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MB労働部、「KT民主労総脱退工作」…国家情報院は「支援金」

[MB国情院労組破壊捜査記録分析(6)]「KT民主労総脱退実践方案」文書が表れる

キム・ハンジュ記者 2020.05.13 11:20

[編集者 注]李明博政権の時、青瓦台と国家情報院、雇用労働部は 大々的な労組破壊工作を繰り広げた。 保守団体とマスコミ、大企業および関係機関なども、多様な方式で労組破壊に加担した。 チャムセサンは李明博政権の国家情報院労組破壊事件に関する検察の捜査資料を入手した。 証拠記録だけで7296ページ、公判記録は1501ページに達する。 これらの資料には、国家機構が民主労総をはじめとする民主労組事業場、 さらに韓国の労働運動陣営をどう破壊しようとしたのかの 具体的な証拠が含まれている。 MB政権と国家情報院の労組破壊事件が起きて10年。 だが相変らず被害事業場と労働者の回復は遅い。 チャムセサンは捜査資料分析を通じ、 国家機構がいかに労組破壊を企画したのかを10回にわたり報道する。

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李明博政権当時、国家情報院がKT労組委員長出身の雇用労働部官僚を立てて KT労組の民主労総脱退を誘導したことが明らかになった。 当時、国家情報院は該当雇用労働部職員に 民主労総脱退工作と国民労総建設など労組破壊費用として1億5700万ウォンを渡した。

▲イ・ドンゴルが国家情報院から金を受け取った後作成した領収証。

KT労組出身労働部官僚、民主労総脱退文書作成

「国家情報院労組破壊工作」検察の捜査資料によれば、 李明博政権当時イ・ドンゴル雇用労働部長官室政策補佐官は 「KT労使関係先進化(民主労総脱退)実践方案」等の文書を作成した。 イ・ドンゴルは2000〜2002年にKT労組の7代委員長を歴任した人物だ。 1998〜2002年には民主労総中央委員を歴任した。 2007年には李明博当時大統領選候補選挙対策本部に参加し、 2008年に雇用労働部長官室政策補佐官になった。

イ・ドンゴルは政策補佐官の時期に「KT労組選挙関連参考」文書を作成した。 文書が作成された時期は2008年12月、第10代KT労組委員長選挙を前にした時だ。 該当文書には、▲KT労組動向、▲次期委員長選挙立候補予想者現況、 ▲次期委員長の役割、▲次期委員長役割遂行に適する人物推薦、 ▲投票結果予測などの内容が含まれていた。

またイ・ドンゴルは該当文書で保守派候補陣営が当選し、 民主労総脱退を推進するという計画も入れた。 彼は文書で「ハンナラ党の責任党員5年目で若く地域色がない、 心おきなく押し通す性格を持ったチェ○○候補が今後の役割遂行に最適な人物だと判断」とすると明らかにした。 キム・グヒョン候補を「チェ・ヨンソク(会社)側候補」、 チェ○○候補を「ニューライト側候補」とも分析した。 また次期委員長の役割としては、 「政府の労働政策に対する協力的関係宣言、企業別労組の無争議宣言、 合理的構造調整施行、民主労総脱退」がなければならないと書いた。 また「民同会(KT民主同志会、KT労組内民主派)が当選する確率は、 会社が支持したり組合員が精神異常の状態でなければないと断定できる」と予想した。

▲イ・ドンゴル当時雇用労働部政策補佐官が作成した'KT労組選挙関連参考'文書の一部.

▲イ・ドンゴル当時雇用労働部政策補佐官が作成したKT労組民主労総脱退実践方案の文書.

実際に彼は10代委員長に使用者側候補のキム・グヒョンが当選した後、 「民主労総脱退実践方案」の文書を作成して実行に移した。 該当文書は2009年3月下旬に開かれるKT労組代議員大会に「民主労総脱退の案件上程」を目標として作成されたものだった。 文書には「目標達成のためにぜひ必要な者を代議員で推薦選出誘導、 事前教育された組合幹部および支部長中心の特別決議を通して (民主労総脱退)案件上程処理を誘導」すると書かれた。

2年後、KT労組の11代委員長選挙の前には 「KT労組2011年11月末委員長選挙候補者推薦」文書を作成した。 彼は文書で「国民労総への加入および現(李明博)政権と最もよくコードが合う人で、 チェ○○を委員長にすることが2012年の二大選挙(総選挙と大統領選挙)や 国民労総の今後の動向に多いに役に立つ」と書いた。

こうした一連の過程を通して当時、国内企業単位労組のうち 現代自動車の次に大きかったKT労組(組合員約3万人)は、 2009年4月に民主労総を脱退した。

検察は捜査報告書で 「労組執行部と接触して代議員大会で民主労総脱退案件が上程されるように誘導しただけでなく、 代議員の選出にも民主労総脱退案件上程のための適任者が選抜されるように 積極的に介入することにより、 最終的に民主労総脱退投票が可決されるように緻密に計画を樹立したと判断」されると明らかにした。

