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青・国家情報院・労働部、民主労総分裂させるため国民労総の設立を共謀

[MB国情院労組破壊捜査記録分析(8)]青瓦台が指示、国家情報院・労働部が実行

ユン・ジヨン記者 2020.05.14 06:50

[編集者 注]李明博政権の時、青瓦台と国家情報院、雇用労働部は 大々的な労組破壊工作を繰り広げた。 保守団体とマスコミ、大企業および関係機関なども、多様な方式で労組破壊に加担した。 チャムセサンは李明博政権の国家情報院労組破壊事件に関する検察の捜査資料を入手した。 証拠記録だけで7296ページ、公判記録は1501ページに達する。 これらの資料には、国家機構が民主労総をはじめとする民主労組事業場、 さらに韓国の労働運動陣営をどう破壊しようとしたのかの 具体的な証拠が含まれている。 MB政権と国家情報院の労組破壊事件が起きて10年。 だが相変らず被害事業場と労働者の回復は遅い。 チャムセサンは捜査資料分析を通じ、 国家機構がいかに労組破壊を企画したのかを10回にわたり報道する。

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李明博政権の当時、青瓦台と国家情報院、雇用労働部が「国民労総」の設立を主導したことがあらわれた。 民主労総を孤立、分裂させ、韓国労総を牽制するための一種の「労組破壊」の目的だった。 彼らは国民労総を設立する計画をたててこれを実行し、 国家情報院を通じて1億5700万ウォン以上の予算を支援した。

青瓦台が指示した国民労総設立、国家情報院と雇用労働部が動く

2010年3月18日に青瓦台民政首席室が作成した「懸案資料」の文書によれば、 青瓦台は国民労総の準備団体だった「新しい希望労働連帯」を活用し、 民主労総を牽制する計画をたてた。 「『新しい希望労働連帯』を民労総牽制に積極的に活用」し、 「友軍化して民労総の力を下げることに積極的に活用」するということだ。 マスコミの報道方向を設定し、労働部と経済人総連、保守団体の役割分担も企画した。

▲2010年3月18日に青瓦台民政首席室が作成した「懸案資料」文書

具体的にはマスコミを通じて「新しい希望労働連帯」に対する国民の期待感を込めた特集記事などを集中報道し、 保守団体の支持声明で世論を盛り上げる計画をたてた。 労働部と経済人総連を媒介として方向性を調整し、 団体の隘路事項を解消するなどの「側面支援」を展開する計画もあった。 ただし青瓦台は「雑音を遮断する次元で直接的な支援活動は自制」するよう指示を与えた。

一方では国民労総を推進する中心人物の動向を把握しろという指示も出した。 新しい希望労働団体が「政治勢力に変質しないように制御」する措置だった。 事実上、政府主導の「官営労総」を作る企画だ。

青瓦台の指示から6か月後、 国家情報院国益戦略室はこれに関してひとつの具体的計画を作成した。 その年の9月7日に国益戦略室が作成した 「新しい希望労働連帯の支援強化で民労総孤立加速化文書」には、 国民労総の発足時期と支援計画、国民労総中心人物の動向などの内容が含まれている。 文書では「今年下半期事務局を開設し、 組織基盤を固めた後、来年7月の複数労組許容を契機に正式に 『第3労総』のイカリを上げる腹案」だと指摘した。 翌年5月から加入申請を受け付けるが、 民主労総内の穏健勢力を別途労組に分離して吸収する計画も提示した。

▲2010年3月18日青瓦台民政首席室文書と、2010年9月7日国家情報院国益戦略室文書

▲2010年3月18日青瓦台民政首席室文書と、2010年9月7日国家情報院国益戦略室文書

また 「新しい希望労働連帯を剛性労働界を分裂させる触媒に活用できるように積極的に育成」 する戦略もたてた。

▲2010年9月7日国家情報院国益戦略室文書

雇用部には側面支援をしろという青瓦台の指示事項を繰り返し強調した。 国家情報院は文書で 「雇用部は、両労総が既得権を死守するために政府介入の是非を提起することを憂慮し、 新しい希望労働連帯の育成・支援に消極的態度を堅持」し、 「労使発展財団などを媒介として『新しい希望労働連帯』所属の労組に 労使協力事業を優先的に発注するなどの側面支援するが、 直接の支援は自制し、雑音を源泉から遮断」するよう注文した。

