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エジプト、イスラム-旧支配勢力間の権力闘争...革命はどこに?ムルシ、憲法宣言機会を利用して労働権後退を強要...独立労組、反対闘争
チョン・ウニ記者 2012.12.04 18:29
ムスリム同胞団のムルシ政権が、反対派の逆攻勢で崖っぷちに追い込まれた。 しかし今回の対立は、イスラム主導のムルシ政権とムバラク時期の反逆者を含 む自由主義勢力間の権力闘争で、エジプト基層民衆の社会的要求とはほど遠い という分析が提起されている。 ムスリム同胞団が主導するエジプト与党勢力は、11月22日、エジプトのムルシ 大統領のいわゆる緊急措置、憲法宣言に続いて30日に制憲議会の憲法草案採決 と、12月15日の国民投票日程を強行し、ムスリム同胞団主導の立法権を保障する 一連の措置を強行した。 こうしたムルシ大統領の超憲法的強行軍は、ムバラク独裁を倒したエジプトの 民衆の怒りを呼び、大衆デモにつながったが、一方では保守的な司法権力に口実 を提供し、新旧権力間の対立に発展した。 12月2日、憲法裁判所は当初計画された制憲議会の合法性についての判決がムル シ支持者のデモで失敗し、無期限ストライキと15の日国民投票監督業務を拒否 する意思を明らかにした。3日、エジプト判事会がまた憲法草案への国民投票の 監督を受け入れるという意思を明らかにしたが、議論は続きそうだ。12の新聞 と5つの放送局も4日、2日間のストライキに突入した。 ![]() [出処:http://english.ahram.org.eg画面キャプチャー] 保守的司法権力に口実を提供ムルシは11月22日に発表した緊急措置で、国家機関の要職に残っている非宗教 勢力からムスリム同胞団主導の立法権を保護しようとしたが障壁にあたったと いえる。憲法裁判所は民主的に選出された議会を解散させた。 12月2日、フランクフルター・アルゲマイネによれば、当初は前の議会選挙でム スリム同胞団とイスラム原理主義のサラフィストは70%を得票したが、非宗教を 標榜する自由主義勢力は国家機構に残っていた。彼らは以前のムバラク政権の 外相アムル・ムーサ(Amr Musa)のように、旧政権の追従者や国際原子力機構の 前事務総長でノーベル賞受賞者のモハメド・エルバラダイのような自由主義 野党圏勢力と分析される。 エジプト下院が憲法裁判所により解散する前に選んだ制憲議会は、イスラム主 義の主導下にある。100人のうち50人がムスリム同胞団とサラフィスト出身で、 他の50人は『非宗教』勢力だが、イスラム影響下にあるという。非宗教集団は 警察と軍が派遣した構成員など、国家と社会機関、アル・アズハール大学(イス ラム主義)とコプト教会、ほとんどムスリム同胞団が主導する職業連盟で構成さ れている。このような制憲議会内で、憲法草案は30日に57%の賛成で通過した。 問題は、どちらも賃金、雇用、社会保障など社会経済的な問題に対する真摯な 関心を示していないことだ。 世俗派・自由主義勢力、民主主義勢力で等値させることはできない12月1日、日本の朝日新聞の中東マガジンの中東専門記者、川上泰徳は「2011年 春の革命以来、いろいろな機会にタハリール広場の群衆を見たが、今回の群衆 は今までとは明らかに違う印象」だと評した。また「ムルシ大統領の権限強化 に反対する『世俗派、自由主義勢力』の考えは『自由主義的』だが、強権で腐 敗した旧政権与党の国民民主党を支えていた富裕層」とし「世俗派、自由主義 勢力を民主主義勢力と等値させればミス」と明らかにした。 彼によれば「『革命持続』を要求する革命的な若者たちと治安部隊との衝突は、 エジプト革命以後何度も繰り返されたが、今回のデモはムルシ大統領の強権的 な手法に反発している」という指摘だ。 12月2日、ドイツの日刊紙ターゲスツァイトングで中東を専門報道するカリムエ ル・ガファリ(KARIM EL-GAWHARY)は、「ムルシの反対者が常に正当に対応して いるわけではない。