本文の先頭へ
韓国:鉄道労使、解雇者の復職問題をめぐり対立激化
Home 検索

鉄道労使、解雇者の復職問題をめぐり対立激化

使用者側、「新しい経営陣構成前議論進展難しい」 vs 労働側「すでにある合意事項履行」

イ・コンマム記者 iliberty@jinbo.net / 2008年11月18日16時44分

解雇者復職問題をめぐり本交渉20分で中断

運輸労組鉄道本部(鉄道本部)が11月20日にストライキを予告しているなかで、 韓国鉄道公社(コレイル)の労使が昨日(11月17日)本交渉を再開した。しかし、 一か月ぶりの交渉の場は20数分で終ってしまった。

鉄道本部が最初の要求事項として提示している解雇者復職問題をめぐって労使 の立場が衝突したのである。

昨日(11月17日)の本交渉で社長職務代行のシム・ヒョクユン副社長の発言で 「可能な案件から議論して、意見が対立している案件は時間をかけて再議論し よう」という立場を明らかにし、解雇者復職問題の議論自体を拒否した。コレ イル使用者側は、カン・ギョンホ社長が拘束され、社長の席が空席であること をあげて「解雇者復職問題の議論をこれ以上進めるのは難しい」とし「新しい 経営陣の構築後に議論しよう」と述べた。

現在、鉄道本部が要求している解雇者復職問題は、すでに2006年4月1日に労使 が前向きな措置を取ることに合意している。当該解雇者たちは2003年6月に鉄道 民営化法廃棄を要求して行ったストライキで解雇された。これに対して鉄道本 部は「李哲前社長は解雇者全員を復職させるという発言を数回明らかにした」 とし「しかし公社はこの合意事項を無視して毎年再議論を続けている」と述べ、 今回の交渉でぜひ解雇者復職問題を解決する構えだ。

コレイル、「庶民の足を担保に」繰り返される論理

だがコレイル側は本交渉で『議論進展不可』の立場を明らかにしたことに続き、 今日(11月18日)午前の記者会見で「勤労条件改善とは無関係な不当な要求をし ている」と労組のストライキを非難した。

シム・ヒョクユン副社長は「鉄道労組の核心主張は、解雇者復職、人材運営効 率化計画の撤回などで、すべて勤労条件の改善とは無関係な要求」とし「要求 は撤回されなければならない」と強硬な立場を明らかにした。労組側のストラ イキがあるたびに持ち出される「困難な経済条件で庶民が苦しんでいる時に、 庶民の足を担保にしてストライキに突入する」という言葉も忘れなかった。

李明博政権のコレイル民営化方針めぐり労使衝突

特に今回の鉄道本部のストライキは、李明博政権の公企業先進化方案推進に労 働者たちが全面的に反対するもので、政府側の前向きな態度の変化がなければ 合意できない。李明博政権は10月10日、公企業先進化3次方案を発表し、2010 年までにコレイルの赤字規模を50%に削減する強力な構造調整を行い、この目標 が達成できなければ民営化すると述べた。これは、人員削減と各種民間委託措 置につながる状況だ。これは同日ストライキを予告しているソウル・メトロ労 使もかかえる核心の対立点だ。

これについて労組側は「公社は実質的な業務の妥当性を無視して人員削減の数 を決め、強引に押し通してきた」とし「公社側の定員削減と外注化等で鉄道現 場は病みつつある。昨年1年で38人の労働者が過労と事故で亡くなった」と説明 した。これに対してシム・ヒョクユン副社長は記者会見で「人材運営効率化計 画は、鉄道線進化方案に従ったもので、政府と国民の厳重な命令で公社の経営 権に該当する」と話した。

このように立場の差が大きいが、労使とも最後まで対話の糸口を放さないとい う立場だ。今日も午後4時からソウル高速記官差乗務事業所教養室で6次本交渉 が行われる。

一方、鉄道本部はストライキに入っても必須維持業務維持率を維持しなければ 合法的なストライキにならない。ソウル地方労働委員会は、鉄道本部に △KTX56.9%、△セマウル号59.5%、△ムグンファ号63%、△通勤列車62.5%(平日出勤 時間100%、退勤時間80%)、△都市鉄道63%(平日出勤時間100%、退勤時間80%)の割 合を必須維持業務維持率にした。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳)に従います。


Created byStaff. Created on 2008-12-14 15:09:35 / Last modified on 2008-12-14 15:09:36 Copyright: Default

関連記事キーワード



世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ
このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について