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みなさま 会員の蓼沼です。
終戦から80年の日に当たり、若干の感想を書かせてください。 満蒙開拓団の悲劇を語り継ぐことの歴史的重要性はいうまでもありません。 今年も、映画「黒川の女」などが話題になっています。
私は、1943年に満蒙開拓青年義勇隊の幹部の長男として生まれ、運よく帰国できた者 の責任を果たすことも大きな目的として、昨年「いのち輝け 二度とない人生だから ―満蒙開拓青年義勇隊の村に生まれて」を上梓しました。10代である青年義勇隊員は 訓練を経て満蒙開拓団員になります。 https://x.gd/2vcjR
悲劇を語り継いだうえで、満蒙開拓団の歴史を少なくとも日露戦争時に遡って、侵略 し、加害した事実を具体的に綴り、歴史の全体構造を後世に伝える責任があると思い ます。開拓団は「入植者植民地」の一形態です。加害の事実認識が疎かにされてきた ことが、今再び「戦争する国家日本」への道を歩みつつある大きな原因の一つになっ ていると、大いなる自戒を込めて反省しております。
拙著では、�‘�本軍がシベリア戦争でソ連の村々を蹂躙したこと、��中国の農地を銃 剣で強奪して開拓団の農地を作ったこと、��青年義勇隊員による中国の民衆への暴 力、�て眤軸媚阿簗霪盡驚虱困覆廟鐐茲膨餽海靴臣亮運佑箸靴特里蕕譴討い訖佑燭舛� えも、入植者植民地政策を支持していたことも記載しました。入植者植民地主義を採 用しているイスラエルによるパレスチナに対するジェノサイドの歴史的意味につい て、今なお日本人の眼を曇らせていることにつながっていると思います。
��では、10代の義勇隊員がレイプを含む加害行為に追い込まれて行った記録は、父が 所属したこともあって書くに耐えず、大幅に削ってしまいました。
満蒙開拓平和記念館をはじめ、満蒙開拓団関係の人たちや組織と会って話して痛感す ることは、歴史を反省して再び戦争をしない日本にするために生かすという視点ない し決意が概して乏しいことです。侵略は許されない、日本は中露に侵略されないため に軍拡する必要があると言う関係者もおられます。 「取返しが付かなくなる前に」「後戻りができなくなる前に」は、先制攻撃も想定す る安保３文書の改定を経た2023年元旦の新聞社説の見出しでした。それから２年半、 現状をどう形容したらいいのでしょうか。
もし拙著をご覧になられる場合は、ネット書店ないし当方へのご連絡にてお願い致し ます。
蓼沼紘明 ｈiro-tady.02@tbn.t-com.ne.jp
Created by staff01. Last modified on 2025-08-15 09:04:05 Copyright: Default