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 <<『 週 刊 金 曜 日 』 メ ー ル ニ ュ ー ス >>        2022.6.17

_________________________________________________________『週刊金曜日』

        
       編集長が今週の読みどころを解説!
      https://www.youtube.com/watch?v=zLcm3Svjodk
   

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<http://www.kinyobi.co.jp/>

 【1】注目の記事
 【2】編集長コラム
 【3】次号予告
 【4】近刊のご案内

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【1】注目の記事

■2022参院選 外国人参政権を問う

 自らが属する共同体の政策決定に参画する権利は、万人に保障されるべき当然の権利で
はないのか。歴史的背景をもつ在日コリアンをはじめとした日本の定住外国人には、いま
だに参政権がない。
これは一部の外国籍の人々の問題ではなく、既に多民族化している日本社会の構成員たる
私たちが、隣人同士でどんな社会をつくっていきたいかを示すリトマス試験紙でもある。
だから権利の「付与」などという言い方はできる限り避けたい。行政が「多文化共生」な
どの建前を掲げて久しいが、労働力としての外国人には門戸を開きながら「市民」として
は認めない姿勢はヘイトクライムや入管での人権侵害の横行にもつながっているのではな
いか。

 今回の参院選で主要政党がこの問題を争点化しているわけではない。「外国人参政権付
与法案」に「断固、反対」してきた自民党。日本維新の会は参政権を「認めない」代わり
に「帰化手続きの合理化・簡素化を推進」するという。民族呼称での在日コリアン候補を
公認したれいわ新選組のほか公明、共産、社民は「地方参政権の実現をめざす」というが
、今回の選挙の主要公約や重要施策として前面に掲げているわけではない。立憲民主党の
公約には
「地方参政権」の文言すらない。だからこそ、いま立ち止まって考えたい。

●民族呼称で参院選に立候補する金泰泳さんに聞く
「新しい在日像をつくりたい」

1990年代後半から盛り上がった定住外国人の参政権獲得運動を受け、2010年には
当時の鳩山由紀夫・民主党政権が地方参政権「付与」法案を検討するまでに至った。しか
し、危機感を抱いた自民党が主導して各地の地方議会で反対意見書の可決が相次いだこと
もあり、10年近く政治的な「棚上げ」状態が続いている。そんな中、7月の参議院議員選
挙に、呼称も含めての民族名での立候補を予定している在日韓国人の金泰泳さん(59歳)
に、本誌の崔善愛・編集委員がインタビューした。

●外国人参政権運動の「現在地」
参政権は「国民固有の権利」なのか?
田中宏

かつては「マイノリティの人権保障」や「地域社会の多様化」の観点からも実現直前まで
いった「定住外国人の参政権」問題。だが、その後議論は一気に低調に。在日外国人の地
方参政権獲得の取り組みを、理論と市民運動の両面で支えてきた筆者に、「参政権実現に
向けた現在地」についての論考をお願いした。

●在日コリアンの権利回復運動はなぜ挫折したのか
朴一

あまり知られていないが、戦前の日本では在日朝鮮人などの植民地出身者は参政権を持っ
ており、朝鮮出身の地方議員も多数いた。どのような経緯で彼らに参政権が「付与」され
ることになったのか? 権利の実態とその後の変遷は? この問題に詳しい朴一・大阪市
立大学名誉教授に寄稿していただいた。歴史認識に基づいた朴氏の提言は、日本社会での
参政権獲得を巡る、当事者の多様な意見の一つでもある。

●憲法学の視点から南山大学教授・菅原真さんに聞く
問われているのは、私たちの社会です

そもそも「参政権」とは何か? その源は、どこに求められるのか? 万人に保障された
ものなのか? 外国人に地方参政権も二重国籍も認めない「特異な国」とされる日本は、
グローバルスタンダード(世界水準)から見て、その「現在地」はどこにあるのか? 移
民政策にも詳しい憲法学者の菅原真・南山大学教授に聞いた。



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【2】 編集長後記

 正直、今回の特集企画は乗り気ではなかった。在日コリアンの編集長が誌面ジャックし
て自説を大々的に展開しようとしているのではないか──そんな声が聞こえてきそうだか
らだ。しかも、私自身は今の日本で在日が参政権を得ることがベストかどうか、悩み続け
てきたし、今も悩み続けている。決して「参政権絶対必要」派ではない。企画提案者であ
る本田雅和の熱意に根負けした、というのが偽らざるところだ。とはいえ、参議院選挙を
前に、投票したくても選挙権がない定住外国人のことを知ってほしいという気持ちもどこ
かにある。

 在日コリアン社会も大きく変わった。私の父をはじめ1世の多くは亡くなり、おそらく
1割を切っているだろう。一方で、すでに6世まで誕生しているという。大部分の在日に
とって日本が定住の地だ。だから、日本で税金を払い、日本の法律を守って暮らしている
。自分の暮らしを良くしてくれると思う政治家に1票を投じる権利がほしいと思うのは、
ごく自然な考えではないだろうか。(文聖姫)


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【3】次号予告:2022年6月24日号(第1382号)

