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●韓国サンケン労組を支援する会・11月12日第10回木曜行動報告

全泰壱精神を胸に抱き、最後まで闘って工場に戻る

 11月12日木曜行動。本社前は初冬のような寒さ。ソウルはこの日は暖かかったという。韓国サンケン労組のネットを通じた訴えをメインに、労組、争議団、支援する市民など、20人から40人延べ80人が参加し、本社前、志木駅前、池袋東京事務所前で1時間づつ、支援する会のニュースを配布しながら市民へのアピール行動をした。

 韓国からはネットを通してオンラインで、馬山からはオヘジンさん、ペクウンジュさんが、ソウルからはキムウニョンさん、ヤンソンモさんが抗議のアピールをした。

 キムウニョン副支会長は、明日は全泰壱さんが「我々は機械ではない」「勤労基準法を守れ」と叫びながら焼身抗議をした50周忌であることから、全泰壱烈士の死に触れながら、韓国の今の労働者の状況が「50年前の状況と変わったのか」と鋭く指摘し、「和田社長は、我々を機械の部品だと思っているのか?和田社長がもういらない、つぶしてしまえと思っている工場には16人の労働者がいて、あなたたちと同じ人間であり、機械の部品ではない。我々は、泣きながら工場を後にしたくはない。サンケン電気によって踏みつけにされ捨てられる人間ではない。まじめに正直に生きてきた労働者を踏みつけにする権利は誰にもない。不法なやり方には、人間の尊厳をかけて最後まで闘う。」と決意を明らかにした。
(韓国サンケン労組からの発言は、全て一部抜粋で、要旨)

<サンケン電気本社前、全泰壱烈士50周忌に際して>

 まず本社前抗議行動を始めるにあたって郵政ユニオンの内田さんが、周辺住民へのご理解を求める挨拶を含めて開始の挨拶をした。韓国サンケン労組からは、上京闘争でソウルにいる元支会長のヤンソンモさんが発言。

「サンケン電気は、なぜ天安市に160億ウォン(約16億円)を投資して新しい会社(EKE)を作るのか?なぜ韓国サンケンに投資しないのか?160億ウォンを投資してなぜ韓国サンケンをつぶそうとするのか?そのお金を韓国サンケンに投資すべきだ。労組があるから会社をつぶそうとするのか。組合のない会社を作ろうとするのか。そのようなことは直ちにやめるべきだ。サンケン電気は韓国から撤退などするつもりがないことは、我々はもうみんなはっきり知っている。」「和田社長は人間の良心に立ち戻ってほしい。我々は決してあきらめない。日本の連帯支援する皆さんも同じだと思う。和田社長は一日も早く会社解散の撤回の決断を強く求める。」

 次にキムウニョンさんがアピールした。

 明日は全泰壱さんが「我々は機械ではない」「勤労基準法を守れ」と叫びながら焼身抗議をしてから50年目を迎える日であることから、全泰壱烈士の死を思い返しながら、韓国の今の労働者の状況が、50年前の状況と変わったのか、と鋭く指摘することから話を始めた。

 「和田社長は、我々を機械の部品だと思っているのか?和田社長がもういらない、つぶしてしまえと思っている工場には16人の労働者がいて、あなたたちと同じ人間であり、機械の部品ではない。
 我々は、泣きながら工場を後にしたくはない。サンケン電気によって踏みつけにされ捨てられる人間ではない。まじめに正直に生きてきた労働者を踏みつけにする権利は誰にもない。不法なやり方には、人間の尊厳をかけて最後まで闘う。サンケン電気には、韓国サンケンに発注する物量がないのでもない、資金が無いわけでもない。韓国で、工場で生産し続けたいなら、韓国サンケンの工場を直ちに稼働しろ! 我々は労働者を愛し、労働者に心を寄せた全泰壱三のことを決して忘れない。全泰壱さんが持っていた韓国労働者の精神を忘れずに最後まで闘う。全泰壱という名前はただ単に70年に生きていた一人の青年の名前ではない。私たちの心の中に生きている。我々一人一人が全泰壱であり、闘う労働者の心の中に生き続けている。
 日本で支援に駆け付けて来て下去っている仲間の皆さん、我々も全泰壱さんのように生きていこう。全泰壱さんの名前を忘れずに精神を胸に抱いて我々も闘っていこう。」

 本社前の締めくくりに埼玉市民の会のNさんが発言した。

<東武東上線志木駅南口 支援のお礼に韓国サンケン労組から支援のお礼にマスクがプレゼント>

 通勤時間のピークを過ぎた時、人々の流れもゆったりしていて、ビラの受け取りもまあまあだ。志木駅での宣伝活動の冒頭に争団連・中部労組旭ダイアモンドで20年以上解雇撤回闘争をしているIさんが開始の挨拶をした。

 韓国サンケン労組は、先週まではソウルに上京闘争をして今週からは馬山にいる宣伝部長のペクウンジュさんが、がアピールをした。

「韓国サンケン労組の解散撤回・職場復帰の闘いについて、希望があるのか、可能性があるのかと時々聞かれることがある。その時すぐさま地Kら強く希望はあると力強く応えるようにしている。」
「サンケン電気は、天安の別の会社に投資するのではなく、今ある韓国サンケンに投資して工場を正常に稼働しろ。韓国で利益を上げてきたのなら、韓国の労働者に還元しろ。工場を再開させるまで最後まで闘うことを約束する。」

 次にソウルの日本大使館前から副支会長のキムウニョンさんが発言をした。

「韓国サンケン労組の組合員たちが、自分のことのように支援連帯してくれる日本の皆さんに何かお礼をしたいと相談し、日本でもコロナが流行っているので、満場一致で高機能なマスクを送ることを決めた。今週の月曜日に送ったが2週間位かかるが是非受け取ってほしいと、伝えた後、サンケン電気の不当な会社解散にどうして闘うのかを市民に訴えた。

 日本の人たちが、昨日も志木駅前で、街頭宣伝活動をしてくれたことを知っている。またビラを3000枚の各戸配布をしてくれたことも知っている。

 何よりも大切なのは仲間との絆、同志愛だ。仲間がいなかったどうして巨大なサンケン電気に闘うことができるのか。日本の仲間がいなかったら孤独で苦しい闘いになっていた。

 韓国でもお金をもらって早く闘争をやめた方がよいという人が多かった。プライドを傷つけられた。できるとかできないとか誰がきめるのか。労働者が闘う時、勝つとか負けるとかだれが決めたのか。勝とか負けるとかの基準でなく、労働者の闘いは必ず勝たなければならない。日本の資本のような労働者を弾圧するものには体で対抗していかなければならないことを知っている。サンケン電気のような巨大な資本に対して、抗って自分たち正当な権利を主張していく。

 平和憲法9条は必ず守らなければならない。日本の平和憲法を守る闘いのように、韓国サンケンの労働者も平和をのぞみ、東アジアにおいて平和を作っていこうと訴えている。

 資本は自分たちの国の労働者だけを搾取するのではなく、他の国に出かけていってより多くの利潤を得ようとする。だからこそ労働者は一つにならなければならない。労働者の国際連帯が必要なのはそのようなところからだと思う。皆さんの連帯は連帯のレベルを越えて自分の問題として自分で考え実践している姿に感動し、尊敬している。

 人間の尊厳はこの資本主義の世界では黙っているだけでは守れない。日本にも韓国にも憲法があり、労働者の権利が守られている。労働組合が闘争する権利、活動する権利が認められている。しかし黙っていいてはその権利は保障されない。労働者が資本主義の中で生きていく以上、労働者として生きていくには人間の尊厳を守る以上は、自ら闘うことしか守ることはできないことをこれまでの歴史は教えている。人間が生きて死ぬまで尊顔を守るそのためには、労働者は労働者らしく闘ってその権利を守るべきである。だからこそ資本主義の社会では闘うしかない。人間としての尊厳を守るために、労働者として誇りを守るために悪らつなサンケン電気に対して最後まで闘い、必ず工場に戻っていく。我々が勝利した時、皆さんの汗と行動があったことを決して忘れない。我々は必ず勝利して皆さんの国際連帯に恩返しをしたい。」