国庫など損失容疑で裁判にかけられたイ・ドンゴルは昨年10月、 ソウル中央地方法院で開かれた6回公判で 「KT労組民主労総脱退実践方案」文書について 「(雇用労働部長官に)報告したようだ」とし 「自発的に作成した」と認めた。 また、この文書が労組の自律性を侵害する内容ではないかという検事の質問に 「そうだ」と認めた。 このチョン補佐官はほぼ同じ時期に国家情報院職員と会って金を受け取り、 労組関連の話をしたと打ち明けた。

国家情報院、労働部官僚に「労組破壊」の経費1億5700万ウォンを渡す

イ・ドンゴル元補佐官はその時期に国家情報院の職員と会って金を渡された。 民主労総脱退と国民労総建設などの労組破壊実行目的の経費だ。 国家情報院が金を出し、雇用労働部が労組破壊工作を実行したわけだ。

国家情報院は2011年4月から2012年3月まで(1、2月除外)の10か月間、 イ・ドンゴルに毎月1570万ウォンを渡した。 国家情報院がイ・ドンゴルに渡した金は総額1億5700万ウォンで、 すべて5万ウォンの現金だった。 イ・ドンゴルは国家情報院金を受け取るたびに自筆で領収書を書いた。 彼は昨年10月の公判で現金受領の事実を認めた。

国家情報院も国益情報局を通じてKT労組破壊工作を行った。 国益情報局は国家情報院で国内情報収集を担当する部署だ。 国家情報院が2018年4月にソウル地検に提出した「労組破壊工作疑惑真相調査結果」によれば、 国益情報局は2008年12月のKT労組委員長選挙の時に強硬派候補落選のために 使用者側の労務管理強化を促す一方、 委員長選挙が終わった2009年3月からは労組委員長に接触して民主労総からの脱退を誘導した。

国家情報院と雇用労働部は緊密に疎通しながら労組破壊を共謀した。 公判記録によれば、イ・チェピル当時雇用労働部次官は国家情報院から予算を持ってくる役割を果たし、 イ・ドンゴルは「行動隊長」役を受け持った。 イ・チェピル、イ・ドンゴル、国家情報院国益情報局のパク某処長、 バン某調整担当官が政府果川庁舎近くのグレイスホテルの食堂で会い、 労組事案を議論した。 この席でイ・チェピル元次官が国家情報院に資金支援を要請した。 イ・ドンゴルは公判で国家情報院が提供した経費で ソウル地下鉄労組、現代重工労組、現代車労組、KT労組、LG化学労組、 栄進薬品労組などと会い、食事や酒を接待したと明らかにした。

またイ・ドンゴルは国家情報院の職員とKT労組の選挙の話もしたと述べた。 イ・ドンゴルは「担当官は向こう(国家情報院)でも皆知って 私に『自分で調べてみるとこうだったというが、事実か』というように尋ねた。 それで(委員長候補のうち)誰が適任かという程度の話はした」とし 「政権コードによく合い、この人が委員長になれば良いという考えも表明したか」 という検事の質問に 「それは言ったようだ」と答えた。

▲2018年4月に国家情報院が検察に提出した捜査参考資料の一部.

▲国家情報院国益戦略室が作成した民主労総瓦解工作文書.

KT労組破壊被害者「国家情報院解体闘争を始めろ」

一方、李明博政権のKT労組破壊工作の被害者たちは、 現在も「解雇労働者」の身分で闘争を続けている。 2009年から2010年まで、労組内民主派の民主同志会の議長をしていた KT民主同志会所属のチョ・テウク氏は、2010年4月に解雇された。 2009年3月、当時チョ氏はKT労組執行部が奇襲的に民主労総脱退案件を上程し、 李明博政権と国家情報院の介入疑惑を提起した。 その後、同年7月、KT分党本社前で記者会見を行い民主労総脱退工作中断を要求した。

その後使用者側は、チョ氏を無断欠勤および業務妨害、 集会およびデモに関する法律違反、建造物侵入罪、名誉毀損などの容疑で 警察に告訴した。 この過程でチョ氏は2009年9月に懲戒を受け、翌年4月に解雇された。

チョ氏はチャムセサンとの通話で 「李明博政権がKTだけでなく、韓国の労働運動全般にわたって介入した事実があらわれた」とし 「文書の題名を見ただけでも介入の程度が想像できないほどだ。 これを契機として社会的争点化し、国政調査や特検で全面真相究明を始めるべきだ。 そして全ての労働者は国家情報院解体水準の格別な措置を要求する闘争をしなければならない。 この闘争には民主労総が中心に立たなければならない」と話した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2020-05-28 08:20:37 / Last modified on 2020-05-28 08:24:19 Copyright: Default

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