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最低賃金を与えて奪う政府…ハンストを始めた学校非正規職

[インタビュー]秋夕、家に帰れない労働者

キム・ハンジュ記者 2017.10.02 04:50

秋夕連休を前にした9月29日。 この日の最低気温は11度で、気温が大幅に下がった。 学校非正規職労働者は厚い服を着込んだ。 座込場には「まともな勤続手当争奪のための無期限ハンスト籠城3日目」という横断幕がかけられている。 ソウル市教育庁は入口を鉄製フェンスで塞いだ。 警察も近くで待機している。 ここで労働者たちは3日間、水だけを飲んでハンストを続けていた。

文在寅(ムン・ジェイン)政府は去る7月「公共部門正規職転換ガイドライン」を通じ、 学校非正規職を正規職転換対象から排除した。 教育部、教育庁は集団交渉で学校非正規職賃金削減案を固守した。

学校非正規職労働者たちは「もう退く所がない」と訴えた。 昨年の冬、朴槿恵(パク・クネ)退陣のため「光化門テント村」の寒気が襲撃したようだ。 光化門キャンドルで政権は変ったが、学校非正規職労働者はハンスト中だ。 座込場で公共運輸労組全国教育公務職本部キム・ヨンエ京畿支部長とイ・ミンジョン組織局長に会って話を交わした。

▲左からイ・ミンジョン教育公務職本部組織局長、キム・ヨンエ京畿支部長[出処:キム・ハンジュ記者]

なぜハンストを始めたのか? 全国学校非正規職連帯会議(公共運輸労組教育公務職本部、サービス連盟学校非正規職労働組合、女性労組)で三主体が一緒になった背景も気になる。

イ・ミンジョン組織局長:9月27日朝、交渉の混乱を起点として連帯会議がハンストを始めた。 交渉は8月18日に始めた。 この時は単位ごとに闘争計画があった。 教育公務職本部は26日に勤続手当争奪のための全国同時多発総力闘争を進めていた。 ところが去る21〜22日の4次本交渉は非常に激しかった。 教育部、教育庁が2018年の賃金体系改編案を言い出したためだ。 教育部、教育庁は通常賃金の算定時間を243時間から209時間に下方調整しようと主張した。 2018年の最低賃金7530ウォンを適用すれば、予算負担が大きくなるという理由からだ。 最低賃金の値上げ効果を無力化する小細工だ。 初めは「209時間改悪案」を含む賃金体系改編を議論しようと言っていたが、 26日の交渉では「209時間改悪案を施行する」と釘をさした。 去る24日の209時間改悪案を確定する教育監の会見に従ったのだ。 交渉は止めようという声だ。 使用者側の交渉委員は非正規職問題を解決する意志がないと確認した翌27日、 連帯会議三主体はハンストしか方法はないと判断した。

学校非正規職の主な要求は?

イ・ミンジョン組織局長:勤続手当3万ウォン引き上げだ。 名節を控えているのに、非正規職は成果給がない。 同じ場所で同じ仕事をしているのに、非正規職の賃金計算は別にする。 私たちは払わないのが当然の人だ。 8月の集団交渉転換後に使用者側が見せた態度も同じだ。 勤続手当どころか通常賃金算定時間をいじって混乱を呼んだではないか。 まともな勤続手当争奪は最低限の自尊感を取り戻す戦いだ。

進歩を自任する教育監が非正規職差別を維持する立場を示したが、教育監への思いは?

キム・ヨンエ京畿支部長:使用者に進歩はない。 使用者は使用者だ。 教育監が非正規職の賃金体系を談合した。 組合員がさらに怒ったのは、進歩と呼ばれる教育監が、 私たちの考えより一歩先に立って提示してもよかったのに、何もしないという点だ。 今回の交渉もソウル((チョ)ヒヨン教育監)、 京畿(李在禎(イ・ジェジョン)教育監)が最も積極的だった。 事実、組合員たちは教育部、教育庁よりも新政府全体への失望の方が大きい。

学校非正規職は政府の正規職化ガイドラインから排除され、賃金も削られる危機に瀕している。現場組合員の政府に対する雰囲気は?

キム・ヨンエ京畿支部長:二重に怒っている。 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の仁川空港訪問、公共部門非正規職の正規職化をして、 多くの現場労働者を希望に膨らませた。 しかし今は闘争しかない状況だ。 政府が公共部門の非正規職賃金を正規職の80%水準で保障するが、 実現する方法は一行もなく、教育監もなにもしない。 むしろ非正規職を締めつけるために談合する態度を見せた。

私たちが労組をしながらこれまで劣悪な学校非正規職の処遇を社会にずいぶん知らせた。 少しずつ良くなりはした。 しかし私たちが良くなっただけ、使用者も組織的に動いている感じがする。 今回の使用者側の賃金体系改編がそうだ。 現場は「闘争しかない」という雰囲気だ。

[出処:キム・ハンジュ記者]

政府が非正規職ゼロ時代を宣言したが学校非正規職だけは正規職化の世論が良くない。どう思うか? 突破口はあるか?

