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一番伝えたいことは「戦争は地獄」〜大木晴子さん「あるくラジオ」で大いに語る

アーカイブ録画(60分)

 1月14日の「あるくラジオ」のゲストは、新宿西口地下広場でスタンディングを続けている大木晴子さんだった。配信場所のビデオプレス「すぺいすしょう向原」で、画家・丸木俊さん自筆の看板前でまず記念撮影をした(写真)。1時間たっぷりとご自身の半生とたたかいを語った大木さん。なかでもいま一番訴えたいことは「戦争は地獄」ということだった。沖縄に何度も通い、沖縄戦を体験した「オバア」の話に耳を傾けてきた大木さん。「私はいつもオバアのシワをみています。それは赤ちゃんの小指は入るほど深いのです。戦争の悲しみ、苦しみが刻まれ、伝わってきます。若い人にはぜひ沖縄に行って、オジイオバアの話を聞いてほしいと思っています。そうすれば必ず変わります。いま一番大事なことは、戦争を止める、やらせないために一人ひとりが動くことです」。


*収録中

 1969年ベトナム反戦運動に関わり、新宿西口広場でフォークゲリラとして、歌で反戦を訴えた大木さん。フォーク集会はピーク時には7000人の市民が集まった。道交法違反で警察に逮捕・勾留された大木さんの話が面白かった。当時20歳だった大木さん。「最初に令状を見せられたとき、え、これって映画のワンシーンみたいと思った」と振り返る。留置場のなかで生まれて初めて知った言葉が「美人局」(つつもたせ)。あとで辞書で調べたら「男女が共謀して行う恐喝または詐欺行為」のことだった。「美人局」で逮捕された女性の体験談を聞いた大木さんは、大変な苦労をして生きている人がいることを思い知った。「留置場での出来事は私の宝。お金を払っても体験できない貴重なものだった」という。


*大木さん(中央)、パーソナリティのしまひでひろさん(右)とささきゆみさん(左)

 半世紀前、かつてない高揚と熱気あふれたベトナム反戦運動の時代が日本にあった。しかし、その若者たちが大人になったが、世の中は変わるどころか悪くなってしまった。人々の政治的無関心は広がっている。なぜだろう? 大木さんはこの問いにこう答えた。「経済成長にのみこまれたのではないか。子どものためにマイホームを建てゴージャスな生き方がいいとされ、その反面、大らかさ、しなやかさ、優しさ、隣の人に眼をむけることが失われたのではないか。当時の若者には“捨て身の楽天性”があった。私はこれをとりもどしたい。若者に語りかけたい。それには、だれもの集える出会いの場をつくること。いい映画を見てディスカッションすること。そういう広場をつくることから始めたい」と。

 74歳、大木さんの歩みは止まらない。ぜひアーカイブでお聴きください。(松原明/「あるくラジオ」技術担当)

<以下、放送直後にリスナーから寄せられた声>

 大木さんの柔らかな話ぶりが印象的でした。大木晴子さんは「戦争は地獄だ」と繰り返していました。戦争に身を乗り出す岸田政権を毎日眼にします。「戦争は地獄だ」が一人でも多くの人の言葉になってほしい。中村哲さんの話を大木さんは2度引かれていましたが、中村さんの言葉を自分の言葉にして行動し続けている大木晴子さんに励まされます。(T/S)

あるくラジオHP


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