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LNJ Logo 根津公子の都教委傍聴記(10月11日)〜生徒・保護者の声置き去りに夜間定時制の廃止すすむ
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●根津公子の都教委傍聴記(2018年10月11日)

生徒・保護者の声置き去りに夜間定時制の廃止すすむ

公開議案は、 嵳菁度都立高校の1年生募集人員等について」ほか。公開報告は、「請願について」(都立江北高校定時制の募集停止の決定を拙速に行わないことを求める請願)、◆嵳直の一層の円滑な接続を図るための教育課程の研究・開発委員会 中間報告について」。非公開議案が、校長の任命と教員の懲戒処分2件についての3議案。
 夜間定時制高校を潰すなと行動してきた方々が傍聴に来られたので、傍聴希望者は26名、抽選となった。6席くらい椅子を用意してもいいだろうに、都教委はそうした配慮をまったくしない。

 嵳菁度都立高校の1年生募集人員等について」及び「請願について」

 都教委は「都立高校改革推進計画・新実施計画」(2016年2月策定)に基づき16年2月12日の定例会で、夜間定時制(小山台、雪谷、江北、立川)の閉課程を決め、17年度で雪谷高校夜間定時制を閉課程とした。そして今回、今年度で江北高校定時制を閉課程とするという提案をした。夜間定時制課程を潰して、替わりにチャレンジスクールや昼夜間定時制高校の募集を増やすことを都教委は方針としている。
 「都立江北高校定時制の存続を求める会」から出されていた「都立江北高校定時制の募集停止の決定を拙速に行わないことを求める請願」の請願理由には、「夜間定時制は『学びのセーフティネット』であること」「チャレンジスクールと夜間定時制とは性質が異なり代替できないこと」等が挙げられている。切実な要求だ。

 対する都教委の回答は、「生徒や保護者のニーズに応えるため、昼夜間定時制とチャレンジスクールの夜間部の規模拡大やチャレンジスクールの新設を行う」「夜間定時制の第一次募集の応募者数は、平成28年度は912人、平成29年度は799人、平成30年度は794人と減少」「江北高校定時制課程への入学者数は、平成28年度は30人、平成29年度は27人、平成30年度は13人と年々減少し、募集人員に対する在籍生徒数の割合も…他の夜間定時制高校と比較し低い」「閉課程に当たっては周辺の夜間定時制課程において受け入れていく」というもの。
 都教委が「周辺の夜間定時制課程」としてあげた8校の一つ、江戸川高校までは公的交通機関を使って1時間を要す。「生徒や保護者のニーズに応える」と言いながら、請願に向き合おうとする誠意はまったく感じられなかった。教育委員からも、請願に賛成する意見はなかった。15歳の子ども全員に、学びの場を保障することは教育行政の責務であることを忘れてはいまいか。

 傍聴していた、都立定時制高校の非正規教育労働者からのメッセージを掲載します。
◇江北(定)は31年度(2019年度)の生徒募集が停止された。閉課程に一歩進めてしまった。
◇今回、立川(定)と小山台(定)の募集停止は免れたが、《新実施計画》の閉課程方針は変更されていない。従って、2020年度以降の生徒募集停止が強行される可能性があり、許されない。

⇒直の一層の円滑な接続を測るための教育課程の研究・開発委員会 中間報告について

 「小学校教育の現状と今後の在り方検討委員会」の提言(17年12月14日)を受け、18年3月22日の定例会で同「研究・開発委員会」の設置及びモデル地区を荒川区に指定し、モデル校(公立幼稚園1園・公立小学校1校)で実践・検証する(2021年度)ことが決定されていた。「5歳児から小学校低学年をひとまとまりにした教育課程の方向性」を検討し、その結果を具体的な教育課程や教材・教具等の開発へ反映できるように報告をまとめるのが同「研究・開発委員会」の役割とのこと。
 中間報告では――。「研究・開発する教育課程の方向性」の「指導内容について」は、「『思考力、判断力、表現力等』、『学びに向かう力、人間性等』について、すべての保育・教育活動を通してスパイラルに育む。」等、3点を挙げる。「研究・開発する教育課程に応じた環境」をつくると言い、1教室内に一斉学習の場、個別・グループ活動の場がある「学びの部屋(仮)」を設置する。指導内容及び指導時期に応じた教材・教具の開発を検討する等。今後は、「幼児・児童の学習や生活等に関して実態調査を行い、学びに向かう力、興味・関心等について把握するなどして、研究・開発した教育課程の成果を都内の各自治体及び就学前施設・小学校に提供し、広くその成果を発信する」とのこと。

 荒川区のモデル校は小学校と幼稚園が同じ敷地にあるという。モデル校1校に限って幼小の授業を行うことはできても、東京の全公立学校で行うことは、不可能のはず。さすがに教育委員からは、「保育園の場合はどうするか、無理がある」「前倒しにならないよう」「結果ありきでなく、成果を検討してほしい」などの発言があった。しかし、中止を求める発言はなかった。
 文科省が保幼小連携の方針を打ち出したのは、「幼稚園教育要領」及び「保育所指導指針」を改定し3歳児以上の幼児に「国旗・国歌に親しむ」ことを教えるとしたことと関係があるとしか考えられない。


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