支える卸売市場は誰の手に落ちていくのか? と題されたトークイベントが開催された。主催は、築地中央卸売市場の豊洲への移転問題や、全国で改悪されつつある卸売市場条例に危機感を抱く市民による消費者団体「卸売市場制度を守ろう!都民連絡会」である。用意された50席は、関心を持つ参加者で満席となった。東京都中央卸売市場取引業務運営協議会会長代理で、昨年10月の運営協議会において東京都の卸売市場条例改正に強く疑義を唱えた藤島廣二氏(東京聖栄大学客員教授/写真中央)は「誤解や先入観も多い卸売市場の役割、例えば卸売市場制度によって実は流通コストが抑えられている」と述べ、制度の様々な利点をこれまでの歴史を踏まえ、どう改悪され、どんな将来が予想されるかを話した。(ジョニーH) 報告 日本にもこんな刑務所があったのか〜坂上香監督『プリズン・サークル』 日本にもこんな刑務所があるのか――坂上香監督の『プリズン・サークル』をみて思いを 新たにした。「島根あさひ社会復帰促進センター」という男子刑務所が舞台で、2008年に 官民共同で開設され、受刑者の独り歩きも私語も許される。これまで刑務所といえば、犯罪者を厳しく罰する所というイメージが強かった。ここでは 人間性の回復をめざすことに主眼がおかれている。受刑者が数人から数十人、輪になって 腰かけ、それぞれが自らの犯罪を告白し、互いにその原因を探り、どう対処したらいいか 語り合うという対話を基本にした教育システムだ。その場には民間の若い女性支援員も参加して、何か楽しい教育の雰囲気をかもしている。映画は刑務所の全景も映しているが、ほとんどは所内での受刑者の対話に終始している。それだけなのに目が離せない。このドキュメンタリーは、隔離された所内の新しい試みを広く知らしめようと、坂上が6 年の歳月をかけて所長らを説得し、2年の歳月をかけて撮影したもの。(木下昌明)続き ホームヘルパー裁判はじまる〜訪問介護の現場は「労基法なし」の無法地帯 訪問介護の現場は、やりがいさえ無くして労働基準法さえ守れない無法地帯です。イギリス発の労働時間が決まっていない「0時間契約」がまかり通っています。ヘルパーの処遇改善加算も利用者負担となって高齢者に重くのしかかっています。訪問介護の現場の登録ヘルパーは、細切れ分給で我慢の限界です。このままでは、介護保険制度の設立当初の理念とは程遠いものになってしまいます。第1回裁判は2020年1月20日(月)14時から、東京地裁803号法廷(裁判長 小田正二)で開かれました。急遽、傍聴券配布となり50席の傍聴席に70人位集まりました。初公判では、3人の原告(伊藤みどり、佐藤昌子、藤原るか)が順番に意見陳述をしました。その後、衆議院第2議員会館に場所を移動して院内集会にも70人近い人たちが集まりました。福岡、大阪、神奈川、福島方面からも、介護保険制度に憂うる人たちや現場のヘルパーやケアマネージャー等、裁判傍聴は初めてという人も集まりました。(伊藤みどり) 報告 *写真=原告たち(1/20) 〔週刊 本の発見〕そそのかしたものの正体〜『画家たちの戦争責任』 本書の著者北村小夜(写真)は、戦中の1943年、18歳のときに藤田嗣治による戦争画の傑作と言われる「アッツ島玉砕」を見た。近年まで、藤田が第二次大戦中、戦争画を描いていたことは一つのエピソードとして語られるにすぎなかった。それは敗戦後、戦争責任を問われた彼が、フランスに逃避したことにもよる。北村は1925年、治安維持法公布の年に生まれ、日中戦争、太平洋戦争と十代のほとんどを戦争の中で過ごした。彼女は「旗(日の丸)と歌(君が代)に唆(そそのか)されて」軍国少女になったという。高等女学校卒業を間近に、海軍予備学生になったボーイフレンドに「この世で会えなければ靖国で…」と言われ、自分も靖国に行こうと、従軍看護婦になり中国に渡った。「アッツ島玉砕」を見たのは、看護婦養成所を卒業する直前だった。その時の状況を北村はこう書いている。「その凄まじさに思わず手を合わせる人もいた。そばにいた少年は拳を握りしめていた。…(佐々木有美) 続き 「今日は一番言いにくい話をします」〜双葉町避難者・鵜沼久江さん現実を語る 1月19日、東京・高円寺のフリースペース「グレイン」で、『原発の町を追われて』上映会とトークが行われた。