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LNJ Logo 大阪高裁、入れ墨調査事件で不当判決!
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 矢野幸一です。

 大阪高裁(山田知司裁判長)は10月15日、入れ墨調査事件に対して、大阪地裁判決を取 り消す不当判決を出しました。 橋下市長は2012年5月、大阪市職員34000人を対象に『入れ墨調査』を実施しました。 こうした調査は人権侵害であり、大阪市が自ら定めた個人情報保護条例に違反しています 。 最後まで調査を拒否した6人の職員は懲戒処分を受け、その処分の取り消しを求めて 裁判と人事委員会に訴えました。 この『入れ墨調査』は、世論の批判を浴びた職員アンケート同様に労働組合を敵視し 、職員を管理統制することを目的として実施されました。不当な『入れ墨調査』拒否者へ の処分を撤回させることは、こうした橋下市長の労働組合敵視政策を断罪し、変更させて いくことになります。そして、大阪地裁は「入れ墨調査は、大阪市個人情報保護条例に違 反している」として処分を取り消しました(2014年12月17日及び2015年2月16日判決)。 しかし、今回の大阪高裁判決では、「入れ墨情報は、人種、民族又は犯罪歴に関する 個人情報と同じ範疇に属するものと考えることはできない」として、大阪市個人情報保護 条例には該当しないとしました。そして、大阪地裁判決を取り消したのです。 ところが、判決文では論理的な説明は一切なされていません。結論ありきとして、理 由を付けたに過ぎず、とても高裁の判決とは言えない内容となっています。 判決当日行われた記者会見で、看護師の森さんは「主張が認められるまで頑張り続け たい」と決意を語り、最高裁に上告することを明らかにしました。 裁判所の判決では、闘いは終わりません。民間の争議がそうであるように、当事者 同士が話し合わない限り終わらないのです。 11月22日のダブル選挙に勝利し、橋下維新政治を終わらせることが、この事件を解決 することにつながります。新しい市長との当事者同士の話し合いに道を開くためにも、ダ ブル選挙に勝利しましょう!

Created by staff01. Last modified on 2015-10-16 09:05:53 Copyright: Default

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