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官邸・電通に負けるな!〜日本労働弁護団が「インターネット活用講座」

    松原 明

 8月31日、東京・お茶の水(中央大学駿河台記念館)で、日本労働弁護団本部が主催する「労働運動のためのSNS・インターネット活用講座」が開催された。冒頭、棗(なつめ)一郎・同弁護団幹事長(写真上)は、「秋の臨時国会で安倍政権は、労基法改悪・残業代ゼロ法案を一気にあげるつもり。しっかり取り組まないとえらいことになる。官邸は電通を使ってメディア対策を行っているが、われわれの情報戦略はメチャメチャ遅れている。きょうの講座も情報戦略を練り直していくきっかけにしたい」と述べた。会場は弁護士を中心に約50人で満席。この日は実際の活用事例に学ぶという初級編で、インターネットを積極的に活用している4グループ(ポッセ、首都圏青年ユニオン、プレカリアートユニオン、レイバーネット)から報告を受け、ディスカッションが行われた。

 最初に報告したのは、雑誌『POSSE(ポッセ)』編集長でブラックバイト問題に取り組む坂倉昇平さん(写真上)。活用事例として、ブラックバイトの「しゃぶしゃぶ温野菜」事件を取りあげた。「マスコミの力も借りて取材してもらったが、大事件が起きて報道されなかったり、報道されても肝心の“社名”を出してくれない。そこで、活用したのがツイッターだった。ツイッターで何度もつぶやくリツイート機能を使って、“しゃぶしゃぶ温野菜事件”をひたすら伝えた。それが広がり“炎上”し、ヤフーキーワードランキングのトップになった。ヤフーニュースのトップに載ることはとても大きい。若者は、新聞は読まないがネットニュースは見ているからだ。このことが問題解決の大きな力になった」。「また通じる言葉をつくること。ブラック企業、ブラックバイトという言葉は今ではだれでも知っている言葉になったが、わかりやすい言葉をつくることは大事」と坂倉さんは強調した。

 次に報告したのは首都圏青年ユニオンの神部紅さん。かれらも、ツイッターを活用している。「ただ文字だけでなくが画像を必ず入れるようにしている。そうでないと読まれないから」と、実際のツイッター画面をスクリーンに写して実例を紹介した。「NO MORE 賃金泥棒」プロジェクトでは、短い動画をつくってYouTubeで拡散している。

 プレカリアートユニオンの清水直子さん(写真上)は、「ブログがたたかう武器になっている。相手会社も必ず組合のブログをみている」という。そしてYouTubeで220万回の視聴があった「アリさんマークの引越社」恫喝動画の事例を報告した。「わかりやすい動画の影響は大きかった。アリさんのブラックぶりがあぶり出されただけでなく、他のプレカリアートユニオンの争議にもプラスに作用し、組合員も増えている」と。

 レイバーネット日本については、私(松原明)が報告した。「ネット活動は電子ビラまきみたいなもの」と前置きして、ウェブサイト報道を軸に、YouTube、レイバーネットTVなどを駆使していること、当事者発信スタイルに特徴があることなどを話した。またマスコミとの違いは「会社の実名をだせること。検索で会社名がひっかかるので会社がとても嫌がること」を上げた。そして「ネット報道そのものが争議サポートにもなっている」事例として、文芸社・メトロコマース・シャンティのケースを映像を交えて紹介した。「しかし、ネットはあくまでツールであり、重要なのは運動の中身。ネットを使えばすべてうまくいくわけではない。伝える中身であるコンテンツ、情報の価値を吟味することが一番大事だと思う」と付け加えた。

 質疑では、ネット発信する場合の、プライバシー問題や著作権問題など具体的質問が相次ぎ、弁護士らが丁寧に回答した。

 司会の日本弁護団事務局長の嶋量弁護士は、「SNSは対会社の交渉力になっている。SNSを使っているところと使っていないところでは争議の解決水準が違う」と語っていたが、なるほどと思った。やはり労働運動にインターネット活用は不可欠の時代なのである。


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