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126周年メーデー大会「経済危機を呼んだ財閥がまず責任を取れ」

全国労働者5万人が集まって労働改悪廃棄、労働部長官退陣などを要求

パク・タソル記者 2016.05.01 19:31

造船海運業を中心とする構造調整の危機が高まり、全国5万人あまりの労働者が経済危機を呼んだ政府と財閥に対して闘争を宣言した。 この日集まった労働者たちは、今回の総選挙で政府の労働改悪に反対する民意を確認したとし、労働改悪の廃棄を主張した。 二大指針を不法に導入した労働部長官にも辞任を要求した。

▲メーデー集会参加者がシュプレヒコールをあげている/ジョンウン記者

全国民主労働組合総連盟(民主労総、委員長ハン・サンギュン)は126周年世界メーデーをむかえ、5月1日午後3時にソウル市鍾路区の大学路で世界メーデー大会を開催した。 首都圏大会は約2万人(警察推測7000人)が結集して大学路を埋め尽くした。 金属、建設、公共部門などの産別単位労働者が集まり、農民、貧民、障害者、学生も参加した。 全国15の広域市道で同時多発的に開かれた今回の大会は5万人が集まって △労働改悪廃棄-労働部長官退陣、 △経済危機財閥責任全面化、 △最低賃金1万ウォン争奪、 △週35時間労働時間短縮-雇用創出、 △非正規職(特殊雇用、間接雇用)、公務員教員労働基本権保障の 五つの要求を決議した。

民主労総のチェ・ジョンジン委員長職務代行(首席副委員長)は大会発言で 「労働改悪はすでに総選挙の結果により、国民から廃棄宣告を受けた」とし 「公共部門での成果退出制の強行と民間部門での団体協約-就業規則改悪など、 労働改悪を現場に貫徹させるための政府の一方通行を今すぐやめろ」と明らかにした。

チェ職務代行は 「整理解雇-構造調整は、経済危機を呼んだ政府と資本には免罪符を与え、 一生懸命に働いてきた労働者にその責任をすべて負えというようなものだ。 今必要なことは構造調整の剣舞ではなく、週35時間の法定労働時間短縮による雇用創出-分割、製造業強化特別法制定といった積極的な雇用親和政策」とし 「庶民が苦しんでいる間に750兆を越える社内留保金を積み重ねた財閥の責任を問い、 弾けるほどいっぱいになっている財閥の金庫を今すぐ開放しろ」と主張した。

▲デモ行進中に鄭夢九の仮面をかぶった集会参加者/ジョンウン記者

ハン・ガンホ烈士の死の後に闘争を始めた金属労組ユソン企業牙山支会のユン・ヨンホ支会長も舞台に上がり、2011年から始まったユソン労組の弾圧を説明した。 ユン支会長は「3か月にわたる座り込みは、400人もの用役チンピラが日常的に暴力をふるい、これと正面から闘う過程だった。 警察は存在しない法まで作って告訴告発をさせ、出入口を塞いで工場の近くにも行かないようにする蛮行を行った」と述懐した。 ようやく現場に復帰してからは、さらに深刻な弾圧を受けたと明らかにした。 ユン支会長は「損害賠償で現場労働者を脅迫し、強迫した。 告訴告発が全組合員の何倍にもなる千件を越える。 罰金の金額だけでも私たちには耐えられない」とし 「多くの差別、告訴告発、懲戒強迫、警告状乱発の中で、60%以上の組合員が鬱病になり、 今すぐ治療を受けなければならない状況に達した」と声を高めた。

江原道の三陟とソウルを往復して復職闘争を展開している東洋セメント解雇労働者たちも闘争発言をした。 江原嶺東地域労組東洋セメント支部のキム・ギョンネ主席副支部長は 「労働部から入社と同時に正規職であるという判定を受けたのに解雇された」とし 「労組活動で解雇したようだ」と話した。 キム主席副支部長は「がんばれば正規職になれて、楽に暮らせたのに、平等を横取りする無理が行われた」とし 「資本と政権をこのままにしておいてはならない」と主張した。

