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「ギブス支会が頑張らなければマンド労組の再建事業ができない」

[インタビュー]ホン・ソンギ ギブス支会長

ユン・ジヨン記者 2012.08.18 15:31

マンド支部に所属する4つの支会のうち、一番小規模なギブス支会は、今回の マンド事態以後、唯一組合員の離脱がなかった所だ。

それは、ギブス支会の生存権闘争は今回の職場閉鎖と第2労組設立の口実になり、 第2労組が即刻『ギブス生存権闘争撤回』を掲げ、ギブス支会はそれこそ孤立 状況に直面したためだ。

一番少数の組織だったギブス支会は、今マンド支部の再建をする唯一の組織と して残ることになった。組織の混乱をまとめて、組合員全体がまた闘争を決意 した理由もそのためだ。

だが今も、支会には怒りと傷が残っている。ギブスコリアは12年間、全く設備 投資をせず利益を海外に引き出し、故意に破産して生存権闘争をするしかない 状況で、突然の労組瓦解に直面することになったからだ。

特に職場閉鎖と組合員の離脱と労組瓦解、第2労組の設立にも釈然としない点が ある。以後の労組再建事業と生存権闘争にも赤信号がついた。支会としては、 混乱の収拾と共に今後の闘争計画も構想し直さなければならない状況だ。

マンドの職場閉鎖が解除される前、マンド文幕工場の中心にあるギブスコリア 工場で、ホン・ソンギ ギブス支会長と会った。彼はインタビューで、これまで の労組瓦解の過程とギブス生存権闘争、12年間のギブス資本の態度を説明した。

▲ホン・ソンギ ギブス支会長

労組がマンドに道義的な責任を問う理由は

マンド支部は2社1労組だ。マンド支部に所属する四つの支会の一つが、ギブス 支会だ。ギブス支会には現在100人ほどの組合員が生存権闘争をしている。支部 所属の支会が生存権闘争をしているのに、マンド支部が彼ら組合員の生存権を 議論するしかない。

特にギブスは旧マンド工場で、物量の60%程度をマンドに納品する。マンド文幕 工場の真ん中にある。マンド文幕工場の全ての動力が、ここの地下室にある。 10余年の関係の中で、ギブスがマンド文幕工場の管轄中にあったことを否定す ることはできない。会社は違っても、直間接的なマンドの権限があった。

労組はギブス組合員の生存権について会社側にどう要求したか

マンド支部が雇用安定委員会を通じ、ギブス再売却問題に対する使用者側立場 を要求した。団体協約と賃金交渉、雇用安定委員会が今までの労使交渉だが、 そのうち雇用安定委員会で一回、ギブスの再売却問題を話した。買収する意思 もなく、することもできないというのが会社側の立場だが、責任ある回答を出 せということだった。

だが会社が7月の初め、突然、賃金交渉中にギブス問題に言及し始めた。ギブス 売却要求と現在の闘争を撤回しろということで、この2つだけを話し続けた。 賃金交渉でも賃金の部分については触れず、案件でもないギブス問題の言及を 続けた。売却とストライキ闘争を撤回しなければ内容的な接近ができないという 主張だった。特に、ストライキは正当な手続きで行なわれているので、会社が ストライキをしないでくれと言う権限はない。

第2労組と使用者側がギブス問題を利用して、マンド支部瓦解、複数労組設立を主導したという疑惑がある

マンド支部の公式な会議機構はマンド支部運営委員会だ。構成要件は、支部長 と幹部だ。したがって4つの支会の支会長と主席副支会長が運営委員会に参加し た。今までの活動の基本的な枠組みでは、一つの支会長が公式に会議に参加し なくなれば会議が保留されるのが慣例だ。執行を円滑にするためだ。支会長に 認められる権限はかなりだということだ。支会長が問題を提起すれば、支部長 がその部分を単独で決められない。四つの支会を支部長がいつも管掌できない ので、支会長の意見を聞いて判断するという調子だった。

運営委員会の時、文幕、平沢の支会長はギブス問題を、まるで自分たちの労働 運動活動の中心に置くというように積極的だった。ギブス組合員の生存権は、 私たちが死守しなければならない、ストライキをしてでも必ず克服しなければ と、公式的、非公式的に、休みなく話した。首長たちがギブス問題解決のため にストライキも辞さないと公然と宣言したので、当然支部長は元気付けられる。

支部の運営委員会でも公式発言でそう話すので、私としては該当支会長として 心強かった。争議行為決議が可決され、運営委は争対委に転換した。争議期間 の対策を議論するたびに、二つの支会長は闘ってストライキをしなければと強 く主張した。ギブス支会長を前にして、自分たちが連帯とは何か見せると強く 話した。その上、支部長がもっと考えようというほど積極的だった。結局会社 が用役投入と職場閉鎖の名分を提供し、そしてすぐ第二労組を作った。その時、 文幕、平沢の支会長が現在の第2労組の執行部をそのまま作った。

職場閉鎖以後、労組の雰囲気と瓦解過程をどうか

7月27日に用役が投入されるとすぐ、会社は職場閉鎖表示をして出入りを止めた。 その日の午後7時、支部緊急争対委が開かれた。首長たちが集まり、どう対応す るかを議論する場だった。そこで文幕、平沢の支会長が支部指導部の総辞職に 言及した。支部長を圧迫し、総辞職しなければ自分たちが辞任すると話した。 この事態に責任を取るのはこの道しかないということだった。

