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「謝っても絶対にゆるさない!」被災地・仙台の高橋喜一さんは、電話口で、石原発言に対して怒り を込めて言った。「東京の人にぜひ伝えてほしい」と。

震災から5日目の15日夕方、奇跡的に高橋さんの携帯電話につながった。高橋 さんは、宮城全労協に加盟している電気通信産業労働組合の組合員。NTTの少 数派組合活動家。

今日(15日)にやっと組合員とその家族の安否確認が終わったという。一人を 除いて全員と連絡が取れたという。連絡が取れていない組合員も、高台に住んで いたので、おそらくは非難所にいて連絡がとれないのではないか、と。

被害のひどかった石巻に自宅があり、NTTの報復広域配転で、東京に単身赴任 していた組合員のHさんは、震災翌日の12日午後、レンタカーで東京から仙台 、石巻へと向かいその後連絡が取れなくなっていたが、今日、会社をつうじて石 巻の自宅で家族と一緒にいるという連絡が入った。ライフラインが寸断されてお り、直接の連絡はまだとれていないが、一安心した、という。

電話は10分程で切れてしまい、その後はつながらなくなったが、元気な声(あ るいはそう見せようとしていた)を聞けた。東京でも、被災地支援、情報の共有 、反原発、徹底した情報の公開、責任追及を強めよう。

東京に住むわたしたちはこれまで大量生産・大量浪費を支えてきた膨大な電力供 給を、危険な原発とともに、被災地に押し付けてきた。「成長第一」の資本主義 システムの在り方を再度反省し、具体的な実践に移していくことが東京に住むわ れわれの責任でもある。そして来る都知事選で「津波を利用して」国家主義・排 外主義的ポピュリズム政治を続けようとする石原慎太郎に対する「天罰」を下す ことが、災害の犠牲者と被災者のみなさんに対する責任の一つだと思う。

宮城全労協のホームページに、13日、14日の情報が掲載されている。ぜひ見 てほしい。

http://www.ne.jp/asahi/miyagi/zenroukyou/

高橋さんは「茫然状態だが」と前置きをしたうえで、以下のように現状を話して くれた。(メモを取らずに記憶に頼っていますので不正確な個所もあるかもしれ ません。I)


*写真=宮城全労協HPより

+ + + + +

高橋喜一さん(電通労組、宮城合同)

仙台市内にいる。今日やっと組合員とその家族の安否が確認できた。一人とは連 絡が取れていないが、高台に住んでいたのでおそらく避難所にいると思う。NT Tの報復広域配転で東京に飛ばされていたHくんは、震災翌日にレンタカーで東 京から仙台により、そのあと石巻に向かった。その後連絡が取れなかったが、今 日、会社のネットワークを通じて、石巻の自宅に家族といるという連絡が入った 。石巻は電話などのライフラインもつながっていないので、直接連絡が取れたわ けではないが、一安心というところ。

沿海部の避難所も大変だが、市内の都市部もほったらかし状態になっている。電 気は今日ついた。水道は1週間、ガスは一か月かかる見込み。いろんなものが不 足しつつある。とくに燃料はポリタンクひとつに7時間並ばないといけない。

まだ雪がちらつく寒い日がつづく。一人暮らしのお年寄りなどに声をかけて安否 を気遣っているが、車がないと物資調達にも行けないが、燃料は貴重品になって いる。

三陸沿海部は全滅だろう。10年は復興難しいのではないか。よく釣りに行って いたところも遺体が流れ着いているようだが、手のつけようがない。

東電、政府の対応には言いたいことだらけだ。安全と言って地元に押し付けた原 発での深刻な事故。安全神話も事故対応もぜんぶ嘘っぱちだった。いま避難指示 が出ているが、お年寄りや病人などが取り残されている。だれも助けに行けない 。避難先の自治体は頑張って受け入れようとしているが、すべて自治体任せにな っていて限界がある。

ビデオレンタルのTUTAYAが「地震のニュースばかりであきたでしょうからDVDでも 借りに来て」というCMを流したが、何を考えているのか。みんな怒っている。

それと石原だ。あいつだけは絶対に許さない。謝ったから済む問題ではない。被 災地域の人はみんな怒っている。東京にいて何を偉そうなことを言っているのだ 。東京の人に必ず伝えてほしい。

インターネットもつながりつつある。宮城全労協のホームページに報告が掲載さ れていく。見てほしい。こちらはやっと安否が確認できた状態で、まだ自分たち が生きるだけで精いっぱいだ。人手も足りず全国の仲間に向けた発信もできてい ない状態だが、すこし落ち着いたらどんどんと支援要請をしていきたい。連帯を !


Created by staff01. Last modified on 2011-03-17 08:33:09 Copyright: Default

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