イ・ミンジョン組織局長:学校非正規職の正規職化に反対している最大のグループは「考試生」、「任用考試生」だ。 明らかな社会的弱者だ。 彼らを見ると、私も悪口が出てくる。 しかしこの社会は誰が作ったのか? IMF以後に非正規職が爆発し、公務員、教師が「神の職場」になる競争社会が作った。

任用試験そのものの問題点を強調しなければならない。 1990年に任用試験を導入した当時、師範大学生も反対した。 今、任用試験はひとつ覚えられたかどうかで少数点違いで落ちたりうかったりする。 少数点が教育職業と実力を判断する基準でいいのか。 この少数点は教える仕事にどれほど大きく作用するのか。 こうした討論が必要だ。 もっと重要なことは、どんな労働をしても基本的な暮らしを保障できる労働環境を用意することだ。 国家の責任なのに、われわれが骨を削りあっている。

キム・ヨンエ京畿支部長:私の娘は、教育公務職本部の正規職転換スローガンは間違いだと言った。 公務員、教師にさせてくれという要求のように聞こえるので、教育公務職法で保障するというスローガンに変えなければならないといった。 非正規職が体質化しているのだ。 IMF以後20年間、体質化された非正規職社会を変えるために公共部門の役割は大きい。 文在寅(ムン・ジェイン)が言うように、公共部門正常化が産業全般に影響を与えるからだ。 政府は公共部門の鍵を握っている。 結局、政府を率いるのはわれわれの闘争だ。

全教組が代議員大会で学校非正規職の選別的正規職化の立場を導き出した。これをどう評価するか。

キム・ヨンエ京畿支部長:全教組は、私たちよりも民主労組の先輩ではないのか。 社会を変えるスローガンを先に叫んでいたのではないか。 強硬な指導部が現場を説得したのかわからない。 教育公務職本部も教育現場で、一番劣悪な超短時間労働者は無期契約職に転換しなければならないと言う。 そして処遇改善が従わなければと主張する。 そうでなければ教育公務職で、もうひとつの階級化がなされる。 全教組問題も同じ論理だ。 学校非正規職を受け入れられず、もうひとつの階級を固着化した。

イ・ミンジョン組織局長:まず本部の公式立場は 「正規職、非正規職とも差別撤廃闘争に連帯してほしい」ということだ。 幸いにも、全教組の内部で学校非正規職の正規職化に賛成する声もある。 だが正規職という名前が現場で持つパワーはものすごい。 非正規職の中間管理職をひきうけている。 学校非正規職が別に労組を作るほかはなかった。 期間制教師も同じだ。 学校の構成員に「教師」だけを置く情緒が強まっている。 最近、教育監たちも放課後ケア労働を学校から地方自治体に委譲しなければならないという立場を発表した。 「教師」よりも「教育労働者」のフレーム拡散が切実だ。

今後の闘争方向は?

イ・ミンジョン組織局長:教育公務職本部は10月18日にストライキをする。 組合員の要求でもある。 組合員たちは生中継で交渉状況を見守ったが 「これではストライキをしなければならないということではないか」という反応が多かった。 組合員の世論が熱くなった。 実務的に時間が迫っているが、全面ストライキ組織化、対市民宣伝戦、座込場事前集会を組織する計画だ。 学校非正規職連帯会議(教育公務職本部、学校非正規職労組、女性労組)共同ストライキはまだ議論している。

秋夕を控えている。名節なのに家で心配も多いようだ。

キム・ヨンエ京畿支部長:家での心配より、私が家族を心配させる方がさらに重い。 長いハンストに入って、名節に家族を孤独にさせている。 私が孤独なのはかまわないが、家族が孤独なのがつらい。 組合員たちも孤独にさせている。 京畿支部組合員数千人が9月26日にソウル交渉場前の集会まできたが、そのまま帰った。 支部長として涙が出るだけだ。 私がどのように変わるか。

最後に

キム・ヨンエ京畿支部長:文在寅(ムン・ジェイン)政府が正規職化を責任持って進めていれば、 女性労働者たちが命賭けのハンストはしなかっただろう。 人の上に人はなく、人の下に人はいない。 社会認識は教育現場から出発する。 「労働尊重平等世界」という言葉を骨身に凍みて感じる。

イ・ミンジョン組織局長:正規職転換審議委員会の結果も最悪、 教育部、教育庁が先に提案した集団交渉の結果も最悪だ。 これまでは地域別交渉、地域別闘争だった。 集団交渉なので闘争も全国4万組合員の闘争だ。 いまあるものさえ取られているのに、もう退く所がない。 どちらの切迫感の方が強いかの問題だ。 私たちが勝つしかない。

[出処:キム・ハンジュ記者]

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2017-10-10 02:57:19 / Last modified on 2017-10-10 02:57:21 Copyright: Default

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