彼らはムスリム同胞団の民主的な正当性を決して認めない。 最も重要な手段として、彼らはたびたびムバラク旧政権の臭いがする法院だけ が残っている」と指摘した。 彼は大衆はそれでも社会的問題に対する返事を望むとし、「彼ら沈黙する多数 は、自由と市民権について討論するが、社会的質問には何の構想も提示しない 自由主義勢力に反対する。彼らは一年間権力を握っても日常犯罪問題の解答を 提示しないムスリム同胞団に反対する」と基層民衆の現実を伝えた。 憲法草案:保守的や神政国家を指向しない.. 社会・経済的問題は残る野党圏脱退後、ムスリム同胞団とサラフィスト主導で制定された230条項以上の 憲法草案は、かなり問題があったと分析される。これはイスラム律法のシャリア 原則が立法の基礎だったこと、イスラム主義アル・アズハール大学が自動的に すべての法令について、シャリアを基礎に検討するようにし、女性権強調の不在、 制約的であれ市民を軍法に回付できるようにした点などが問題になっている。 ただし、大統領連任は2回に制限され、任期も6年から4年に短縮した。 しかしカリムエル・ガファリは、憲法草案は保守的だが、イスラム主義の神政 国家のための憲法ではないと分析する。彼は「これはエジプト社会のイスラム 主義の保守的な性格を反映する。しかし同時に憲法草案は、ムバラク時代が 最終的に過ぎ去ったことを保障する」と指摘した。 彼はまた「政治エリートの戦いと二極化を見れば、エジプトの静かな多数は最 も重要な政治的多数として残っている」とし「賃金、雇用でゴミ回収と交通な ど、社会的問題についての具体的に解決されなかった」と伝えた。 このような状況でカリムエル・ガファリは今回の対立が示したメッセージは明 らかで、「人々がイスラム主義の保守的なムスリム同胞団とイスラム原理主義 のサラフィストを打撃する所は単に一つだ。これはエジプト選挙区だ。しかし これは自由主義と左派そして女性団体の多くの課題を意味する」と分析した。 ムルシ、憲法宣言を利用して労働権後退を強制...独立労働組合、反対闘争![]() [出処:http://menasolidaritynetwork.com] 一方、ムルシの憲法宣言により、労働者の権利が後退するという指摘が提起さ れている。 ムバラク時代の政府側単一労働組合のエジプト労働組合連盟は11月26日、ムルシ 憲法宣言の支持を明らかにした中で、革命後に設立された独立労働組合は、 ムルシの憲法宣言と制憲議会の憲法草案に反対して闘っている。 『労働組合および労働者サービスセンター』、『エジプト民主労働懐疑』と 『エジプト独立労働組合連盟』は11月30日に声明を発表し、ムルシ憲法宣言と 共に発表された新しい労働規定が政府の介入を認めると批判した。 12月1日、ソリダリティセンターは、新しい労働規定は労働組合指導部に対する 退職年齢を規定し、休暇で席を外した労働組合の実務構成員指名に対し、政府 の権限を保障する。ソリダリティセンターは、以前の労働組合法が存続しており、 エジプト政府は独立労働組合を認めないと伝えた。労働法は単一の労働組合 構造だけを認めるからだ。 この規定は、ムルシ大統領が憲法宣言を発表したその日に署名された。労働者 はまた30日に発表された憲法草案も、労働者結社の自由と外部の介入から労働 組合を保護しないという理由で批判している。 一方、29日、中東労働者の連帯ネットワークのMENAソリダリティ・ネットワー クによれば、マハラ・アル・クブラ地域のミスル紡織工場の労働者5千人が27日、 ムルシの憲法宣言に反対する路上デモを行った。彼らはムスリム同胞団と自由 正義党の支持者から攻撃された。デモ隊は石と火炎瓶で対応した。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2012-12-05 11:33:23 / Last modified on 2012-12-05 11:33:24 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |