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〔週刊 本の発見〕『分解の哲学―腐敗と発酵をめぐる思考』 | ||||||
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やさしさはどこから?『分解の哲学―腐敗と発酵をめぐる思考』(藤原辰史著、青土社、2400円+税)評者:志水博子
実は「書評」の依頼があった日は、たまたま藤原辰史さんの講演を聞いた日でもあった。心に響く話であったが、中でも、「歴史の中で、感染症の問題はいつも差別を内包し植民地主義と関係している」と言われたことが印象的であった。強者ではなく絶えず弱者の視点に立って思考されているということが伝わってきた。その折に勧められ購入したのが本著である。なんと、私は読みもしないで「書評」を書くことを決めてしまったわけである。これがそもそもの間違いであったことは後で思い知らされる。*写真=著者
“分解”案内人としての著者が、無尽蔵に繰り広げる「先人たちが紡いできた思考と行動」すなわち「分解の饗宴」者たちは、大量生産・大量消費を是とする時代に育った私はどちらかと言えば避けてきたものたちである。“成長神話からの脱却”などという通り一遍の言葉では表せない世界、それは「さまざまな存在が死者を食べ尽くす壮大な死の祝祭」において「残酷である、と目を覆ったその手をもう一度振り払い、装置のもたらす残酷さと分解のもたらす徹底さの違いを見極めること」であり、著者のやさしさはそこから来るのかもしれない。 *「週刊 本の発見」は毎週木曜日に掲載します。筆者は、大西赤人・志真秀弘・菊池恵介・佐々木有美・根岸恵子・志水博子、ほかです。 Created by staff01. Last modified on 2020-10-22 00:05:20 Copyright: Default |