【インタビュー】
●作家・桐野夏生さんと考える言論統制
「権力は世論をうまく利用する」|聞き手・文聖姫(本誌編集長)

【メディア】
●強権指導者の祭典 日経「アジアの未来」|柴田直治

【映画】
●「命」を描く新作『ベイビー・ブローカー』公開を前に
是枝裕和監督が帰国会見|中村富美子

【参院選】
●環境過敏症の患者会が各政党に公開質問状|加藤やすこ

【連載 歓喜へのフーガ】
●今回のお相手は真鍋裕子さん(東京大学東洋文化研究所教授)
民主化運動における死者の記憶が韓国の未来を拓く|聞き手・崔善愛

【絵画】
●南北を貫通する朝鮮画     革命と芸術の境界線上に存在?|古川美佳

【くらし 医療】
●10月から変わる医療費制度 紹介状なしの受診で患者負担増|内藤眞弓
                
【脊髄腫瘍に見舞われた私のrehabilis日記】最終回
●自分の未来に手を伸ばす|ひらてみき      

【提携連載企画 Tansa】
●公害「PFOA」20|中川七海

【きんようぶんか 本】
●『路上の陽光』|長瀬海

●『ウトロ ここで生き、ここで死ぬ』|崔 真 碩

●『さらば、ベイルート ジョスリーンは何と闘ったのか』     |五所純子

●『「廃炉」という幻想 福島第一原発、本当の物語』|粟野仁雄

●『僕の狂ったフェミ彼女』|山口真紀

【きんようぶんか 映画】
●『母へ捧げる僕たちのアリア』|さこうますみ

●『神は見返りを求める』|田沢竜次

【きんようぶんか 音楽】
●『バ・シエンド・ティエンポ』|松村洋

【TVドキュメンタリー】            
●6月24日からのTV番組|ワタナベ=アキラ

【連載】
●これからどうする?
女性が組織のトップを占める|田中優子

●それでもそれでもそれでも|齋藤陽道
●風速計|宇都宮健児
●きんようアンテナ
●ジェンダー情報|神原里佳
●7月の原発裁判|脱原発弁護団全国連絡会
●凱風快晴ときどき曇り|内田樹
●政治時評|長谷川綾
●経済私考|高橋伸彰
●櫂未知子の金曜俳句
●橋本勝の風刺画報
●無責任架空対談|松崎菊也
●STOP!9条改憲|高田健
●肯わぬ者からの手紙|山口泉
●メディアウオッチ|臺宏士
●言葉の広場/論考
●さらん日記
●読者会から
●きんようびのはらっぱで
●ヒラ社長が行く|植村隆

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 【4】近刊のご案内  http://www.kinyobi.co.jp/publish/index.php


★追悼 石牟礼道子 毒死列島 身悶えしつつ
石牟礼道子 田中優子 高峰武 宮本成美 1000円+税 A5判並製・104頁
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002593.php

『苦海浄土 わが水俣病』などの作品で知られる作家の石牟礼道子さんが2018年2月10日に
亡くなった。『週刊金曜日』立ち上げ時の編集委員でもあった石牟礼さんと現編集委員の
田中優子さんの対談を中心にブックレット化。


★日中戦争から80年 加害の歴史に向き合う

『週刊金曜日』編 1000円+税 A5判並製 136頁
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002464.php

今年は、日中全面戦争開始から八〇年。侵略戦争への深い反省から始まったはずの戦後は
いま、大きな危機に直面している。歴史歪曲主義者の安倍晋三首相はふたたび「戦争国家
」への道を暴走し、民主主義そのものが崩壊させられようとしている。私たちは、あらた
めてアジア太平洋戦争の実相をみつめ、いまと将来のために加害の事実を振り返り、向き
合う姿勢が必要だ。本ブックレットは日中戦争開始から八〇年となる二〇一七年七月から
一〇月の各月一回、「日中戦争80年共同キャンペーン実行委員会」が企画した学習会の
内容を再録したもの。


┃Kindle版┃原発の来た町──原発はこうして建てられた/伊方原発の30年

斉間満:著 Kindle 購入価格:700円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002524.php

「安全」であれば原発はよい、とは言えない。原発の建設や運転の過程ではさまざまな「
暴力」が吹き荒れ、またカネの力によって人々の心や生活を傷つけ、踏みにじってきた。
 著者の斉間満さん(2006年10月17日永眠)は、伊方原発の誘致話が表面化して
以降、自らの一生をかけてこの問題に取り組んできた。新聞記者として、一人の住民とし
て、裁判の原告として長い長い闘いだった。
 この書籍は、斉間満さんが2002年5月、南海日日新聞社から刊行した著書『原発の
来た町─原発はこうして建てられた/伊方原発の30年』を元に新たに編集した新版。伊方
原発のためになにが起きたかを知ることは、日本のエネルギー政策の今後を考えるために
必要だ。

【目次】
はじめに
まえがき(小出裕章)
【年表】伊方原発をめぐる動き
1.原発はこうして建てられた
2.安全協定無視の3号炉増設
3.出力調整試験
4.伊方原発のいま
5.原発と地域
あとがき