 ここで地元に住んでいるKさんから、この地域はどういう地域で、何をしなければならないかについて述べた短いが内容のある連帯アピールがあった。

 次に韓国の馬山から支会長のオヘジンさんが発言した。
「会社の廃業に反対して会社の前にテントを張って座り込みを始めてから123日になる、工場再開のために闘い続けている。要求は、々場を正常に稼働しろ、会社の清算手続きを直ちにやめろ、というものだ。

 サンケン電気本社のHPでは企業の高い道徳性、高い倫理性をうたっている。進出した各国の慣習や文化を尊重し、法律を守るとしている。でもHPでは道徳的な企業倫理をうたっているにもかかわらず、実際は全く違う。サンケン電気経営陣は、我々はと全く話し合おうとしない。路頭に迷うようとしている。なぜ話合おうとしないのか。サンケン電気グループの一員である韓国サンケンの社員である我々をどうして差別するのか。これが、サンケン電気がうたっている企業倫理であり、社会的責任なのか。

 サンケン電気取締役会の一方的決定は、韓国サンケンと労働組合が結んだ労働協約に全く違反している。この問題を解決するためには、本社であるサンケン電気が出てきて話し合う以外にない。話し合いを強く要求する。

 求めるものはただ一つだ。他の会社に投資するような資金があるなら韓国サンケンに工場を正常に動かせということだ。最後に志木駅前の通行人の皆さんに、サンケン電気に抗議の声を上げて欲しいと訴える。不道徳なことを行わないように抗議の声を上げてくれ。日本の仲間の皆さんに感謝の言葉を伝えたい。」

 志木駅前での戦で活動の最後に、社長の自宅があるじもとからさんかしたSさんが締めくくりの発言をした。

<池袋・東京事務所要請行動>

 池袋・東京事務所では総務課のA氏と面談をした。オヘジン支会長が韓国からネットを通して「サンケン電気がやっているいろいろな事業の中で、韓国サンケンでできる部分があるはずだ。本社が韓国サンケンの事業をばっさり切ってしまうのではなく、できる事業を韓国サンケンに回すという発想はないのか」「中国ではモジュール生産に転換するようだが、韓国サンケンはなぜ切り捨てるのか?」「天安のEKEという新しい会社にサンケン電気が投資していること知らないのか?なぜEKEを作るのか?なぜ韓国サンケンに投資しないのか?」と鋭く追及した。今回もA氏は、「窓口ではない」「答える立場にない」というばかり。代表団は、会議室での面談としかるべき権限のある部署の責任者の対応を求め、来週もまた来ると告げて退出した。

<池袋・東京事務所前昼休み集会>

 サンケン電気東京事務所は藤久ビルの7階と8階にある。ビルの前の歩道に横断幕と幟、プラカードを掲げて昼休みアピール行動。ビル街の真っただ中にあるので、昼休みに昼食休憩に向かうサラリーマンなど行き交う人は多く、中にはチラシを受け取る人もいる。ここでは毎回、日本側の参加者のリレートークがメイン。

 埼玉市民の会の発言を皮切りに、明大生協労組、支援する会共同代表で韓国良心囚を支援する全国会議代表の渡辺一夫さん・上智大学から不当に解雇され闘っている全国一般東京南部のクッキチュウさん、などが次々と発言。所沢労音の仲間からは「ゴンベさんの赤ちゃん」の替え歌でアピールがあった。

 最後は韓国サンケン労組のキムウニョンさんが熱いアピール。

「サンケン電気の和田社長は、韓国の法律を守るべきだ。和田社長は、直ちに韓国サンケンの会社清算を撤回し、我々16人を職場に復帰させることを強く求める。あなたがつぶすと決めた韓国サンケンの工場には16人の労働者が、人間が働いている。16人の労働者には全て家族がいる。30年近く働き続けた労働者を無残に踏みつけることが許されていいわけではない。

 サンケン電気は韓国サンケンに注文を直ちに回して工場を再開すべきだ。韓国で韓国の労働者を踏みつけにしないでちゃんと企業経営をやるべきだ。あなたたちにはそうすべき義務が存在する。サンケン電気が赤字を理由に韓国サンケンの会社を解散しようとするのは、韓国でもう生産をしないから、また会社がつぶれそうだから我々をやめさせようとするのではない。韓国で継続して事業を行おうとしているではないか!