30人があつまり、双葉町から埼玉県加須市で避難生活をしている鵜沼久江さん(写真)の話に聞き入った。「今日は一番言いにくい話をします。お金の話です」と鵜沼さん。「避難者は賠償金もらって、いい思いして」と言われているがとんでもない。われわれ双葉町民には『生活再建のためのお金』として一律100万円渡されました。世間ではもらったお金だと思われているみたいですが、借りてるだけ。それも強制的な貸付なんですよ」。双葉町民には精神的慰謝料として、一人あたり一ヵ月10万円が振り込まれていた時期がある。このことがマスコミで報道されるや、避難者に対する世間の目は、同情からやっかみに変わった。避難先の小中学校で子どもたちはいじめにあい、働きに出た大人たちは「双葉の人間が来たから仕事がなくなった」と責められた。(堀切さとみ)続き ある外国人労働者の自立〜映画『コンプリシティ/優しい共犯』(近浦啓 監督) 外国人技能実習生という制度があることは、今やほとんどの人が知っている。そしてその制度が、人権の視点からも問題ありということも知られてきた。外国人労働者の受け入れが始まった1990年代後半、房総の干物製造業を訪ねた時に従業員のほとんどが中国人だったことや、今の外国人技能実習生制度が発足してから、長野県のレタス産地で有名な川上村を訪ねると、夏の農家の手伝いが学生アルバイトから中国人に、宿舎が農家受け入れから近くのアパートに代わっていたことを思い出す。それまでは、食事も何もかも家族と一緒だったが、そのころは、すべて実習生自身が賄い、農家は手間がかからなくなってよかったと話していた。この映画は、夢を持って来日したにも関わらず、あまりに過酷な労働条件に耐えられなくて実習先を逃げ出した青年の物語である。逃げること、嘘をつくことを余儀なくさせる社会制度って何なのかと思う。そんな中でも、何とか自己を保ち誠実に生きようとする実習生の一側面である。(笠原眞弓) 続き・映画公式サイト 「安倍にうんざり、もう辞めて」〜1.20 国会開会日行動に500人 「改憲阻止のたたかいは最大の勝負を迎えている。正念場のなかの正念場だ!」。1月20日国会開会日集会の主催者挨拶に立った高田健さん(写真)の発言は、ひときわ力がこもっていた。「いま中東に自衛隊が向かっている。こんな重大な問題を国会を開かず閣議決定で決めた安倍政権。デタラメな違憲・脱法行為は絶対に認められない。そして、もうひとつ注目したいのは、いつのまにか自衛隊がジブチに恒久基地をもち出撃基地化していることだ」。国民にはかることなく進む米軍との中東共同軍事行動に高田さんは強く警鐘を鳴らした。総がかり行動実行委では「改憲発議反対」の新たな署名運動を始めるという。この日の昼集会には約500人の市民・労働組合員らが集まり、安倍退陣の声を上げた。社民・共産・沖縄の風・立憲の4党代表から挨拶があった。とくに党大会で綱領を改定し野党共闘重視を決めたばかりの共産党は、元気いっぱいだった。国会議員11名がずらりと並び存在感を示していた。(M) 続き・動画(8分)・全記録(川島チャンネル 61分)・朝日デジタル 韓国で政権交代を勝ちとった闘いの記録『写真集キャンドル革命』(日本版)出版なる 重さ1.1キロ、A5判311頁の本が出来た。写真集というと、写真がメイン。しかし、この本は「写真」に加えて「記録」に 大きな意味が込められている。もちろん、写真だけでも素晴らしい。特に、被写体 の一人ひとりの表情や目線に心が惹きつけられる。怒り、訴え、共感、カップルや 家族や仲間の愛、注視、歓喜などすべてに表情があり、目線に人そのものを感じる。韓国では「一人デモ」や「街頭(社前)記者会見」という運動スタイルがある。 どちらも、無届集会禁止などへの対抗手段として日常的に行われている。ただ「一 人デモ」といっても、まったく一人ではない。10分間や20分間は一人でメッセージ ボードなどを持って立つが、リレー式に仲間がつないでいくので、多くの人が共に 担っているのだ。私もかつて政府合同庁舎の通用口付近に30分ほど立ったことがあ るが、背後に仲間の視線を感じて、不思議な一体感を持つことができた。(白石孝) 続き *写真=白石孝さん(左)と出版社・コモンズ代表大江正章さん 「死の商人」にならないで!〜日本製鋼所は艦載砲の米国輸出をやめろ!