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良心の光を灯す作品群がそろった日隅一雄賞〜映画『ここから』も授賞

海渡雄一


*写真提供=藤田早苗さん

 6月11日、私が代表理事を務めます日隅一雄・情報流通促進基金の主催する情報流通促進賞2023の授賞式が、後楽園の涵徳亭において行われました。今回で11回目を迎える日隅一雄・情報流通促進賞2023の大賞は、2008年に犬吠埼沖で沈没し、10人以上が死亡した「第58寿和丸」事故についての国の調査結果の不条理さや本当の事故原因を追求した、伊澤理江さんの書籍「黒い海 船は突然、深海へ消えた」執筆活動に授与されました。

 奨励賞は、いわゆる「関西生コン」事件で弾圧を受けた人々の日々を追い続け社会から隠された市民の営みを明らかにする土屋トカチさんの映画『ここから 「関西生コン事件」と私たち』制作活動、秘密結社ともいわれ企業内技術者の良心に基づく議論・研さんを行ってきた「現代技術史研究会」の役割を明らかにした平野恵嗣さんの書籍「もの言う技術者たち 現代技術史研究会の70年」執筆活動、日本で発生する人権侵害について国内外で人権問題として発信する藤田早苗さんの書籍「武器としての国際人権 日本の貧困・報道・差別」執筆を含む国際人権活動に授与されました。 特別賞は、統一教会問題を長年にわたり直接取材し、政治と統一教会の関係やその被害状況をつまびらかにしてきた、鈴木エイトさんの書籍「自民党の統一教会汚染 追跡3000日」執筆を含む統一教会問題に関する取材活動に授与されました。藤田早苗さんはロンドンからウェブ参加でした。私の抱えているパソコンに写っています。

 今年の受賞者の皆さんは、例年にも増して、何年にもわたる努力が実を結んだ力作ぞろいで、素晴らしい受賞のご挨拶をいただきました。この挨拶は、編集のうえ、動画としても、公表する予定です。

 日隅さんの、この社会に情報がよりよく流通するようにしたいという思いを受けて続けてきた「日隅一雄・情報流通促進賞」は、12年前と比較しても、不自由さの深まる日本社会、さらに言えば、戦火の広がる世界の中で、地を這うように調査・表現・報道を展開する受賞者の皆さんによって、良心の光を灯しているように思いました。

 会場には、本の場合は編集者の方やご家族、映画の場合は出演者・ナレーターと製作関係の皆さんもご参加いただき、式の後はなごやかな懇親の時間を持ちました。懇親の場で、いろんな人のつながりが明らかになるなど、楽しいひと時を過ごすことができました。スタッフの皆さん、会場に足を運んでいただいたみなさん、本当にありがとうございました。


Created by staff01. Last modified on 2023-06-12 13:16:21 Copyright: Default

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