 我々はまじめに働き、自分で働いた分の賃金を得て、家族と共に幸せに暮らす権利があり、そのようにして暮らしてきた労働者であり、人間だ。和田社長がそれほど嫌っている労働組合というのは世界中で認められた労働者の権利であり、人々の権利だ。全世界の企業を運営する企業人というものは、労働者を認め、労働組合を認め、手を取り合って物を作っていかなければならない。これが当たり前の常識だ。 和田社長、我々は踏みつけにされて、黙って引っ込んでいるような存在ではない。我々には世界中の人々と共に手を取り合ってまじめに生きていき、物を作りその中で生活をしようとする平和を愛する労働者だ。我々は労働というものを神聖に考え労働者として生きることに誇りを持っている労働者だ。だから自分たちの権利のために闘い、戦い抜いて必ず工場に戻る。」

 最後に東京事務所に向かってシュプレヒコールををぶつけて終了した。

<埼玉市民の会、独自宣伝活動開始>

 サンケン電気本社がある新座市民らが中心になって立ち上げた「韓国サンケン労組に連帯する埼玉市民の会」では、11月6日、11日と志木駅前で始めて独自行動として市民宣伝活動を行った。この他にもサンケン電気本社周辺の住宅にこれまで計5000枚のチラシを各戸配布し、更に2000枚を配布する計画だという。

 録音した韓国労働者の訴え(通訳付き)を流しながら参加者は、ビラを配り、抗議のボードを掲げ、地元市民らがマイクリレーで行き交う人たちに不当な会社解散を撤回させようと支援を呼び掛けた。地元のSさん、Nさん、Hさん、Oさんたちが次々にマイクを握り市民へ訴えた。地元のメンバーからの訴えの他、サンケン電気の和田社長自宅のある西東京から参加の方が、和田社長自宅へ韓国サンケン労組副支会長のウニョンさんの手紙を持って行った時の行動も報告した。

 地元企業のことなので市民の関心も高く、ビラの受け取りもまずまずだった。時折若い人も受け取ってくれた。朝の通勤時間とは違い、通る人に時間の余裕があるのか、話しかけてくる人が結構いて、そこここでメンバーがビラを渡しながら話をしていた。ご高齢の女性を中年女性が両脇から支えながらやってくる3人組みがいた。右側の女性にビラを差し出したが、素通り……と思ったら、真ん中の高齢女性が振り返り、手を出してきた。ビラを手渡すと「労働者が大事よね」。ちょうどそのときスピーカーから「労働者なくして会社は稼働しない」という話が流れていた。歩きながらも話を聞いていてくれたらしい。嬉しくなって「ありがとうございます!」と応えた。反応は確実にふえてきている。継続は力だ。(Sさん報告より)

<全泰壱さん焼身抗議50年、行事に参加し、解散撤回・原職復帰を訴える>

 1970年11月13日、全泰壱さん(享年22歳)は、当時働いていた平和市場(縫製工場街)の年端もいかない10代の女性労働者の労働環境の改善と労働者の権利の獲得のために最後の手段として「労働者は機械ではない」「勤労基準法を守れ」といって焼身抗議をした。それから50年になる。また民主労総が結成されてから25年になる節目の年だ。

 日本もそうであるが、労働者の置かれている境遇は果たして改善されたのか。日本では非正規職労働者が4割を超え、コロナによって約7万人が解雇され、毎月1万人づつ増えているという。9月の時点で約131万人の非正規職労働者が職を失ったと報道されている。これは韓国でも同じだ、いや日本以上かもしれない。

 こうした状況の中で韓国では、全泰壱烈士焼身抗議50周忌に際して様々な取り組みが行われた。民主労総では、13日には、全泰壱烈士が眠る磨石牡丹公園墓地で追悼式が行われ、14日には、コロナのために全国各地での分散で労働者大会が行われた。

 韓国サンケン労組は、馬山組は昌原市内で行われた民主労総慶南本部の集会に参加し、ソウル組は二手に分かれて民主労総主催の本大会と各産別労組ごとに開いた金属労組の集会に参加した、キムウニョン副支会長は「私たちがチョンテイルだ」「チョンテイル精神を胸に抱き、最後まで闘って工場に戻る」と語り、不当な会社解散の撤回と工場再開の絶叫の訴えを行った。(報告=尾澤孝司)


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