そこで支部長が一日程待ってくれれば立場を出すと言った。現指導部は7期だが、 事実上、辞任する前に優遇次元で元指導部を集めて説明するのが道理ではない か。それで二つの支会長に一日だけ時間を求めて要求したが、二つの支会長は その日すぐ辞職してしまった。組織の求心が崩れ、われわれは恐慌状態だった。 民主労組無力化の一番の貢献者だった。

それからすぐ3日後の月曜、第二労組ができたという知らせを聞いた。携帯メー ルで平沢、文幕支会長が第2労組に加担したことを知って血圧が上がり、工場の 事務室からしばらく出てこられなかった。これまで議論した内容がイカサマだっ たわけで、内部の敵により民主労組が無力化されたことに堪忍袋が切れ、鬱憤 が沸き上がった。労組の限界だと感じた。

ギブス支会の組合員も今回の事態で揺れたようだ。内部安定のために何をしたか

組合員の離脱を防ごうと考えた。それで休暇期間だった8月3、4、5日に幹部を 招集し、集中討論をした。大きな混乱が近づいたので早く組合員と一連の過程 について対話しなければと意見集めた。それで6日朝、全組合員を集めて支会長 懇談会をした。今回の事態の内容をすべてそのままブリーフィングした。問題 を共に把握すれば問題を克服し、離脱を最小化できるからだ。3時間にわたって 懇談会を行い、組合員全員が民主労組死守と生存権闘争勝利のために団結しよう という部分に共感した。

幸い、今回の事態で一人の組合員離脱もなかった。しっかり気持ちを引き締める ことができたようだ。休暇を終え初出勤する日、一人の離脱者もなく全組合員が 集まった。事実、今まで生存権闘争で、マンド支部の支援と後援を100%以上 受けてきた。だが現在、マンド支部が無力化状態で衝撃に包まれ、組合員は希望 の糸が切れたような感じだっただろう。だが対話の過程で組合員の意見と知恵を 集め、早く求心点を捉えられるように代案策をたてて行く予定だ。

支部の状況はとても苦しい。文幕、平沢、益山支会がすべて無力化されギブス支会だけが残った。多少孤立したような感じもする。対策は考えいるか

支部の正常化にギブス支会が積極的に動くには限界がある。ギブス支会が枠を 越え、文幕、平沢、益山工場の組織化をするのは難しい。だから私たちが今の 水準でできる部分を見つけることが重要だ。ギブス支会は組織力を維持するこ とが最大の問題であり、課題だ。私たちが頑張れば、それに基づいて労組再建 事業ができる。

現在はマンド支部が孤立し、ギブス支会も孤立している。マンド支部と知恵を 集め、現場活動家と指導部が現場に復帰して、民主労組を復元する作業をしな ければならない。事実、本気でマンド支部を離脱する仲間より、使用者の弾圧 で屈服して行かざるを得なかった仲間のほうが多い。支部が安定すれば、また 組合員がマンド支部を選択すると信じる。

ギブスコリアは『渡り鳥』資本だと主張している。どんな過程があったか

ギブスコリアは1999年から2011年までの12年間運営された。その過程で2006年、 中国にギブスチャイナ工場を作り、ギブスコリアのすべての利益と技術などを ギブスチャイナの安定化に投入した。ギブスコリアは終始赤字状態だった。 それがなければ、現在、ギブスコリアは正常な会計により約250億ウォン程度の 現金があるはずだ。

現在、労組は検察にギブスコリア経営陣の背任、横領、技術流出などについて 告訴告発している。まず彼らは中古設備を持ち出し、過度な設備の価格策定で 資本を流出させ、ロイヤリティー策定を勝手にして収益が出ないように調整し た。こうして100億程度を持っていった。そして過度な設備の減価償却で会社を 赤字状態にした。このように持ち出した金だけでも120〜130億程度になる。

ギブスチャイナはギブスUSAの子会社で、ギブスコリアとは無関係だ。だが会社 はギブスチャイナ設立資金としてギブスコリアを担保にして国内銀行から資金 を借りた。そしてギブスチャイナに納品する物量をギブスコリアが代わりに納 品して、金を受け取らなかった。2006年から、それこそ金、技術陣派遣、金型 支援など、ギブスコリアの全てをギブスチャイナの安定に注ぎ込んだ。

そのようにして会社はギブスコリアの赤字を確かにした。2009年からはさらに 露骨に金を抜き出し、ロイヤリティーを適用して会計を操作した。渡り鳥資本 の態度だ。結局、ギブスコリアが破産して海外に逃げたのも、ギブスコリアを 利用の目標を達成したからだと見る。ギブスチャイナを設立して安定させたの で価値がなくなったのだ。

労働者の労働条件はどうか

2003年に会社が組合員26人に対し、労組との合意なく一方的な構造調整を断行 した。その当時は黒字だった時だ。それで、構造調整の正当性を提起できず、 労働組合を説得できなかった。特に26人の選抜過程がひどかった。社長に挨拶 しなかったり、サークル会長、または労組幹部と親密だなど、ひどい選別をした。 労組の現場掌握力を壊すためだった。結局、労組の闘争で整理解雇は防いだ。

労災事故率も高い。設備投資をしないので機械はみんな古い。ほとんどが、旧 マンド工場にあった機械のままだ。だから事故もたくさん起きる。主に指が折 れたり切れ、骨折する事故だ。また筋骨格系や心血管系疾患など多様だ。江原 道で労災率1位だ。1か月に二回の割合で労災が発生する。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-08-19 22:50:14 / Last modified on 2012-08-19 22:50:16 Copyright: Default

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