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加害の歴史から目を背けないで!〜7.2「群馬の森朝鮮人慰霊碑」撤去反対東京行動

尾澤邦子

 7月2日(日)午後3時、新宿駅南口改札を出ると、ものすごい音量で「朝鮮人は帰れ!」などの罵声が響いてきました。外に出ると、右翼の宣伝カーが並んでおり、抗議する十数人の市民を数十人の警察官が押しとどめ、右翼の宣伝カーと爆音ヘイトを守っていました。なんという光景!警察官は爆音そっちのけで、市民の抗議を妨害し、右翼を守っていました。あまりのひどさに、警察官に抗議しました。

 群馬の森朝鮮人慰霊碑撤去反対行動の場所が変わったことを知らされ、移動しました。

 新宿駅東口で集会が行われていました。司会者から追悼碑撤去についての経過説明がありました。2001年6月、群馬県議会において追悼碑建立請願が全員賛成で採択されました。2004年4月、太平洋戦争中群馬県内で強制労働により犠牲になった朝鮮人労働者を慰霊するため、追悼碑「記憶 反省 そして友好」が、高崎市にある県立公園「群馬の森」に建立されました。そして、2012年頃から「碑文が反日的、撤去せよ」との「苦情」が県に届き、2014年6月、県議会は追悼碑設置許可取り消しを求める請願を採択しました。

 追悼碑を守る会の人々は群馬県を提訴し、裁判が行われてきましたが、不当判決でした。裁判官は歴史の事実に向き合わなかったのでしょうか。群馬県から「追悼碑を守る会」に対して撤去命令が出ているとのこと。司会者は「もはや群馬県だけの問題ではありません。追悼碑が撤去されてしまったら、この問題は全国に広がります。全国にある加害の歴史を記したモニュメントや追悼碑が攻撃されます。ヘイトスピーチに負け、加害の歴史を隠蔽したらどんな社会になるでしょうか。朝鮮を支配した歴史、朝鮮の人々を酷使した歴史を否定することは、いま日本にいる在日コリアンを傷つけ差別することです。加害の歴史を否定しないでください。強制連行で命を落とした人々を弔う追悼碑を撤去しないでください」と訴えました。

 追悼碑に記載されている日本語と韓国語の碑文が朗読されました。どこが「反日的」なのでしょうか。紹介します。

<追悼碑建立にあたって>
 20世紀の一時期、わが国は朝鮮を植民地として支配した。また、先の大戦の最中、政府の労務動員計画により、多くの朝鮮人が全国の鉱山や軍需工場などに動員され、この群馬の地においても、事故や過労などで尊い命を失った人も少なくなかった。
 21世紀を迎えたいま、私たちは、かつてわが国が朝鮮人に対し、多大の損害と苦痛を与えた歴史の事実を深く記憶にとどめ、心から反省し、二度と過ちを繰返さない決意を表明する。過去を忘れることなく、未来を見つめ、新しい相互の理解と友好を深めていきたいと考え、ここに労務動員による朝鮮人犠牲者を心から追悼するためにこの碑を建立する。この碑に込められた私たちのおもいを次の世代に引き継ぎ、さらなるアジアの平和と友好の発展を願うものである。
 2004年4月24日
「記憶 反省 そして友好」の追悼碑を建てる会

 みんなでコールしました。
 群馬県は多文化共生を実現するなら加害の歴史から目を背けないでください。追悼碑撤去反対!
 群馬県にはたくさんの外国人労働者がいます。人権侵害を防ぐためにも、かつて強制連行されて命を落とした人を弔う追悼碑を撤去しないでください。追悼碑撤去反対!
 私たちはすでに国籍もルーツも違う人たちと一緒に暮らしています。互いの歴史を否定しないでください。追悼碑撤去反対!

 入管法改悪反対の国会前での抗議行動に参加した若い人の参加も多く、在日の人たちのことを語り継いで行くことの大切さなどを発言していました。
 参加者は約80名でした。若い人たちが多かったことと、右翼の妨害に屈せずがんばろうとする熱気が伝わる行動でした。


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