本文の先頭へ
尾澤さんは無罪だ!〜控訴審に向けて葛飾で集会
Home 検索

レポート  尾澤邦子


*大倉神父と尾澤夫妻

 5月6日、尾澤控訴審闘争・葛飾集会が開催されました。地域で憲法集会などの市民運動を共に行っている仲間を中心とした「尾澤孝司さんを支える会」が主催。71名が参加してくれました。
 韓国スミダ闘争支援で大変お世話になった大倉神父さんが来てくださいました。韓国KBSテレビ制作『日本人 オザワ』の韓国スミダ闘争の日本での映像は、ほとんどが大倉神父が撮影して持っていたものです。とても貴重な映像です。地域の労働者や市民がどのように連帯していったか、その真髄がよくわかります。若かりし頃のいろんな方の懐かしい姿がたくさん出てきます。持っていてくださったことに感謝です。

 集会の第1部は『日本人 オザワ』上映、第2部は弁護士の浅野史生さん(下写真)に、控訴趣意書について話していただきました。
 前日に届いたレジュメ「控訴趣意書要旨」は、とてもわかりやすくよくまとまっており、そのレジュメに沿ってお話していただきました。尾澤さんは「暴行」「威力業務妨害」で「罰金40万円」の有罪判決を受けていますが、控訴趣意書は「暴行、威力業務妨害に該当する行為は認められず、また、仮にこれが認められるにしても、被告人の行為には違法性を阻却する事由があるから、被告人に両罪の成立は認められず、被告人を無罪となすべきであった」として、原判決の事実誤認を細かく、鋭く指摘し、「原判決は破棄されるべきである」ときっぱりと書いています。
 『日本人 オザワ』を見て、ますます怒りがわいたという浅野弁護士さん。「13日の控訴審初公判に、ぜひ参加してください」と訴えました。

 控訴審では3人の方に意見書を書いていただきました。浅野弁護士から、宮本弘典教授の意見書「実体的デュー・プロセスと刑法上の違法性」要旨と、笹沼弘志教授の意見書「多国籍企業と日本国憲法28条が定める勤労者の団結権の意義について」要旨の説明がありました。
 当日参加予定だった山田省三教授は、体調不良で来られず、メッセージを送ってくださいました。労働法研究者である山田教授は「1審判決の問題点は単なる刑事事件として漫然と刑法を適用していますが、背景となる事案の特徴や、本件の背景に重大な国際労働問題が存在することが意識されていません」と書いています。「ごあいさつ」で「『金だけ、今だけ、自分だけ』の新自由主義に負けない社会・労働運動の構築が、今こそ求められています」と書いてあったのが印象的でした。

 「韓国サンケン労組を支援する会」の大畑龍次さんがあいさつし、「自分も『日本人 オザワ』に出てくる。韓国労働者の日本遠征闘争の歴史だ」と話し、今も続く日本企業の横暴、日東電工の韓国工場閉鎖・解雇に対して闘う韓国オプティカルハイテック労組の闘いを紹介しました。集会には、JAL被解雇者労働組合の方も駆けつけてくれ、あいさつしていただきました。
 当該の尾澤孝司さんは、特に強調したいこととして「事実認定で、この事件が韓国の労働争議の延長にあるということが抜けている」と話しました。そして、無罪を勝ち取るため、控訴審の傍聴に来てほしいと訴えました。

 第1回公判 5月13日(月)午前11時〜 東京高裁429号法廷
 事前集会  9時30分〜 東京高裁正門前です。
 ぜひご参加ください。


Created by staff01. Last modified on 2024-05-07 22:46:33 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について