渡部通信（6/28、7/1）：6・ 27全国基地爆音訴訟原告団の政府要請／全国学習・交流集会に向けて

●渡部通信（6/28） : 明けない夜はない（318）＜若者を再び戦場に送るな！（68）6・
27全国基地爆音訴訟原告団連絡会議の政府要請＞

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
昨日（6月27日）衆議院第一議員会館で、
＜全国基地爆音訴訟原告団連絡会議＞による「緊急全国集会」と「政府要請」が行われま
した。
政府（外務省・防衛相）からは30人の職員、
＜原告団連絡会議＞と集会参加者側は80人位、が参加しました。
参加した各基地原告団は以下の通りです。
①嘉手納基地（沖縄県）
②普天間基地（沖縄県）
③新田原基地（宮崎県）
④岩国基地（山口県）
⑤小松基地（石川県）
⑥厚木基地（神奈川県）
⑦横田基地（東京都）

そして、最初の「緊急全国集会」では、①～⑦の各訴訟団からの報告と、
特別報告として、
〇PFAS問題（島袋夏子さん・琉球朝日放送）
〇土地規正法（重要土地調査法）の現段階（杉原浩司さん・土地規正法廃止アクション）
がありました。

①～⑦の報告では、いずれの基地もこの間段階を画し機能が強され、
戦争準備が急ピッチで進められていることが報告されました。
ここではすべてを紹介することができませんが、
①嘉手納基地（沖縄県）の原告団の方は次のようなことを述べていました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1994年2月24日に第１次訴訟において爆音の違法性が認定され30年以上を経過した現在に
おいても、
違法な爆音被害が解消されない事態は異常であり、
さらに爆音被害は軽減されるどころか、激しくなるばかりです。
嘉手納基地の機能強化も目に余ります。11階建てマンションに匹敵する高さで、
面積が野球場程の巨大なサビ落とし格納庫の建設が現在進められています。
粉塵、発がん性が疑われる有機溶剤、排水等による環境汚染、騒音被害が懸念されます。
その他、住民地域間近に建設中の巨大なHH60ヘリ駐機場等施設、
さらには住民の反対の声を無視して強行されるパラシュート降下訓練等々。
・・・
「住民保護」の名のもとに、机上の空論でしかない「住民保護計画」作り、
九州各地への「疎開」を論じています。出来もしない「避難計画」は要りません。
またもや沖縄を切り捨てるつもりなのか。
またしても沖縄を捨て石にするつもりなのでしょうか。・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ー

もう一つ ③新田原基地（宮崎県）のの原告団の方は次のようなことを述べていました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ー
今年の2月下旬防衛相はF35Ｂステルス戦闘機の垂直訓練を
新田原基地で実施すると自治体に通告してきました。
新田原基地のある新富町は町長はじめ住民が約束が違うと訓練反対の声を上げています。
防衛省は新田原基地においては、短距離離陸の訓練を行う場合を除き、
平素は通常離陸を行い、緊急時等を除き通常は垂直着陸訓練を行わない方針である。
馬毛島基地において垂直着陸訓練を行うと説明していました。
地元住民と新富町長・西都市長のＦ35Ｂの垂直着陸訓練反対の声に押されて、
防衛省は新富町・西都市・宮崎市で合計10回の地元説明会を4月中旬から5月上旬にかけて
開かれました。
検討して回答するということだったが、6月25日現在音沙汰がありません。
一方8月には2025年度分としてＦ35Ｂを8機配備すると新聞報道があります。・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーー
これらの2つの報告だけでも、現在軍拡と戦争準備が各地で
いかに急ピッチで進んでいるかが分かると思います。

二つの特別報告は割愛します。

その後、政府（外務省・防衛相）の職員30人が入ってきて「要請」行動が行われました。
すでに「原告団」は各基地ごとに政府に対し＜質問と要求＞を出し、
それに対し、政府からの文書で回答が届いていましたが、
政府側はそれを口頭で説明しました。しかし、その内容は、
基本的にはこれまでの政府見解を繰り返すものばかりでした。

そこで、原告団の方から以下のような怒りの発言が相次ぎました。
〇政府は沖縄に対し負担軽減というが、それどころか負担は増加している。
政府は負担軽減のために何かやっているのか。軽減はされていない。
怒りは高まっている。オスプレイの離着陸は増えている。
パイロットの顔がはっきりと見える低い高度でやっている。（沖縄）
〇Ｆ35Ｂは現在5機配備されているが、40機まで配備するといっている
そのための掩体庫もつくると言っている
はっきり言って国民をなめている。（石川）
〇辺野古移設が唯一の解決策と言っているが、その「移設」とはどういう意味か。
岩国では爆音防止のため沖合に「移設」すると言われた。
しかしできたのは巨大な基地で、350ｍの岸壁までできた。
住民は「移設」の言葉にだまされた。（岩国）
〇オスプレイの安全性について問題ないというが、
この間の事故の原因は明らかになっていない。
安全性は保たれていない。
〇私たちは低周波音の測定を国の責任でやるべきだと言っているが、
環境基準が定められていないなどと言ってやろうとしない。
〇横田の泡消火剤は浄化されたのか。まだ残っているかどうか分からない。（東京）

そして、沖縄のある参加者は次のように述べました。
〇私は敗戦の時1歳だった。
ここに30人も政府の人が来ているが、何一つ前進していない。
これで日本（の人々、というように聞こえた）を守れるのか。

また最後にまとめに立った連絡会議の方は次のように述べました。
〇本当に生活がひどい状態になっている。しかしいい答えが全然出てこない。
人々がどんなに苦しんでいるのかを考えてほしい！！

