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[韓半島討論会](4) - 「第4回6か国協議の評価と展望」 | ||||||
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「多者合意枠組みで韓半島平和協定、東北アジア冷戦構造解体議論」 [韓半島討論会](4) - 「第4回6か国協議の評価と展望」チョ・シネ記者 shin@jinbo.net 最後にペソンイン明知大教授が発表した。ペソンイン教授は「第4回6か国協議 の評価と展望:軽水炉問題を中心に」という文を発表した。 「北朝鮮の核放棄で韓半島非核化への性格転換は成果」 ペソンイン教授は「共同声明とは、法的拘束力はないが、ある程度政治的、道 徳的拘束力があるため、それなりの強制力があると思われる」とし、「何より も核問題解決の原則と方案を含んでいる点で意味が大きい」と評価した。すな わち、既存の『北朝鮮の核放棄』から『韓半島非核化』へと性格が転換したこ とに意味があるということだ。 ペソンイン教授は「今、ブッシュの先制攻撃のような強硬手段は、構造的に制 約があり、いずれも極端な選択を取ることは難しい」とし、「今後の希望的な 要素は多い」と話した。また「今回の合意は、韓半島での平和体制に対する交 渉を別途に進めるという点に大きな意味があるといえる」とし、「平和体制の 議論を通じ、韓半島に平和協定体制が定着すれば、北米関係の正常化以上に、 韓半島と東北アジアの冷戦構造の解体という成果と言える」と主張した。 「曖昧性の限界を指摘するのではなく韓国、北朝鮮と米国保守勢力の危険性に注意すべき」 続いて「今回の共同声明について限界を指摘されることが多い。具体的なロー ドマップがないという話が多いようだ」と話して「だが、共同声明の曖昧性が 6者間での合意を可能にした。むしろ、われわれが注意すべきことは、米国の ネオコンや北朝鮮の強硬勢力、韓国の保守勢力が六カ国協議の成果に不満を示 し、これを引っくり返そうとしないかに注意するべきで、曖昧性そのものを憂 慮するべきではないと考える」という立場を明らかにした。 ペソンイン教授は、今回の共同声明の合意には米国が態度を変化させたことが 大きく貢献をしたと伝えた。態度の変化の根拠として、彼は米国代表のヒル次 官補の裁量権がとても広がった点、またそれ以前に『対話はするが交渉はしな い』、『軽水炉問題は議論の対象ではない』といった態度だったが、現実的に 問題を解決する意志と努力する姿を見せた点を上げた。 彼は「こうした米国の交渉態度は、2期ブッシュ政権の外交政策全般の変化と かみ合う」と指摘して「米国は軍事的手段の限界を感じ、一方主義を緩和させ、 多国間主義で問題を解決する態度を見せている」と話した。交渉決裂による米 国の重圧感、イラク戦争の後遺症、カトリーナ被害などで、米国がやむをえず 変化を見せるしかはなかった面もあると指摘した。ペソンイン教授はまた、 「北朝鮮に対して米国が持つ認識の変化までは期待しないが、北朝鮮を圧制の 拠点ではなく、中国を狙う民主化の前哨基地としての戦略的利用も考えている のではないかと思う」と主張した。 また、「北朝鮮の譲歩も大きな役割を果たした」とし、「共同声明は不均等で 非対称的な性格持っており、曖昧な側面があるが、これを北朝鮮が受け入れた という点が希望的」と話した。北朝鮮としては、長い経済難に新しい突破口の 用意が必要だったし、先軍政治10年を迎える年なので、北朝鮮はそれなりの成 果を持ち帰らなければならない時点だったという指摘だ。 彼は六カ国協議の共同声明が多者間合意だと言う点が意義を持つと強調した。 「北京の共同声明には多者合意履行保障体制が作動し、これは各国に拘束力と して作用するため、共同声明に違反すれば、違反国は国際的な体面を失ったり 実質的な不利益を受ける」ということだ。 「軽水炉提供時期、『NPT復帰と同時に軽水炉提供』が適切」 ペソンイン教授は今回の共同声明の核心というべき軽水炉問題に関する争点に ついて選択可能な方案を提示した。