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LNJ Logo 毎日新聞記事紹介 : 国会前 「命懸けで反対しなかったのか」揺らぐ学問の自由
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「日本戦没学生記念会」(わだつみ会)の小野です。

◆本日、6月28日(土曜日)の毎日新聞夕刊(東京)に「街角のことば拾い」(論説委員
・花谷寿人)の記事が掲載されましたのでご紹介します。

◆◆◇以下の太文字下線部分をクリックしてお読みください。

https://mainichi.jp/%E8%A1%97%E8%A7%92%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%B0%E6%8B%BE%E3%81%84/

街角ことば拾い
/79 国会前 「命懸けで反対しなかったのか」 揺らぐ学問の自由 /東京
2025/6/28
「もう遅い。こんなざまで殺されるなら、なぜ命懸けで(戦争に)反対しなかったのか」 太平洋戦争で亡くなった学徒兵、中村徳郎さんは激戦地に向かう直前、部隊まで面会… ◆本日の毎日新聞夕刊記事にもある通り、私は、それらの活動の中で、院内集会やヒュー マンチェーンなどで、『わだつみのこえ』(岩波文庫)と『学徒出陣』(ともに 「わだつみ会」編集) を持ち、【「学術会議法人化法」は、「学問の自由」の死、戦争への道!1933年「滝 川事件」、1935年「天皇機関説事件」と書き、「わだつみ会」と『きけわだつみのこ え』、「学徒出陣」の写真、学徒兵の 中村徳郎さんが戦争の愚かさを綴った「日本戦没学生の手記」 の手紙の一部(「今ごろこんなざまでころされるくらいなら、ねぜもっとあの時、命がけ で反対しておかなかったか」】を書き入れた手づくりの大きなアピール看板>>を首から 下げて何度もアピールをおこないました。 今回の運動では、「わだつみ会」や『わだつみのこえ』(岩波文庫)の名前と歴史が予想 を超えて反響を呼びうれしい想いを経験しました。 ◆◆私が所属する「日本戦没学生記念会」(わだつみ会)は、絶対不戦の立場から、「学 問の自由」を圧殺し、学問・科学を軍学共同の道具にし、戦争への道を開く「 日本学術会議特殊法人化法案」の廃案を目指して、<日本学術会議特殊法人化法案」の廃 案署名呼び掛け16団体>として法案廃案の署名活動を進め、合計約7万筆の署 名を2回にわたり内閣府に届けました。多くの良心的な学者、全国の市民と共に、いくつ かの団体と共同して、<日本学術会議の「特殊法人」 化に反対する学者・市民の会>を結成し、学者、市民、労働者とともに、数次の院内集会 、日本学術会議応援人間の鎖、衆院内閣委員会傍聴、 数次の国会前ヒューマンチェーンなどのさまざまな活動を続けました。 ◆戦後初期の「日本学術会議」と「日本戦没学生記念会(わだつみ会)」は密接な関係に あるのですが、そのことはまたの機会にしたいと思います。 ◆「日本戦没学生記念会」(わだつみ会)は、戦後の再軍備に反対する運動の中、195 0年に戦没学徒の遺族や当時の知識人、 学生たちによって結成された非戦・不戦・反戦・平和団体です。「 日本戦没学生記念事業会」の発起人には、加藤周一、吉野源三郎、小田切秀雄、出隆、鶴 見和子ら27名の知識人が名を連ね、柳田謙十郎(理事長)、中村克 郎ら遺族21名、武井昭夫ら学生代表21名が発起人でした。 評議員には、安倍能成、大内兵衛、大山郁夫、中野重治(発会式の議長)、渡辺一夫、羽 仁五郎、森有正、清水幾多郎、 小田切秀雄、真下真一、佐田稲子ら、当時の知識人が名を連ねていたことだけにして、こ こでは詳しくは述べません。 ◆本日の毎日新聞夕刊に登場する『わだつみのこえ』の学徒兵中村徳郎さんと「わだつみ 会」についてだけ少し触れたいと思います。 中村徳郎さん(1918〜44)は、東京帝国大学(現東京大学)法学部入学直後に学徒動員さ れ、1944年に戦死しました 。中村徳郎は、戦争の愚かさを綴った「日本戦没学生の手記」と記した題名のノートを出 征前に弟の克郎に託しました。 中村徳郎。そのノートは検閲を恐れて塗りつぶされていました。 弟の中村克郎さんは、戦後の49年、この手記などをもとに戦没学生の遺稿集『きけ わだつみのこえ』を仲間と出版し、今も読み継がれるベストセラーとなっています。 中村克郎さんはその後、甲州市で産婦人科医院を開業しながら日本戦没学生記念会(わだ つみ会)理事長などを務め、平和運動に生涯を捧げました。 ◆「アジア・太平洋戦争」終局の1943年(「昭和」18年)に兵力不足を補うため、 高等教育機関に在籍する20歳( 1944年10月以降は19歳)以上の文科系〈および農学部農業経済学科など一部の理 系学部の〉学生を在学途中で徴兵し出征させました。 日本国内の学生だけでなく、当時日本の統治・占領下の台湾や朝鮮、「満洲国」、日本軍 占領地域、日系二世の学生も対象にされました。 1943年(昭和18年)10月21日、27000人の学徒が雨の中、7万人を超える 女学生たちが参加する中、東京の明治神宮外苑競技場で、文部省主催、陸海軍省等の後援 で実施されました。全国各地の77大学などでも「出陣学徒壮行会」「出陣学徒壮行会」 が行われました。その後、全国で、「徴兵検査」が行われ、1943年(昭和18年)1 2月1日、陸軍へ入営し、12月9・10日に海軍へ入営しました。 2025年5月13日、「わだつみ会」として、学問を軍学共同の道具にするために、日 本国憲法で保障された「 学問の自由」を蹂躙する「日本学術会議特殊法人化法案」を衆議院本会議において採決強 行に抗議するとともに廃案を求める声明を発表しました。また、 「わだつみ会」は、<「学徒出陣」80年>の2023年10月に、「政府の戦争準備行 為をやめさせ、絶対不戦を守り抜きましょう」 という「学徒出陣」80年声明を発表しています。 今回、「わだつみ会」が、「日本学術会議法案」問題に取り組んだ理由は、「学徒出陣」 と「わだつみ会」の歴史の中にこそあります。 「日本戦没学生記念会」(わだつみ会)は、今年も夏の集会(8月30日;大阪で開催、オ ンラインもあります)を準備しています。追ってご案内いたしますので、ぜひご参加くだ さい。 ◆◇<2025年 わだつみ会 8・30集会>◆◇ 「 抵抗は権利であり義務である 尹奉吉(ユン・ボンギル)追悼の意義とその闘い」 : 2025年8月30日(土)14:00〜16:30(13:30 開場) 場所:大阪国労会館 1階ホール (JR 大阪環状線 天満駅) ; 講師は田村 光彰 さん( 元北陸大学教員、尹奉吉義士共の会会長など)。 名古屋では、くちなしの白い花が香り、今夜の夜空には、三日月が浮かんでいます。 今後ともよろしくお願いいたします。 お元気で。再見。

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