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入社13日クーパンマン、深夜の配送で死亡、「高強度労働深刻」

コロナで物量急増...重量物を階段で何度も

ウン・ヘジン記者 2020.03.13 18:50

深夜に配送業務を遂行したクーパン配送労働者が死亡したと知らされ、 配送労働者の高強度夜間勤務についての論議がおきるものと見られる。

去る3月12日午前1時頃、 京畿道安山1キャンプ区域の配送業務をしていた40代半ばのA氏が死亡した。 故人は5階の住宅に階段で数回重量物を運び死に至ったという。 A氏はいわゆる「クーパンマン」と呼ばれるクーパンの配送労働者で、 働いてから13日になる非正規職夜間労働者であった。

事件当時、A氏の同僚は午前1時頃まで連絡がつかない故人を噂をたよりに捜した末、 午前2時頃、最後の配送地の周辺で倒れているA氏を発見した。 当時、故人は車を停めて配送している途中、心停止で死亡したと知らされた。

故人と同じ仕事をするB氏は 「最近数か月間、コロナ19事態とクーパンの政策変更による業務の過負荷で労働強度が高まった状態」だったと明らかにした。 コロナ19事態で米のような重量のある食料品の配送の割合が上がり、 これらの仕事がクーパンマンに集中したため労働強度がさらに深刻になったという。

またB氏は今年から夜間配送労働者の業務の強度がさらに強まったと明らかにした。 昨年12月までは、生鮮食品を朝7時までに配送する「ロケットフレッシュ配送」は 「クーパンプレクサ」という配送員が主に担当していたが、 今年の1月からクーパンマンの業務の割合を上げたという。 クーパンプレクサは、自家用車を利用して物数で単価を受ける労働者を意味する。 現在、夜間のクーパンマンは夜10時に出勤し、午前8時まで配送業務を遂行している。

B氏は「配送物の数によってプレクサに金を払うので単価が上がり、クーパンマンの利用率を上げたのだろう」とし 「一般物よりもフレッシュ物のほうが重量がある。 プレクサは世帯数ではなく品物1つで単価を受けるので、 プレクサを使うと単価が大きくなる」と説明した。 現在、クーパンマンのインセンティブ制度は品物数ではなく世帯数で策定されており、 重い物を配送してもインセンティブは同じだ。

また彼は「その上、最近コロナ事態が爆発した。 先月はすごく物量も多くなり、重量物も増えた。 泣きっ面にハチだ。 そのためうちのキャンプでは休職したり、つらくて辞める人も増えた」と伝えた。

公共運輸労組空港港湾運送本部によれば、 コロナ19の拡散以後、クーパンマンの物量が150〜200%程度増えた。 普段は150〜200個程度だった物量が400個まで急増したわけだ。

空港港湾運送本部のキム・ハンビョル組織部長は 「これまでも夜間クーパンマンは夜中の配送に耐えていて、 昼間と比べて非正規職の割合が高かった。 またコロナ19事態だけでなく、もとからクーパンマンの労働強度は深刻な状況だった」とし 「過度な物量を決められた時間内に処理しなければならないので 休憩時間も保障されなかった」と説明した。 昨年4月29日、クーパン支部は労働庁に休憩時間保障に関して告発している。

キム・ハンビョル組織部長は 「入って4週間の非正規職なら、物量の圧力が大きかっただろう」とし 「正規職転換がかかる問題なので、休み時間なしで労働した可能性が高い。 ある意味、予想されたこと」と説明した。

だが、まさに配送業務を担当する非正規職クーパンマンの正規職転換割合は低調だという。 キム組織部長は「会社は2年間クーパンマンとして働けば、90%が正規職になるという。 問題は、100人入社をすると6か月ごとにあるテストで解雇されるので、 100人のうち5〜10人程度しか残らない。 クーパン側がこれらの人だけを正規職の対象と解釈して90%と言っている」と指摘した。 現在はテスト期間が6か月から1年単位に変わった。

一方、クーパンの関係者はチャムセサンとの通話で 「(労働強度に関しては)警察が調査中なので詳しく話せない」とし 「故人は先月中旬に入社した4週目のクーパンマンだった。 13日ほど働いて、入社初期3か月は訓練期間なので 一般クーパンマンの50%程度働いた」と明らかにした。 また彼は「会社は現在、遺族を慰労して補償手続きに最善を尽くしている」と話した。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


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