アクション NAJAT(武器取引反対ネットワーク)が呼びかけた「日本製鋼所は艦載砲の米国輸出をやめろ!1.14大崎本社抗議アクション」には15人が参加しました。輸出が狙われているのは、日本製鋼所が英国の大手武器メーカーの関連会社(米国)からライセンスを得て生産している5インチ砲の構成品で、米海軍の近代化改修されたイージス艦などに搭載される見込みです。イラク戦争などで国際法違反の先制攻撃などの役割を果たしてきたイージス艦への搭載は、米国とイランとの間の軍事的緊張が高まる中、戦争犯罪への加担につながりかねません。まずは大崎駅南改札口前で、横断幕や同社イメージキャラクターの斎藤工さんに「軍需企業・日本製鋼所の宣伝に手を貸さないでください」と訴えるプラカードなどを掲げてマイクアピール。チラシも配布しました。昼休みで人通りも多く、注目度は高かったです。(杉原浩司) 続き 〔週刊 本の発見〕歴史のなかに詩を読み解く〜『ブレヒトの詩―しなやかに鋭く時代を穿つ』 ベルトルト・ブレヒト(写真)は『三文オペラ』(マック・ザ・ナイフの歌はあまりにも有名)で知られる劇作家。1898年、南ドイツのアウクスブルクに生まれ、1956年、東ベルリンで亡くなる。60年足らずの生涯のうち、かれは15年間を亡命生活に費やした。ブレヒトは戯曲家であったが、何よりも詩人でもあった。本書は、そのブレヒトの詩を、年代をおって歴史の中で読み解いていく。訳詩集でもなく、いわゆる詩論でもない。いまにあって、ブレヒトの詩をどう読むか、それを示したのが本書である。ブレヒト詩の再発見の書といってもいい。巻末の「略年譜」によると、ブレヒトは1932年国会放火事件の翌日、ナチス支配下のドイツを逃れ、プラハ、ウィーンからチューリヒへ。さらにパリを経てデンマークに入り港町スヴェンボリに。そこに5年住むが、ドイツ軍のデンマーク侵攻の直前にスウェーデンに脱出。さらにフィンランドへ。(志真秀弘) 続き 自衛隊「習志野空てい団」の訓練始めに抗議の集会とデモ 1月12日(日)の午前、千葉県の習志野空てい団の基地に近いJR津田沼駅前で習志野空てい団の「訓練始めに抗議するリレートーク&デモ」が開かれ、50人強が参加した。昨年末に木更津市長が自衛隊のオスプレイ受け入れを許す会見をして木更津基地配備が決まり、また政府が自衛隊の中東派遣の第1陣としてPC130哨戒機が沖縄基地から出発させ、自衛隊の戦争参加が急速に進んでいる。習志野空てい団の訓練始め行事は数年前から沖縄や米本土からの米軍空てい部隊も参加して大掛かりな演習になっている。私は長く習志野基地近くに住んでいるが、1昨年の訓練に初めて基地に入って観察したが、この訓練始めの行事に少年たちはじめ軍事マニアのカメラマンたちが1万人近くが押し寄せて一大航空・軍事ショーになり、市民が戦争に不感症になっている脅威を実感した。(高幣真公) 全文 騒々しい出来事・事件をいかに受け止めるか〜太田昌国のコラム 新年早々から、矢継ぎ早に大きな意味を持つ出来事が続いた。1月9日(木)朝の新聞各紙の紙面では、イランがイラクにある米軍基地に報復攻撃、レバノンに逃亡した日産前会長カルロス・ゴーンが開いた記者会見、45名の障碍者を殺傷した「津久井やまゆり園事件」第1回公判という、平穏な日であれば、それぞれが幾面もの紙幅を独占するであろう3件のビッグ・ニュースをいかに配置するかで苦労した痕跡があちこちに見られた。この短い紙幅では、別途何度でも論じるべき「やまゆり園」事件を除く2件に触れたい。米国軍が、或る国の軍事指導者を、米国ではないまた別な国の領土内で殺害する「軍事作戦」は、さて、国際的にいかなる根拠で正当化され得るのかという問題は、事の発端として当然にもある。過てる「反テロ戦争」を2001年10月以降発動してきた米国の、傲慢なる超大国主義が感じ取られて、許しがたい。(太田昌国) 続き 〔週刊 本の発見〕「教育の敗北」がもたらした現実〜『ケーキの切れない非行少年たち』 何よりも帯のイラストが衝撃的だ。三等分できていない円が描かれている。非行少年たち(実際には「少女」もいるが、本書では特に性差に対しては言及しないので、「少年」という呼称で統一しているそうだ。)の認知のゆがみが象徴的に示されている。彼らはホールケーキを等分に切ることができないのだ。