【筆者紹介】
斉間 満(さいま みつる・1943年生)
 伊方原発建設当初、地方紙の記者として取材したのが伊方原発との関わりの始め。取材
していく中で地元にあるローカル紙が原発の危険性に少しも触れないことに疑問を感じて
焦りを覚える。経験も知識も資金も貧しい中ではあったが、地元で原発を批判していく必
要を強く感じて一九七五年「南海日日新聞社」を立ちあげる。以来一貫して原発反対と匿
名報道を貫き、伊方町を含む周辺の町や八幡浜市の人々に原発の危険性を伝え続けてきた
。
 伊方原発二号炉設置許可取消裁判は、本人訴訟として起こされたが、原告の1人に加わ
り23年間法廷で闘った。しかし、2000年12月判決の4日前に持病の心臓病が原因
で脳梗塞を発病し、左半身不随車椅子生活の身となる。現在施設に通いながらリハビリに
励む傍ら、原発を止めるまで南海日日新聞を発行し続けることが自分のできる反原発運動
であると考え、同じ原告、反原発の仲間であり社員の一人である近藤誠さんの助けを得な
がら残された右手でワープロを打つ日々である。
 2006年10月17日永眠。


┃Kindle版┃マイナンバー

明石昇二郎:著 Kindle 購入価格:500円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002448.php

「マイナンバー」の通知が始まった2015年10月から2年が経った。だが、便利になるどこ
ろか、さまざまな不具合が生じている。問題点を洗い直すとともに、「マイナンバー」に
よって余計な負担を強いられる市民一人ひとりが自衛策を考える上での"処方箋"を提供す
る。


┃Kindle版┃バラ色のひきこもり

勝山実:著 Kindle 購入価格:300円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002203.php

「ひきこもり」というと、白い目で見られがち。
でも、当事者が日々、どんな思いで暮らしているのか、
その声が伝わることはほとんどありません。
高校3年生から45歳の今まで、ひきこもりを続ける
自称「ひきこもり名人」の勝山実さんに、
なぜにひきこもり続けるのか、
自身のひきこもり生活の極意を書いてもらいました。


┃Kindle版┃何がどうして発達障害

司馬理英子:著 Kindle 購入価格:300円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002011.php

自分では気をつけているつもりなのに、「うっかり」ミスばかり。
時間やお金の管理も超苦手。
やらなきゃいけないことはたくさんあるのに、何から手をつけたら……?

あの人ってなんでいつもいい加減なの!
スケジュールどおり仕事ができないし、融通も利かないし、
人の気持ちをわかろうともしない。社会人失格なんじゃないの?

本書は発達障害という切り口で、そんな悩みに迫ります。
近ごろメディアで取り上げられることの多い発達障害ですが、
肝心なのは周囲の対応であることは、あまり知られていません。
自分(あるいは相手)の言動に悩んだら、本書をひもといてみてください。
きっとそれまでとは違った視点で、
自分や相手のことを見つめられるようになりますよ。



┃Kindle版┃エシカルに暮らすための12条 地球市民として生きる知恵

古沢広祐(ふるさわ・こうゆう):著 Kindle 購入価格:300円
http://www.kinyobi.co.jp/publish/002859.php

最近よく耳にする「エシカル」という言葉。
エコやオーガニックとちょっと似ていますが
生産者の人権や労働環境、商品生産の背景まで考慮する点が違います。
本書がグローバル化によって地球のすみずみにまで広がった生産・消費のつながりを
改めて考えるきっかけになればいいなと思います。

【『エシカルに暮らすための12条』目次】
 はじめに
第1条 グリーン(環境)からエシカル(社会)へ
第2条 ファッションだってエシカルに
第3条 鰻を食べて大丈夫かな? 水産物こそエシカルでありたい
第4条 有機=エシカル? オーガニック認証への問い直し
第5条 森のエコラベル
第6条 動物福祉─アニマルウェルフェア 先を進む世界の動向
第7条 町ぐるみでエシカルめざす フェアトレードタウンの広がり
第8条 過熱するペットビジネス 輸入ペットの動向にも注意!!
第9条 日本にもある現代の奴隷制度
第10条 つくる責任・つかう責任 SDGsのゴール12
第11条 銀行・投融資を変えるエシカルなお金って?
第12条 『バナナと日本人』のその後
補論 日本でのエシカルの広がり──エシカル通信簿、ブラック企業大賞、地方での展開

【著者略歴】
古沢広祐(ふるさわ・こうゆう)
1950年生まれ。國學院大學経済学部教授、NPO「環境・持続社会」研究センター代表理事
。著書に『みんな幸せってどんな世界』(ほんの木)、『食べるってどんなこと? あな
たと考えたい命のつながりあい』(平凡社)、『地球文明ビジョン』(日本放送出版協会
)、共著に『フェアトレードビジネスモデルの新たな展開』(明石書店)など。関連する
トピック情報として、サステナブル・ブランドジャパン(SB-J)ネットサイト(http://w
ww.sustainablebrands.jp/)で連載コラムを掲載しています。


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