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痙攣している障害者に警察は「ショーをするな」

障害者に催涙液乱射、障害者界「法的対応をする」

カン・ヘミン記者 2014.04.23 11:20

▲電動車椅子に乗った障害者が警察の直前にいた時、警察が無差別に催涙液を乱射した。[出処:チェ・インギ]

4月20日「障害者の日」に重症障害者に向けて催涙液を乱射した公権力に対し、 障害者界が集団で対応すると明らかにした。

420障害者差別撤廃共同闘争団(以下 420共闘団)等は4月22日午後2時、 ソウル地方警察庁の前で糾弾記者会見を行い、警察庁長官の公開謝罪を要求した。

全国障害者差別撤廃連帯(以下 全障連)をはじめとする100余りの障害、人権、労働、社会団体で構成された420共闘団は、 4月20日午後12時に江南高速バスターミナル駅で「希望高速バス乗る」のイベントを進めた。 あらかじめ前売のチケットを買った200人の障害者が20台の高速バスに10人ずつ搭乗するイベントだった。

2005年に制定された「交通弱者の移動便宜増進法」3条には 「すべての交通手段、旅客施設および道路」は障害者などの交通弱者が差別なく利用できなければならないと明示しているが、 現在まで高速バスや市外バス、農漁村バス、広域バス、空港バス、地域内バスなどは車椅子利用障害者のための便宜施設がない。

この日の「希望高速バス乗る」イベントは、チケットを買ったのに高速バスに搭乗できない 障害者の劣悪な移動権を知らせるイベントだった。

当日のイベント参加者らは20台のバスのうち最初で出発する大田行(12時20分出発)のバスに乗ろうとして11番乗り場に移動した。 しかし警察は兵力を動員して、11番乗り場の前を盾で防ぎ、12時15分頃から参加者に対し無差別に催涙液を乱射した。

全障連はこの日配った報道資料で 「この過程で多くの障害者が深刻な苦痛と呼吸困難に苦しみ、 不当な公権力に抗議する集会参加者を連行した」とし 「瑞草警察署長と警備課長に対し、高速バスのチケットを前売で買ってバスに乗りに行く市民を何の根拠で防ぐのか、釈明を要求したが一言の回答も聞けなかった」と明らかにした。

全障連はバス乗りイベントの後、障害等級で活動補助サービスが必要なのにサービスを受けられなかった故ソン・グキョン氏の死に対する謝罪を要求するために、保健福祉部の文亨杓(ムン・ヒョンピョ)長官の自宅へとデモ行進を始めた。 この日のデモ行進は、集示法によりデモ行進を申告していた区間だった。 しかし警察は高速ターミナル駅の前の横断歩道でデモ行進の隊伍を2時間ほど阻止した。

この過程で兄弟福祉院の被害生存者ハン・ジョンソン氏が警察の盾で押され、手を切り、腰を折る怪我をして気を失い、救急車で運ばれた。 その上、警察は身元を明らかにして取材をしていた記者の手足をつかんで引っ張り、意図的に取材を妨害して負傷させた。

▲420共闘団は22日午後2時、ソウル地方警察庁の前で障害者の日に起きた障害者への暴行・催涙液乱射を糾弾する記者会見を行い、警察庁長官の公開謝罪を要求した。

この日の記者会見で全障連のパク・キョンソク常任共同代表は 「350万ウォン以上をかけてチケットの前売を買い、高速バスに乗りに行った」とし 「これは憲法、交通弱者移動便宜増進法、障害者差別禁止法などが語る権利の問題だ。 しかし警察は集示法だけを理由に妨害した。 しかしわれわれは集会をしに行ったのではない」と怒った。

パク常任共同代表は 「高速ターミナルの前で、私も警察により車椅子ごとで横断歩道から歩道に運ばれた。 脊髄障害で、そのために足が痙攣し、車椅子から足が離れて体を支えられなくなると、警察は『自害するな。ショーするな』と言った」とし 「正当な権利まで罵倒する人が公権力で政府なのか」と糾弾した。

想像行動障害と女性マシルのキム・グァンイ代表は 「障害者は顎や手だけで電動車椅子を運転する。 そして障害者の多くは障害の特性上、呼吸器に疾患があり、催涙液の使用は障害者の生命を危うくする」とし 「当時、現場で催涙液を浴びた障害者は呼吸困難になり、顔を真っ赤にして目も開けられずにした。その横で非障害者たちは水でも解決できない状況にあわてていた」と怒った。

キム代表は「催涙液や消火器のような装備は、急迫した時に補充的かつ消極的に使うことになっている。 しかしこの日は急でもなく、切迫もしておらず、警察は消極的に使うこともなかった」とし 「弱者には無差別に法と原則を適用し、強者には法の上に君臨する『慣用的』な態度を示す政府がある限り、国民は政府に対抗して抵抗するしかない」と強調した。

この他に城北障害者自立生活センターのイ・ウォンギョ所長は当時、 警察に盾で押されて車椅子の右側の踏み台が故障し、使えなくなったと伝えた。

民主社会のための弁護士の会のパク・チュミン弁護士は 「警察は正当に金を払ったバスに移動することそのものを犯罪視して妨害した。 また何の法的な根拠もなく催涙液を乱射した行為は不法」とし 「警察は自分たちが処罰されないという理由で不法な行為を続けている」と指摘した。

韓国障害者団体総連盟のキム・ドンボム事務総長も 「これは障害者界全体の問題なので、障害者界は積極的に対応する」とし 「瑞草警察署長は謝罪して再発防止を約束しろ」と要求した。

420共闘団などは記者会見の後、 ソウル警察庁の警備課長、情報課長などとの面談に入った。

この日の面談に参加したキム・グァンイ代表は 「警察側は催涙液の使用などは現場で判断すると答え、高速ターミナルの前でデモ行進参加者を何の理由もなく1時間30分程妨害した理由については正確に答えなかった」とし 「これについて420共闘団側は、いくら現場で判断するとしても、これを認める雰囲気があったのではないのかと問題を提起して、 明らかな人権侵害なので法的対応をすると明らかにした」と話した。

ソウル地方警察庁は全障連側に、ソウル庁長が責任者への問責を検討した後、 再発防止のために最善を尽くすという立場を明らかにする文書を送ると伝えた。

一方、420共闘団はこの日の記者会見で、 警察の無慈悲な催涙液使用と採証を批判するパフォーマンスを披露した。

▲記者会見を終えた集会参加者が警察の無慈悲な催涙液使用と採証を批判するパフォーマンスを披露している。

▲記者会見開始の前、警察が記者会見に参加する障害者の車椅子を手動に変えて勝手に操縦し、席を移動させている。障害者はこれに抗議したが警察は無理に移動させた。

付記
カン・ヘミン記者はビーマイナーの記者です。この記事はビーマイナーにも掲載されます。チャムセサンは筆者が直接書いた文に限り同時掲載を許容します。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-04-24 21:02:03 / Last modified on 2014-04-24 21:02:03 Copyright: Default

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