そんな日常の不便さをとっかかりに、著者は非行少年の抱える問題点とその具体的な解決方法を示してゆく。著者は2009年から医療少年院で6年間、その後女子少年院に1年間勤めた。上記のような「なんでこんな簡単なことすら出来ないのだろう」と考えさせられるような子たちにたくさん出会ったという。凶悪犯罪に走る少年たちにその理由を問うても、少年たちは自己洞察力や内省力がなく、自分の気持と向き合えず、言葉にできない。つまり「反省以前の問題」だというのだ。著者は長年、医療少年院に勤務し、面接と検査によって実態を目の当たりにする。(渡辺照子) 続き 生活できる再雇用を!〜東部労組個人タクシー世田谷第三職員支部が初のストライキ 全国一般東京東部労組の個人タクシー協同組合世田谷第三職員支部に加入する女性職員2人が1月8日、初めてのストライキを決行しました。2人は、東京・世田谷の個人タクシー乗務員でつくる東京都個人タクシー協同組合世田谷第三支部に雇用されている事務職員です。使用者側のパワハラに対抗すべく昨年5月に労組を立ち上げました。初のストライキを決行した理由は、60歳定年後に半額以下の低賃金でしか再雇用しないという使用者側に対し、生活できる労働条件での再雇用を求めることと、この間の不当労働行為(労働組合からの脱退強要)に抗議するためです。当日午後3時半ごろ、職員2人は東部労組本部の担当者とともに使用者の中山支部長に対し、ストライキ通告書を読み上げ、ストライキに突入しました。事務所から外に出ると、そこには約70人もの労働者がプラカードやのぼり旗を掲げて支援に駆けつけていました。(東京東部労組・須田光照) 続き・動画アップ 米国はイランと戦争するな!〜米国大使館前で抗議の声を上げる 1月3日の米軍ドローン機によるソレイマニ司令官殺害で大規模な戦争の危機が高まっている。米国はじめ世界各地で反戦運動が始まっているが、日本でも1月6日夜「武器取引反対ネットワーク」(代表・杉原浩司さん)の呼びかけで緊急の行動が行われた。ふだんは厳重警備でなかなか近づけない米国大使館だが、この日市民たちは警備の警察をすり抜け、巨大な大使館ビル近くまで行くことができた。集まったのはメディアを含めて約60人。「米国はイランと戦争するな!」「NO WAR WITH IRAN」のプラカードを掲げ、マイクアピールを行った。「居てもたってもいらない」と千葉から参加した女性もいた。ベトナム反戦運動の経験もある国富建治さんは、「トランプがやっていることはとんでもない。戦争の口実にもなっていない。アメリカの言うことをきかない指導者は殺してもいいというひどいもので、アメリカ政治の劣化そのものだ」と強く批判した。一行はそのあと官邸前に移動し「安倍政権は平和外交を行え」と訴えた。(M) 写真速報・動画(7分半)・報告(杉原浩司)・朝日新聞・世界のデモ(BuzzFeed)・官邸前動画(38分) 米国労働運動 : 運動を共有する「トラブルメーカーズ学校」〜活発だった2019年の活動 レイバーノーツは40年も続いている。しかし、2019年はレイバーノーツにとってとりわけ活発で、最も成果の多い一年であっただろう。この月刊誌を発行するだけではなく、全国を駆け回って、ピケに参加し、これまでで最高の14回のトラブルメーカーズ学校を開催した。その最初はニューヨーク州イタカで行われ、ペンシルバニア州エリ―でストライキ中の全米電機ラジオ機械工労組(UE)の各ローカル労組の委員長たちが参加して大歓迎を受けた。エリーでストライキ(注1)をしていたその労働者たちはその次の州にはデトロイトでのトラブルメーカーズ学校に参加していた。シカゴでのトラブルメーカーズ学校は32、000人の教職員が参加した秋のシカゴ教職員労組(CTU)ストライキの直前に行われた。ストライキ支援を計画するために分科会が設けられていた。アマゾンの倉庫を組織する二つの組合ローカルが職場での組織化を報告した。(レイバーネット国際部 翻訳紹介) 続き *写真=「トラブルメーカーズ学校」に参加した人たち テレビの希望はどこに?〜東海テレビのドキュメンタリー映画『さよならテレビ』 今年の初映画は『さよならテレビ』だった。1月3日、「ポレポレ東中野」は1時間前から人が並び、通路に座布団が出るほどの盛況ぶり。