彼は提供時期について、争点はあるかもし れないが、水面下の交渉による妥結が可能だと言う。北朝鮮が『先軽水炉提供・ 後核放棄』から一歩退いて『行動対行動』の原則を根拠として『NPT復帰と同 時に軽水炉を提供』するように主張すれば、米国はそれを受け入れる可能性が あるという。これに付け加えて、ペ教授は「現在の六カ国協議そのものが多者 的信頼保障の枠組みなので、北朝鮮が『軽水炉提供優先』にあえて固執する必 要はない」と提言した。韓国や中国の保証下で、まずNPT体制に復帰し、その 後に非核化過程の開始と共に軽水炉建設を再開し、非核化が完成した後、軽水 炉を完工すれば良いという話だ。 予想される争点のうち、もう一つは軽水炉提供の可否と議論を始める時点だ。 『提供』を軽水炉設計の着手と見るのか、工事の始めと見るのか、完工後の電 力生産までを言うのかが曖昧なためだ。 「新浦軽水炉を5か国が分担して建設を再開、韓国は制約的な送電が合理的」 ペソンイン教授は、北朝鮮が要求した軽水炉支援方案について、△新浦軽水炉 終了と韓国の代替電力の提供△新浦軽水炉工事の一時中断と韓国の代替電力の 提供△新浦軽水炉工事再開と国際コンソーシアムの運営△別の軽水炉提供など の方案があると話し、「現在としては、新浦軽水炉工事を再開することが最も 合理的」と伝えた。KEDOの必要予算を韓国が半分以上負担しており、初期の土 木工事が完了しているので、既存の新浦軽水炉を完工させる方案が最も迅速な 代案という。また、これが北朝鮮を最も早くNPTに復帰させる方法という主張 だ。ペ教授は「この場合、韓国は対北朝鮮電力、重油提供などのエネルギー支 援と関連して、効率的な選択をしなければならない」と付け加えた。 彼は「対北朝鮮エネルギー支援で最も合理的な方法は、軽水炉提供は5か国が 分担し、対北朝鮮電力は韓国、重油は米国が提供すること」と提案し、「共同 声明の合意内容と現実的な側面を考慮すれば、軽水炉が完工したときに韓国が 電力提供を打ち切る『制約的送電』と、韓国や日本が資金と技術を負担する条 件で、米国の直接の軽水炉支援に圧力をかける方式」を話した。彼は重油支援 の場合、「六カ国協議共同声明第3項の『中日韓露米が北朝鮮にエネルギーを 提供する意志を明らかにした』という原則で支援すれば良い」と付け加えた。 ペ教授は果たして米国がこの原則を守るのか、そして韓国政府の費用負担に国 民的な同意が形成されるのかの問題については「交渉力を集中し、日米の参加 を誘導するのが方法」であり、「ジュネーブ合意の時に議論されたようにEUも 参加させる方案を模索すべきだ」と話した。では、今後の展望はどうだろうか。 すべての人が指摘するように、「総論的原則から行動対行動に移行するための 各論的な合意が必要だ」とし、「北朝鮮は水面下の交渉を好む傾向があるので、 北朝鮮と米国の高位層の直接対面が何よりも必要だ」と話した。 「韓半島の非核化を全世界の非核化の土台に、反戦・反世界化の議題下に世界民衆の連帯で」 ペソンイン教授は最後に「北核問題の解決による韓半島の非核化が新自由主義 市場秩序の攻撃を伴う」と注意を喚起した。彼は「常に我々が見のがしている ものの一つが、北朝鮮への米国による新自由主義攻撃」とし、「北朝鮮の新自 由主義市場秩序への編入は、体制維持の条件になっており、そうした北朝鮮を 米国は中国に向かう前哨基地として活用する」と指摘した。ペ教授は、「では 韓半島と東北アジアでの資本の攻撃を防ぐことは相当な困難が予想される」と 話し、「韓半島の非核化は全世界の非核化のための土台であるべきで、反世界 化、反戦反帝の議題を中心に世界の民衆が連帯して団結する契機にするべきだ」 と主張した。 2005年10月04日5時10分 原文(チャムセサン) Created byStaff. Created on 2005-10-06 10:39:57 / Last modified on 2005-10-06 10:40:37 Copyright: Default 世界のニュース | 韓国のニュース | 上の階層へ |