これと共に国家情報院は青瓦台の指示により、 国民労総設立を主導したソウル・メトロのチョン・ヨンス当時委員長と オ・ジョンセ元現代重工委員長についての具体的な動向情報を作成した。

労働部、国家情報院に予算を要請して「国民労総」設立を支援

一方で雇用労働部は青瓦台指示により、 国民労総の設立に必要な予算を国家情報院が支援するよう要請した。

2011年2月25日に国家情報院が作成した 「雇用部、第3労総発足推進関連党員の予算(3億ウォン)支援問い合わせ」の文書には 「最近、大統領が任太熙(イム・テヒ)室長・朴宰完(パク・チェワン)長官に (韓国)労総・民労総をはるかに超える第3労総の発足支援を指示された」と出ている。 任太熙は李明博(イ・ミョンバク)政権当時の大統領室長で、 2009年9月から2010年7月まで雇用労働部長官を歴任した。 朴宰完は2010年8月から2011年5月まで雇用労働部長官を歴任した。

▲2011年2月25日国家情報院国益情報局が作成した「雇用部、第3労総発足推進関連党員予算(3億ウォン)支援問い合わせ」文書

検察の調査によれば、 最初に国家情報院に国民労総支援予算を要請した人物は当時のイ・チェピル雇用労働部次官だ。 彼は2011年5月から2013年3月まで雇用労働部長官を歴任した人物だ。 国家情報院文書によれば、イ・チェピル次官は任太熙当時大統領室長に 「国家情報院に国民労総発足予算一部支援(3億ウォン)と共に 与党議員が李龍得(イ・ヨンドク)の言いなりにならないように 側面から助けてほしいという言葉を伝えてやること」を要請した。

これに伴い任太熙元室長は ミン・ビョンファン当時国家情報院2次長に対し、 イ・チェピル元次官の要請内容を伝えた。 その後、国家情報院国益情報局所属IOは国民労総設立支援に 総額4億1400万ウォンの経費が必要だという内容の文書を作成した。 また文書で 「全経連や経済人総連など経済団体財政支援は雇用部の意見のように副作用が大きいので困難」であり、 「雇用労働部の労働界支援予算(年間30億ウォン)から転用する方案も検討したが、 両労総の反発と御用是非が予想されたため放棄」したと明らかにした。 これと共に「代案として予算執行に柔軟性があると思われる国家情報院に支援を要請(3億ウォン)することになった」と明らかにした。

当時文書を作成した国家情報院の職員は検察の調査で 「(イ・チェピル)次官が私に 『国家情報院予算は国会の統制を受けなくてもいい』と話したので、 私が『次官さん、私たちの予算も情報委の統制を受けます』といった」とし 「すると次官が『いや、統治資金も国家情報院が出す』と笑いながら話して驚いたことを思い出す」と述べた。

その後、元世勲当時国家情報院院長の承認により、 国家情報院は2011年の4月からイ・ドンゴル当時雇用労働部長官室政策補佐官に対し、 現金で毎月1570万ウォン、総額1億5700万ウォンを支払った。 イ・ドンゴル元補佐官は検察の調査で 「(受け取った経費で)韓国労総、民主労総、上級団体がない労組(新しい希望労働連帯など)を含む知人と会い、 食事費用、酒類費用、贈答費用、交通費用、活動費支援費などに使用」したと明らかにした。

これに関して、検察は捜査資料で 「民労総を無力化ないし瓦解させる目的で第3労総の国民労総を設立するために国家情報院の資金を使うのは、 国家情報院の職務活動に該当しない」と指摘した。

一方、国民労総設立介入に関してソウル中央地方法院は今年2月、 イ・チェピル元雇用労働部長官に懲役1年2月、 イ・ドンゴル元補佐官に懲役1年、執行猶予2年を宣告した。 しかし任太熙元室長と 朴宰完当時雇用労働部長官などは起訴されなかった。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-05-28 08:21:21 / Last modified on 2020-05-28 08:27:25 Copyright: Default

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