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カナダ労働組合の反戦・反差別声明


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<1> カナダ郵便労組(CUPW)の9月26日会長声明

 2001年9月11日のテロリストによる破壊的攻撃の後、米国および世界の人々はこの恐ろしい事件を看過してこなかったことはごく当然である。その犠牲者数は計り知れないものであった。その犠牲者の多くは、勤務中の労働組合員であった。いかなる動機・信条をもってしても、この顔の見えない殺害者による犯罪を正当化することはできない。
 カナダ郵便労組(Canadian Union of Postal Workers: CUPW)のメンバーは、こうしたテロ行為を無条件に糾弾し、その犯罪者たちを司法で裁くことを強く要求する。同時に我々は、この犯罪の後にくることが懸念される憎悪・ヒステリー・暴力の連鎖に対しても、再び闘争しなければならない。
 最近われわれは、アラブ人、イスラム教徒、その他の宗教コミュニティの労働者に対する言葉や肉体的な暴力が増えてきたことを懸念している。彼らの多くは、中東勢力にもテログループにも関係のない人々である。テロリストを法の下に裁く欲求は、決して民族的・宗教的な排撃とすりかえられるべきではない。この悲劇において死んだり苦しんだりしてきた人々のために我々CUPWが打ち出す声明は、報復攻撃にさらされる危険にある国内外の兄弟達、罪のない人々への強い連帯を表明するものである。
 こうした見地から我々は、大勢の罪なき人々への大量虐殺をもたらすだけの中東地域への軍事的介入の合唱を警戒する。それはまさに、テロリストの思うつぼなのである。

平和のための団結と闘いが求められている。
デール・クラークCUPW会長


(2)カナダ看護組合連合の9月26日会長声明

 火曜日の事件は、私の人生の中で、北米の罪なき人々に対する暴力行為としては最も最悪なものである。それを卑劣な犯罪と呼ばずして何と呼べるだろうか。早急に反抗グループを法廷において処罰できることを望みたい。同時に我々は、犠牲者および肉親を失ったすべての人々を追悼する。
 カナダにおけるアラブ人やムスリムたちが被害を受けていると聞いている。中東文化の象徴が敵意にさらされている。例えば水曜には、モントリオールにある元モスクの建物のドアが燃やされた。アラブ系カナダ人へのハラスメントが増加し一般化してきていることを懸念する。クリスチャン・カナダ人がオクラホマシティの攻撃に対して罪がないのと同様に、ムスリム・アラブ系カナダ人には今回の犯罪に対して責任がない。
 看護士は歴史的に、傷つけられた人々の声の代弁者となってきた。カナダの人々の健康をケアするのが看護士の役割であり、地域社会をケアするのも労働組合活動の役割である。
 こうした見地から、彼らへの憎悪・ハラスメントは間違いであり、反カナダ的であると言える。カナダは世界中から来た人々で構成される多文化社会である。誰も、どのような憎悪も、我々から多文化社会を奪うことはできない。解決への方向を提案したい。  第二次大戦中にデンマークの王は、国民を憎悪から守るために彼のコートに「ダビデの星」を書いたという。今日我々はカナダの指導者たちに対して、「ムスリムもみんなカナディアン」というステッカーを身につけるよう要請している。カナダには30万人のムスリムがいる。私の代表する12万人の看護組合はみんなムスリムのステッカーをつけた。首相・政府職員・議員たちに呼びかけている。他の労組メンバーやその家族にもそれを身につけるように呼びかけている。

特定の信仰・人種・民族・性への攻撃は、我々がこの国で培ってきた価値への攻撃である。
カスリーン・コナーズCFNU会長

(カナダ看護労組CFNUはカナダ最大の看護士組織、カスリーンは28歳の契約看護士)


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翻訳:JNK(国際部)

<1>原文
<2>原文


Created byStaff. Created on 2001-10-16 11:43:40 / Last modified on 2005-09-05 02:58:26 Copyright: Default

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