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東部労組の石川です。

ジャパンユニオン組合ニュース2017年2月号コラム<Focus of News>に下記をアッ
プしました。

■ユニオンくしろに学ぶ■

 まだ雪深い北海道釧路から工藤さんが突然、私を訪ねてはるばる東部労組の組合事務
所にこられたのは7年前の2010年3月のことだった。
 用件は、釧路でユニオンを作りたい、ついては拙著『ひとのために生きよう!団結へ
の道−労働相談と組合づくりマニュアル』を読んだが、組合結成についての助言をほし
いとのことであった。
 どのようなやりとりがあったのか、どれほど参考になったのか、もうあまり記憶にな
いが、翌2011年1月15日、ユニオンくしろは発足した。
 それから6年がたった。
 ユニオンくしろは毎年1月に定期大会を開催されているが、要請を受けお祝いのメッ
セージを毎回送っている。その都度、書記長になった工藤さんから前年の活動報告をい
ただいているが、その文面から地を這うようなユニオンくしろの努力が察せられる。
 ここ数年、ワークルール学習会やラジオコマーシャルなどを手がけ、年数十件の労働
相談を受け、団体交渉を行うようになってきた。それらを通して相談者の組合加入を増
やし、現在組合員は数十人になっているという。
 ひるがえって、東部労組の経験を見た場合、ユニオンくしろと同じ組合結成6年目に
は組合員は12人で、労働相談など年に数件あればいい方だった。また結成当初の大会
で、1年間で組合員を100名にするとの方針を立てたが、それを実現するのに10年以
上の歳月を要した。そのころが東部労組にとって一番しんどかった気がする。
 時代状況も違い、単純比較はできないが、新自由主義がいまだ力を持ち、かつてなく
労働者の分断と団結権破壊が猛威を振るい、労働者を労働組合に近づけさせない風潮を
生み出し、全国のユニオンが苦闘を強いられている現状にあっては、ユニオンくしろの
成果は誇りうるものといえる。
 地域ユニオン・合同労組が組織として定着するにはどうしても一定の期間が必要にな
る。運動には常に波があり、一直線に進展するものではない。だから問われるのは何を
おいてもまず「持続する力」だと思う。あきらめることなく、労働相談−組織化活動を
ユニオン活動の主軸として、闘いと組織を持続させるなかで、はじめて展望を見出すこ
とができる。労働相談−組織化活動をあきらめた地域ユニオン・合同労組に未来はない。
 日本の労働運動・社会運動のもっとも基礎を築いているのが地域ユニオン・合同労組
といえる。全国のユニオンが労働者の組織化に主力をおき、またユニオンのない地域に
新たにユニオンを生み出すことを願ってやまない。(石)

「ユニオンくしろ」ホームページ
http://union946.sakura.ne.jp/

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