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LNJ Logo レイバー映画祭:『第一の敵』を観て
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今も、第一の敵は米帝国主義なのだ

柴田武男

 7月27日(日)全水道会館での「レイバー映画祭」で、見損なっていた「ウカマウ集団」の『第一の敵』を見ることが出来ました。内容紹介があります。ネタバレありですので、未見の方はご注意。

 アンデスの山岳地帯の貧しい農村では、地主が支配して略奪、暴行を繰り返している。それに抗議した農民は、虐殺される。怒った農民たちは結束して、その地主を判事の下に連れて行き裁判を求めるが、地主はすぐに釈放され、殺人を告訴した農民は逆に冤罪で投獄される。

 武装ゲリラが食料を求めその貧村を訪れ、医療などで信頼関係を構築していき、ゲリラはその横暴な地主を捕らえ人民裁判で処刑する。政府は直ちに武装ゲリラ討伐で軍隊を送るが、農民たちに支援されたゲリラ部隊は政府軍を撃退する。政府軍は、米軍に助けを求め米軍は特殊部隊を派遣して、近代兵器を用いてゲリラ部隊に大打撃を与える。そして、敵は地主だけではない、政府軍でもない、第一の敵は米帝国主義なのだという言葉で終わる。

 第一の敵は米帝国主義という言葉は、古ぼけた過去の言葉ではない。そこにやっと気がついた。


*上映後、解説する太田昌国さん

 イスラエルのガザでの虐殺は今目の前で行われている。イスラエルは目の前の敵ですが、イスラエルが使っているのは米国の武器です。そして、米国はイスラエルのガザ虐殺を軍事支援しています。敵はイスラエルだけではなく、そして、第一の敵は米帝国主義なのです。この1974年に制作された50年以上前の「第一の敵」は、現在形なのです。今も、第一の敵は米帝国主義なのです。そこにやっと気がついたのです。

●『第一の敵』‘75年カルロヴィヴァリ映画祭グランプリ ほか
都市からやってきたゲリラと貧農の出会いから、反地主・反帝国主義の共同闘争の過程を描く。1980年日本で最初に紹介されたウカマウ集団の作品で、この映画が高い評価を得て、その後45年続く自主 上映・共同製作の基盤をつくった。
1974年/白黒/98分/「El Enemigo Principal」、ケチュア語原題:Jatun Auk'a


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