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自主出頭した鉄道労働者、「われわれは罪人ではない」

[インタビュー] 18日の手配生活を終えて自主出頭したオ・ヘスン益山列車乗務支部長

ムン・ジュヒョン記者 2014.01.06 11:26

鉄道労組幹部16人が1月4日、それぞれの地域の所轄警察署に自主出頭した。全北地域では湖南地方本部益山地区所属の幹部2人が4日午後5時に益山警察署に出頭した。

鉄道労組湖南地方本部のある関係者は「一部の言論は、われわれ労働者が まるで罪を犯したので警察に逮捕されたかのように報道しているが、事実を歪 めている」とし「われわれは罪人ではない。今回のストライキに対して 正々堂々と自主的に警察署に出頭した。今後も私たちの正当性をきちんと説明する」 と明らかにした。

益山警察署に自主出頭したオ・ヘスン益山列車乗務支部長とペ・ヨンジュン 益山機関車乗務支部長は、出頭当時、明るい表情だった。彼らは4日の午後6時から 11時までの5時間の調査を受け、現在益山警察署に収監されている。

チャムソリは1月5日午後1時に益山警察署を訪問し、オ・ヘスン益山列車乗務支部長と 面会し、鉄道ストライキについての見解を聞いた。

▲逮捕令状が発行されて手配生活をしてきた鉄道労組湖南地方本部所属の幹部は4日に出頭する前、写真で同僚に新年の挨拶に代えた。左からキム・ドング組織局長、イ・ソンゲ光州機関車乗務支部長、ペ・ヨンジュン益山機関車乗務支部長、オ・ヘスン益山列車乗務支部長。[出処:湖南地方本部機関誌「希望を撃つ 湖南鉄道労働者」]

「手配生活より同僚の闘争のニュースを見る方がつらかった」

明るい表情で記者を迎えたオ支部長は、まず今も問題になっている「不法 ストライキ」についての考えを述べた。現在、朴槿恵政権は政府の政策に反する ストライキであり、労働法違反の不法ストライキと規定している。

オ支部長は「朴槿恵政権は政府の政策だと言うが、厳密に言えば水西発KTX子会社 を設立するための理事会招集の中断を要求した。これは、鉄道公社内部の問題で、 政府の政策とは言えない」とし「すでにわれわれは理事会を中断しなければ、 ストライキをすると何度も話してきた。そして必須維持業務を維持して必要な 手続きを踏んだので、不法とは言えない」と明らかにした。

鉄道労組湖南地方本部も1月5日に機関誌で「すでに大法院は2011年3月使用者が 予測できない時期に電撃的にストライキが行われ、事業の運営に大きな混乱と 損害を招く場合に始めて業務妨害罪が成立するという判決をした」としながら 「集団的労務提供拒否をすべて業務妨害罪としてきた既存の判例が変更された のだから、政府が言う『不法ストライキ』ではない可能性が高い」と主張した。

手配生活は苦痛もあった。同僚のストライキ闘争をニュースで見なければなら なかった彼らは、サウナ生活や逮捕の圧迫より、申し訳ない思いと怒り、同僚 に対する懐かしさでつらい思いをした。

オ支部長はニュースで民主労総侵奪を知った時の心情を「私たちの精神を 奪われた感じ」と表現した。そしてこれほどまでして政府が労働者をコーナーに 追いつめるのかという疑問を感じたと告白した。

「事実、この1年を振り返れば、ここまで行かなくてもよかった。コミュニケーション さえできていれば、問題の解決はもっと早かったはずだ。鉄道公社がきちんと 運営されることを望むのは、私たちも全く同じだ。ところが良い部分は捨て、 良くない部分だけを公社が持つというが、この問題を労働者はどう見るべきか? まさに労働条件に問題が起きて、解雇など生存権が威嚇されるのに」

鉄道労組は、ずっと水西発KTX子会社設立に朴槿恵政権の影響があったと主張 し続けてきた。公社と交渉の雰囲気が朴槿恵政権の介入でこわれたというのだ。 それで鉄道労組は、鉄道公社と朴槿恵政権に対して苦しい闘争をしなければ ならなかった。23日間の長期ストライキは、鉄道労組史上最長のストライキだ。 それだけ朴槿恵政権は交渉の余地を残さなかったということを意味する。

「非難されたストライキ、国民から応援されて力がわく」

最初から苦しい戦いだと予想していたかのように、オ支部長は12月28日の 民主労総ゼネスト決意大会について、笑いを見せながら「10万人は多いと言う 人もいるが、隠れて見ていると少なく見えた」と話した。そして「労働者の ストライキは、とにかくまず悪口を言われるのが韓国の情緒だが、最初から 国民的支持を受けた」とし「そして初めて私たちのストライキが公共財を 守る戦いだと見てくれたので、とても気分が良かった」と伝えた。

▲2013年末の鉄道ストは国民の支持を受けたストだった。記者が会った鉄道労働者たちは国民の支持に感謝するという言葉を忘れなかった。〈写真説明-12月28日の民主労総ゼネスト決意大会〉 [出処:チャムソリ]

それでも長い手配生活で、同僚と会いたいという気持ちは切実だった。

「本当に会いたかった。普段は一緒にいるのでそんなことは考えないが、18日間 断絶していたのでとても切実だった。4日に自主的に出頭する時、警察署まで同僚 が出迎えにきたが、全く違う世の中に到着した気分だった。」

同僚の歓待と鉄道ストに対する国民の応援は、労働者たちを踊らせるのに 充分だった。オ支部長とペ支部長は何も恐れず4日に5時間の警察調査を終えた。 オ支部長は現場に復帰して、現場闘争を決議した同僚に一言話してほしいという 記者の要請に「鉄道に身を置く同僚なら、これからの覚悟や決議について 話さなくてもよく分かるだろう」と答えた。

▲鉄道ストライキは大学生の胸に燃料を入れて火をつけた。〈写真説明-全北大「みなさんお元気ですか」 1人デモ〉 [出処:チャムソリ]

「失敗した政策、非難されるのは私たち」

オ支部長は95年に列車の車掌として入社したベテランの鉄道労働者だ。彼は 2009年の鉄道ストライキまでは組合員の身分を維持していただけで、鉄道闘争 にはあまり積極的ではなかったと告白した。オ支部長は「2009年ストライキが 終わって幹部200人ほどを不法ストライキを理由として解雇したことに衝撃を 受けた」とし「もう黙っていられなかった」と話した。

「鉄道労働者の人生は不安の連続だ」とし「民営化が推進されてから、いつも 変わる政府の政策で勤労条件が悪化した。鉄道公社の赤字も、結局は政府政策 の失敗と、落下傘経営陣など経営の失敗なのに、すべての非難をわれわれ労働者 が受けるのがくやしかった。」

そして毎日乗客と向き合う職業の特性上、乗客の冷たい眼差しも彼を苦しめた。 オ支部長は「乗客が私たちを利己主義者と見ているような感じもする」とし 「詳しくは話せない状況なので説明できなかったが、それへの剥奪感もある」 と話した。

一方、益山警察署はまだ彼らの拘束の有無を決定していない。益山警察署の 関係者は「無理なく調査を終え、拘束については(中央)の決定を待っている」 と話した。

付記
ムン・ジュヒョン記者はチャムソリの記者です。 この記事はチャムソリにも掲載されます。 チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-01-06 22:32:37 / Last modified on 2014-01-06 22:32:37 Copyright: Default

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