これで戦争になれば、人々の生活、命は大量に破壊されることになるでしょう。
しかし、今回の要請行動のように全国各地には戦争反対で闘っている人々がいます。
これらの闘いを一人でも多くの人々に知らせ、互いに連帯し、
全国各地から「反戦平和」の闘いを発展させましょう。
闘いはいつも困難です。
でも、それが様々な芽となって「新たな平和」を生み出すのだと思います。

********************************************************
都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
 http://houinet.blogspot.jp/
千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
       http://hinokimitcb.web.fc2.com/
「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト
       http://hinokimi.web.fc2.com/

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
●明けない夜はない（319）＜若者を再び戦場に送るな！（69）「
日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会に向けて＞

＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
 この間、天皇制と戦争のシンボルであった「日の丸・君が代」の強制に対し、
再び日本を戦前のような「天皇主権」の国、戦争をする国にするということで、
多くの人々が闘ってきた。
それは「日の丸・君が代」の学習指導要領への導入反対闘争であり、
「日の丸・君が代」法制化反対闘争であり、「教育基本法改悪」反対闘争であり、
「君が代」強制・処分反対闘争などであった。

しかし、現在「日の丸・君が代」は全国の学校にほとんど定着させられるまでになった。
同時に、この間、「集団的自衛権の行使容認」（2014年）、「戦争法」（2015年）以来、
日本では急速に軍拡が強まり、2022年の「安保関連三文書」には、
＜敵基地攻撃能力の保有＞や＜仮想敵国＞まで記入され、
同時に＜台湾有事は日本の有事＞＜戦う覚悟を持て＞などと言われるまでになった。
現在では全国各地にミサイルの配備、弾薬庫の建設が強行され、
アメリカから、＜台湾有事＞が起きた場合は日本が最前線で戦うことになる、
とまで言われるようになった。

また、＜自民党＞の「憲法改正草案」（2012年）では、
自衛隊を「国防軍」と改め、天皇を「日本国の元首」と位置づけ、
「日の丸・君が代」の尊重を義務づけた。
さらに最近では＜参政党＞が、「新日本憲法」（構想案）なるものを出し、
「天皇主権」を主張、「教育勅語」や「神話」を教えることが義務とされ、
太平洋戦争を「大東亜細戦争」と呼び、
「侵略戦争ではなかった」と主張するまでになっている。神谷代表は、
皇位継承者を増やすために「側室制度」を復活させることも提案している。
人権無視も甚だしい。
しかも、この党が都議選（6月22日）で3議席を獲得、
参院選（7月20日）では45あるすべての選挙区に候補者を擁立し６議席の獲得を目指すと
いう。

問題は、こうした時代錯誤も甚だしい党にそれなりの人々が投票し、
それなりの候補者が集まるようになったことである。
なぜか。理由はいろいろ考えられるだろうが、
その一つに、やはりこの間の「日の丸・君が代」強制により、
それが定着してきたことがあげられるだろう。
だから、多くの「主権者」はその意味もよくわからず、「天皇主権」の歌「君が代」を歌
い、
それが当たり前だと思うようになってきたのである。
そしてその先に＜参政党＞が生まれたのである。

しかし、その憲法案に対しては、さすがに「稚拙」なものであるという批判が起きている
。
一言でいえば、お粗末な「デマゴギー」である。
「日本人ファースト」などとも言っているが、
これはナチスの「汎ゲルマン主義」のようなものである。
独善的で観念的で他愛もないものであるが、
それが社会に広がると、大きな惨禍を引き起こすことになる。
しかし、「デマゴギー」は、最終的には、
厳しい＜現実＞或いは大衆の＜抵抗＞にぶつかり破綻する。

私も属する『７・２０第15回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会実行委員会』は、
こうした流れに抗するため、来る7月20日（日）（参議院選挙当日）、
東京日比谷での集会と銀座デモを行うことになった。以下にその概要を紹介します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『７・２０第15回「日の丸・君が代」問題等全国学習・交流集会』

（テーマ）＜迫る戦争の危機、改めて問う！平和と人権の教育を！＞

（講演）辻野けんまさん（大阪公立大学准教授）

（演題）＜国際化＞を謳い＜国家化＞する公教育

～教職専門性受難の時代の提言～

（日時）2025年7月20日（日）10：00 開場

（場所）日比谷図書文化館コンベンションホール（地下１階）

（資料代）800円

＊オンライン中継もあります。

当日の簡単なタイムテーブルは以下のとおりです。

＜午前の部＞

１、開会挨拶 10：30～10：40

２、講演 （辻野けんまさん）10：40～11：40

質疑 11：40～12：00

＜昼休み＞

ジョニーHのアトラクション

＜午後の部＞ 13：15～16：30

〇東京の報告（45分）「君が代」第五次訴訟、

英語ピーキングテスト、など

〇大阪の報告（45分）大阪の久保敬元校長も報告します。

〇全国・教育（45分）神奈川、千葉他

〇市民・諸団体（45分）練馬の自衛隊の学校介入、

朝鮮学校授業無償化問題、など

〇５・１９文科省交渉の報告（10分）

〇学術会議法人化阻止の取り組みについて（10分）

集会決議・行動提起・閉会挨拶

＜銀座デモ＞ 16：45～17：15 「若者を再び戦場に送るな」の横断幕が先頭

（問い合わせ先）０９０－７０１５－３３４４（永井）

多くの皆さんの参加を訴えます。また、 賛同金もお願いしています。

個人1口1000円、団体1口3000円

郵便振替 ００１１０－５－４４９４２４

加入者名：全国学習・交流集会 です。ご協力ください。

********************************************************

都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
 http://houinet.blogspot.jp/
千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
       http://hinokimitcb.web.fc2.com/
「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト
       http://hinokimi.web.fc2.com/