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「なかったことには絶対にさせない」/関東大震災102周年 韓国・朝鮮人犠牲者追悼式 | ||||||
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9月6日午後、東京・墨田区八広の荒川河川敷で、関東大震災後に虐殺された朝鮮人犠牲者の追悼式が開かれた。主催は「関東大震災時に虐殺された朝鮮人の遺骨を発掘し追悼する会」「ほうせんか」「100周年追悼式実行委員会『百年』」の三者。大震災から1日で102年。毎年9月の第1土曜日に前記団体らが式典を開いている。 式典に先立ち、同区八広地域プラザ「吾嬬の里」でMBS(毎日放送)が製作したドキュメンタリー「流言飛語100年」(2023年)が上映された。 1923年9月12日未明、「枚方火薬庫に朝鮮人が来襲」の報が大阪の町を駆け巡った。関東で流れた「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などのデマが全国に広がった余波だ。 京都のウトロ地区に放火した当時22歳の男は、ネット上の誤った情報をもとに、在日コリアンに対する憎悪を募らせた。阪神・淡路大震災で被災した在日コリアンの女性は、関東大震災時の惨劇を思い出しておびえ、避難所の名簿に民族名ではなく通名を書いた。そのため普段使っている民族名で安否を気遣う人々の確認が遅れたという。 地域プラザホール横のフロアでは早くから参加者が待機し、開演時には満席となった。映画が始まっても観客がひっきりなしに訪れ、主催者はステージ前の床に椅子を用意する対応に追われた。午後2時前に上映が終わると、参加者は直接河川敷へ行くコースと土手下にある慰霊碑に向かうコースに分かれた。 午後3時ちょうどに追悼式典が始まった。すでに用意された椅子は満席となり、それを囲むように立った参列者が左右に人の壁を作る。会場には無料のドリンクが用意され医師も常駐した。 「ほうせんか」の矢野恭子さんが主催者挨拶をした。「追悼式を行なうようになって今年で44回目。虐殺された報われない人々の思いが、排外主義の扇動にこれ以上引っ張られてはいけない。今こそ丁寧な対話が必要だ。どうぞ一緒に活動してください」。 その後、金剛山歌劇団に属した金栄実さんのカヤグムの演奏、在日3世の音楽家ハーヨンスさんによるクラリネットの演奏が披露された。 グループ「百年(ペンニョン)」は、「ほうせんか」の意思を引き継ぐ団体として、2021年冬に結成された。職業もジェンダーも問わない若者たちが精力的に活動している。追悼式の企画や運営を担うほか、映画上映や学習会などに取り組んできた。 発言した唐井梓さんはフィールドワーク班。普段は大学院でジェンダー・セクシュアリティを学ぶ。「群馬の森」からの追悼碑撤去や長生炭鉱跡地の遺骨発掘作業は、墨田区での活動にも通じる。大きな権力の大きな声によって、名もない人々の無念の声が無視され、かき消されることに怒りを覚えるという。 平石萌さんも同班に所属。今年6月、都立横網公園から虐殺現場を歩き、聞き取った証言を声に出して読み上げた。「世界では現在進行形の虐殺と占領がこの瞬間も続いている。記憶を継承し続け、決して絶やさせないことが、今を生きる私たち一人一人にできることだ」と語った。 会場には福島瑞穂参議院議員(社民党)、櫛渕万理衆議院議員(れいわ新選組)ほか、地元墨田区議らも駆けつけた。石垣のりこ参院議員秘書の初鹿明博元衆院議員は、このかんの国会での要請活動を報告した。今年の追悼式参列者は700人に上ったと、主催者から報告があった。 台風一過のこの日。くっきりとした青空が広がり、例外なく猛暑に見舞われた。それでも木下川橋の下には乾いた風が心地よく吹き抜け、荘厳な調べに合わせるように、無数のトンボが舞っていた。 秋の到来を感じさせる西日が地表に人々の長い影を作り、鮮やかな民族衣装の一団が「プンムル」で式典のフィナーレを飾った。 Created by staff01. Last modified on 2025-09-08 20:39:45 Copyright: Default |