今回の総選挙で民主労総戦略候補として当選した正義党の魯会燦(ノ・フェチャン)元代表は、キム・ジョンデ、チュ・ヒェソン、李貞美(イ・ジョンミ)当選者と共に舞台に上がり、構造調整の嵐に言及した。 魯当選者は「造船業種の危機により触発された構造調整の嵐が近付いてきている。 政府はオボイ連合の支援金を出すような腐りきった全経連ではなく、 民主労総と対話をして経済の難局を解く知恵を集めてほしい」とし 「今後も正義党は民主労総と共に労働者の権益を守り、共に闘争することを約束する」と話した。

連帯発言をした全国農民会のキム・ヨンホ議長は 「反農民、反労働勢力を撤退させよう」と声を高めた。 キム議長は「労働者代表を監獄に閉じこめ、労働改悪の名で労働者の首を締めている。 これでも足りず、青瓦台と国家情報院はオボイ連合を利用して労働運動と進歩運動を陰湿に攻撃していることが現実であることがわかった」と強調した。 続いて「農産物価格の下落も(政府は)一方的な輸入を原因とせず、 農民が作物を作りすぎたので価格が暴落したと主張する」とし 「道理がひっくり返った世の中を正すために戦う」と明らかにした。

▲追慕発言している檀園高校故イム・セヒさんの父イム・ジョンホ氏/ジョンウン記者

セウォル号遺族の発言も続いた。 セウォル号惨事犠牲者の故イム・セヒ学生の父親、イム・ジョンホ氏は 「政界が与野の中途半端な特別法まで施行令で妨害し、活動期間も奸計を巡らせて規制した」と鬱憤を晴らした。 イム氏は「19代国会で終わらなかった特別法を終わらせ、 大統領が約束した特検も施行しろ」とし 「税金を云々して言葉を翻しているが、亀尾の銅像(訳注:朴槿恵の父、朴正煕の銅像)を建てた金はどこから出てきたのか」と問いかけた。

公共運輸労組のチョ・サンス委員長は、 公務員成果退出制が韓国社会をさらに危険にするアクセラレーターになると主張した。 チョ委員長は「成果年俸制を受け入れれば政府が4100億ウォンを支援するといったが、 私たちはその汚い金を受け取らないと書面で決議した。 政府はその金で1万5000の青年雇用を作れ」と主張した。 続いて「公共機関の時間制雇用を減らすだけで5000の良い雇用が生まれ、 公共部門非正規職を正規職化して安全人員を拡充すれば数十万、百万の雇用が生まれる」と声を高めた。

国際社会も連帯の声をあげた。 急速に民営化が進行するタイ、カンボジア、フィリピン、台湾、マレーシア、インドネシアの労働者も、 公共性の強化と労働権の保障を要求して連帯すると明らかにした。

▲象徴儀式をするメーデー集会参加者/ジョンウン記者

午後5時頃、本集会を終えた労働者たちは、鍾路と広橋を通り、清渓川に達する3.5km区間をデモ行進した。 デモ行進の先頭梯団は、労組加入運動を象徴する300本の赤い傘を持ってデモ行進をした。 デモ行進が終わると清渓広場で整理集会の後、民主労総役員と加盟傘下組織の代表者が市庁広場に移動してハン・ガンホ烈士の焼香所に立ち寄り、献花する予定だ。

▲ショッピングカートを押してデモ行進するスーパー労働者たち/ジョンウン記者

▲労組を結成した「スーパーヒーロー」/ジョンウン記者

▲ユソン企業支会のハン・ガンホ烈士の追慕焼香所へと向かう民主労総幹部とユソン支会組合員/ジョンウン記者

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2016-05-05 12:33:21 / Last modified on 2016-05-05 12:33:23 Copyright: Default

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