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ガーディアン、サムスン労災被害者の映画「もうひとつの約束」を詳しく報道

サムスン半導体労働者の闘病事例と闘争も紹介…「サムスン被害者は一人ではない」

チョン・ウニ記者 2014.02.06 11:38

英国のガーディアンが、封切り日に合わせてサムスン半導体白血病被害者の故ファン・ユミ氏の実話の映画、「もうひとつの約束」と共に、サムスン工場での発病の事例とこれに対して闘争する人々の胸痛む話を詳細に紹介した。

2月5日、ガーディアンは「韓国映画、サムスン工場関連病に対する主張を照明」という題で 「もうひとつの約束は、(サムスン)電子で働いた娘の白血病による死に対する真実を10年間追跡してきたある男を追う」と報道した。

この新聞は、10代でサムスン電子にユミ氏が就職した時、父親のファン・サンギ氏は 「誇らしさが一気に爆発しそうだった」とし 「ユミは苦労して暮らす家族に十分な金を補うだろうし、ユミが望んだように小さな弟を大学にも送ろうとした」というエピソードでこの映画に対する紹介を始めた。

[出処:http://www.theguardian.com/画面キャプチャー]

だが「ユミ氏は2007年、韓国のこの家電製品会社の半導体(サムスン)工場で仕事を始めてから5年後、車で急いで病院に向かっていた父のタクシーの後部座席で死んだ」とし、その理由は 「23歳のユミは20か月前、急性白血病というめずらしい形態の診断を受けた」と伝えた後 「彼女の父はサムスン水原工場で有害化学物質に露出して発生したと主張している」という事実を紹介した。

これについてガーディアンは 「ファン氏の人生は、娘が職業病で死んだことを証明するために、世界最大の技術会社、そして(これを)恐れる韓国のマスコミに対抗して、ひどい状態に陥った」とし 「私は専門家に話したし、新聞、放送局と雑誌に私が見つけたことを伝えたが、彼らはすべて 『あなたはサムスンとの戦いで勝てるわけがない』と全く同じやめるほどであった」というファン氏の陳述を伝えた。

こうした状況でガーディアンは 「木曜日(2月6日)、ユミ事件とサムスン工場で働いた後に病気になったと主張する他の数十人の沈黙は、真実を求める十年間の長い追跡によって生まれたフィクション映画の全国上映で破られた」とし 「『もうひとつの約束』は、完全に個人の寄付と大衆の支援で製作された初の韓国映画」とし 「約7千人が全予算の4分の1を支援、残りは個人的投資と映画製作者自身の寄付で製作された」と明らかにした。

ガーディアンは「もうひとつの約束」の監督、キム・テユン氏も紹介した。

ガーディアンはキム・テユン氏が 「ユミ事件の新聞記事を読み、映画を作ろうと考えた」と伝え 「友人は私に対して経歴を危うくすると言って、やめろと話した」とし 「だが(...) 映画製作者にはどんな禁止の対象もあってはならないのだから、論争的な、または敏感な主題を扱うことは気にしなかった」という見解を伝えた。

しかしガーディアンは 「サムスンはこの事件の公開的な論評を控えているが、ソウル本社の外で厳粛に進められたデモに対するいやがらせ、ファン氏の家族に夜昼つきまとった会社職員の問題など、さまざまな事件での映画の説明に問題を提起している」と付け加えた。

韓国サムスン半導体労働者の職業病事例と闘争も詳しく紹介

ガーディアンは、今回の映画の他にもサムスン半導体工場で働いて病気になったり死亡した多くの労働者の深刻な状況を相当な紙面を割愛して紹介した。

この言論は「ユミと彼女の他の同僚は一人ではない」とし 「『半導体労働者の健康と権利を守る会(パノルリム)』によれば、約200人の労働者がサムスンと違う半導体製作業者に似た疑いを主張してきた」と伝え、 しかし「昨年、労働者福祉サービスを通じて労災保障を提起した30余人のサムスン労働者のうち2人しか成功していない」と報道した。

