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「カナダ9条の会」主催のオンライン講演会「万人坑とは何か〜南京大虐殺の日に学ぶ中国人強制労働」が14日（日本時間）行われました。
講師は2000年〜19年に42カ所の万人坑（まんにんこう）を訪れ、数々の著書で報告してきた青木茂氏。司会はジャーナリストの乗松聡子氏（ピースフィロソフィセンター）。
以下、青木氏の講演および氏のHPから（写真左は講演会のチラシ、中・右は青木氏が撮影・作成し、講演会で資料として配布されたものです）。
万人坑とは何か。
それは、主にアジア太平洋戦争期（1931〜45）に日本による中国侵略の犠牲になった中国人の遺体・遺骨が埋められている「人捨て場」。現在も中国のいたる所に現存している。（写真右の地図は青木氏が訪れた、「満州国」、華北、華中、海南島を含む華南の42カ所の万人坑の場所）
万人坑がつくられた原因は、�‘�本軍による虐殺（地図の緑色）��強制収容所（黄色）�５霏臈攘�工事（青色）�っ差曚覆匹旅杙魁蔽秧А砲吠�類される。
このうち特に��と�い肪輒椶垢詆�要がある。
中国人の強制連行・強制労働といえば、中国から日本国内に約4万人が連行され、花岡鉱山鹿島事業所など135カ所で約7000人が死亡したことが知られている。しかし、中国本土での強制連行・強制労働の規模はそれよりけた違いに大きいにもかかわらず、ほとんど知られていない。���い呂修龍�制連行・強制労働による犠牲者。これが万人坑の主要な原因といえる。
中国本土での強制連行・強制労働の被害者は、「満州国」で1640万人、華北で2000万人超、これに華中、華南を加えると約4000万人にのぼる。
そのうち、苛酷な労働と飢えなどによって死亡した（殺された）中国人は、たとえば撫順炭鉱（遼寧省）25万人、本渓炭鉱鉄鉱（同）13万5000人、大同炭鉱（山西省＝写真中）6万人余など。強制労働を強いられた中国人の8〜9割が死亡した現場（事業所）も数多く存在した。
こうしたことから、日本の民間企業の強制労働による中国人の犠牲者は1000万人以上にのぼると推測される。
アジア太平洋戦争の死者は、日本人310万人、中国人1000万人、アジア全体で2000万人といわれるが、この中には中国本土の強制労働による死者は入っていない。
中国人を殺戮したのは日本軍だけではない。大資本・企業家が日常の営利事業の中で膨大な数の中国人を殺し続けた。中国・アジアの資源を略奪し暴利をむさぼった大資本・企業の金儲けこそ、中国・アジア各国に対する日本侵略の正体である。
以上が青木氏の講演の要点です。
私は「万人坑」という言葉自体知りませんでした。まして、それが現在も中国全土にあり（青木氏によると各地で資料館・記念館が建設されています）、その犠牲者が1000万人にものぼると推測できるとは驚愕です。
そして中国侵略・殺戮は軍隊だけでなく、むしろ大資本の収奪こそ主犯だという青木氏の指摘は傾聴に値します。
青木氏は「万人坑を研究する専門家は日本にいない。これは近現代史に関わる専門家・学会の怠慢である」と指摘しました。
日本の侵略戦争・植民地支配の歴史にはまだまだ未解明の問題が山積していると改めて痛感します。学者・研究者による調査研究を期待するとともに、一人の日本人として関心を持ち学習し続けなければならないと再認識しました。
※青木氏の講演はユーチューブで1月18日まで誰でも視聴できます。
https://youtu.be/8OVFAoQurNs
また、青木氏のHPもぜひご参照ください。
http://yaris9304.starfree.jp/