テレビ制作者たちの現実や葛藤が伝わってきて「こういうドキュメンタリーが観たかったんだ」と叫びたい思いだ。東海テレビのドキュメンタリーは、またしても期待を裏切らなかった。「テレビなんて見ない。ネットがないほうが困る」。メディアに対する意識が圧倒的に変わったのは2011年頃からだろうか。「本気で『このテレビ局があって本当に良かった』と思われる番組を作らなければ、テレビは見捨てられる」。こうした焦燥感にかられて、40代の土方宏史ディレクターが自社の報道現場にカメラを入れた。テレビがどうやって番組をつくっているのか、その裏側に迫ったのがこの映画だ。企画書を持ち込む最初のシーン。デスクをはじめ、報道室は怪訝な顔。「いったい何が撮りたいの?」「勝手に取材対象にするな」と言われるところからカメラを回す。(堀切さとみ) 続き・映画公式サイト 戦争反対を考える映画を一挙上映〜第3回「自主制作映画 見本市」のご案内 自主制作によって作られたドキュメンタリー映画を、主に自主上映を行っている人たちに見てもらって、地域で、地方で上映の機会を作っていただこうと始めた「自主制作映画 見本市」のご案内です。第3回は1月13日に開催し、「陸軍前橋飛行場―私たちの村も戦場だった」「靖国・地霊・天皇」「憲法を武器として―恵庭事件 知られざる50年目の真実」「9条を抱きしめて」「反戦を唱う女たち」「裁判所前の男」「選挙が生まれる―長野と群馬の挑戦」の7本を一挙上映します。「自主制作映画 見本市」はもともとランダムに作品を選んできましたが、こうして今回のプログラムを並べてみると、それぞれの作品が描いたことの歴史的な順番になっていることに気がつきました。そしてそこで描いていることは戦争に反対していく、そのためにどうしていったらよいかを私たちに考えさせるものになっています。是非みなさんに来てみていただき、あちこちでこれらの映画を上映し、多くの人が考える機会を作っていっていただければと思っています。(花崎哲) 詳細・『裁判所前の男』紹介 〔週刊 本の発見〕「ショックドクトリン」に抗する人たち〜『楽園をめぐる闘い』 プエルトリコのことを多くの人が関心を持ったのは、2017年のハリケーン・マリアによる甚大な被害を目の当たりにした時だったと思う。それまでプエルトリコが米国の植民地で大統領選挙の投票権もなく、アメリカ資本によって食い物にされているという事実も知ることもなかった。米国はハリケーン・マリアの被害を過少に報告し、この楽園はさらに素晴らしくユートピアに生まれ変わるのだと喧伝をした。本書は小冊子だが、書かれている内容はあまりにアコギな事実だ。しかし、この本には私たちが今世界を最もゆがませている原因である新自由主義に対抗できる力を与えてくれるものが示唆されているようにも思う。私にはプエルトリコの知人が一人いる。すべてのプエルトリコ人が彼のようだとは思わないが、彼のストイックさは彼が生まれ持つある種の客観的視点の上にあるのだと思う。生まれも育ちもニューヨークであるにもかかわらず、自分はプエルトリコ人であり、アメリカ人ではないという彼の心の奥底にあるプエルトリコとはいったい何だろう。(根岸恵子) 続き 関西生コンつぶしの大弾圧を許さない元旦行動〜大阪府警グルグルデモ 本日(1月1日)の「労働組合つぶしの大弾圧を許さない元旦行動−大阪府警グルグルデモ」は、約400名の参加者で大成功でした。滋賀・京都・兵庫・大阪など関西各地の参加者に加えて、「東海の会」も参加。主催者の全港湾大阪支部・樋口委員長あいさつの後、全日建関西生コン支部坂田副委員長から支援へのお礼と経過報告、闘う決意がありました。支援からは、京滋の会の稲村さん、東海の会、若狭の原発を考える会、自治体議員などから連帯あいさつが述べられ、なかまユニオンが呼びかけた会場カンパも多数寄せられました。ロックアクションの即興での演奏、郵政ユニオンや辺野古に基地を作らせない大阪行動の有志による替え歌で盛り上がり、全労協、港合同と発言が続きました。そして、集会後は、大阪府警をぐるりと一周する包囲デモで、抗議の声を上げ、大阪城公園に来ていた人々からも大きな注目を浴びました。(愛知連帯ユニオン) 報告1(愛知連帯ユニオン)・報告2(なかまユニオン)・ニュースNO.21 *写真=大阪府警ビル前の公園で大集会 |