またガーディアンは「この団体に問い合わせた半導体産業労働者のほとんどは、20台、30台で病気になり、現在まで50人以上が死亡した」とし 「ユミ以外の労働者のケースが偶然ではないということは明らかで、労働者たちは自分が処理する物質の種類を聞いたことは全くなく、その上、労務士がサムスンに対して化学物質の具体的な事項を聞いても彼ら(サムスン)は会社の秘密だと答えた」というイ・ジョンナン労務士の話を伝えた。

しかしガーディアンは 「この運動は2011年、ソウル行政法院がサムスン工場の毒性化学物質がユミ氏など2人の労働者のガンを『引き起こしたか、少なくとも促進した』という判決を出し、それに力を得た」とし 「韓国勤労福祉公団は、関連の証拠がないとして控訴」したが 「2009年に白血病で死亡した29歳の女性に対する最近のもうひとつの事件で、ソウル裁判所は彼女の病気とサムスンのメモリーチップ工場で過ごした5年間に『相当な因果関係』が存在すると判決した」と明らかにした。

ガーディアンは 「(サムスン)会社関係者は、白血病のような血液のガンは、半導体産業では韓国全国平均より低いと指摘した」と伝えたが 「しかし、団体によれば、ユミと彼の同僚が病んだ白血病の珍しい形態は、20-29歳までの韓国人には10万人当り4.2人程度だと明らかにした」という反論陳述も共に報道した。

この言論はまた、サムスンが明らかにした陳述書を基礎に 「職員の健康と安全を保護することは、今まで、私たちの最優先事項」とし 「したがって、われわれはサムスン家族の構成員を失ったことに深く傷心し、病気と戦っている彼らを心配している」と明らかにした。 ともに「サムスンは、韓国産業安全保健公団の3年間の検討と、米国コンサルティング会社イバイオロンインターナショナルの研究により、作業場環境と職員の病気間の相関関係を見つけることはできなかった」という立場と共に 「われわれは、すべてのサムスン家族のための最も高い健康と安全水準を維持する努力を傾注し続ける」という約束も伝えた。

[出処:パノルリム]

しかしガーディアンは「こうした保証は、サムスンを辞めて4年経った2005年に脳腫瘍と診断されたキム・シニョ氏には何の感動も与えない」とし 「『私の娘は大量の鉛と有機溶剤を吸った』とし 『これが娘の病気と職業が関係があると確信する理由だ』」という母ハン・ヘギョン氏の言葉を伝え、36歳のキム・シニョ氏は 「数回の脳手術を受けた後に好転したが、部分的なマヒと言語的障害が残っている」と報道した。

キム氏はさらに「私は娘にその職業と病気の関連を証明できるまで諦めないと約束した」とし 「人々は私にサムスンとの戦いは、タマゴで岩を砕こうとするようなものだというが、これは私をもっと戦いたくさせるだけ」と明らかにした。

ガーディアンは最後に、ユミ氏の父のファン氏について 「束草でタクシー運転をしながら時間を作って100マイルも離れたソウルでのデモや会議に参加している」と紹介し、 「彼は所得の減少と急増した医療費のために(サムスンに対する)補償請求を放棄する代価として、サムスンからの財政的な支援を受け入れた他の家族を批判することはない」とし 「だが彼は、彼の法的な闘争が何年か続いて結局失敗しても、沈黙を買収されないと話す」と伝えた。

ファン氏はここで 「私が10億ウォンを断ると、彼らは基本的に私に金額を言って欲しいと言った」とし 「だが私は他の家族が苦しんでいることを知らなかったとしても、絶対に彼らの金は受け取れなかった」と話した。

ガーディアンのジャスティン・マッカリー通信員は1月7日、ソウルの麻浦で開かれた「もうひとつの約束」製作報告会にも参加して、 「『もうひとつの約束』が意味のある映画だと考える」とし 「観客はサムスンとの戦いについて、どんな部分を知り、感じたら良いだろうか」と尋ねるなど、真剣な関心を見せていた。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2014-02-07 06:52:39 / Last modified on 2014-02-07 06:52:39 Copyright: Default

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