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靖国の巧妙なシステムを見抜かなければ〜東アジアのヤスクニズム4日目

 7/28 (火)は、内海愛子(日本−アジア関係、恵泉女学園大学名誉教授)さんと永田浩三 (ジャーナリスト、武蔵大学教授)のトークセッションでした。 まず、今日(28日)、来日からぶっとおしでイベント・展示をされてきた洪成潭さんが体調不良で ダウンしたこともあり、数日前、『週刊金曜日』で洪さんと対談した永田さんが、何枚か の作品についてその意味を語りました。内海さんの「洪さんの絵は、支配された人たちに 見えるヤスクニを見せてくれる」という感想も印象的でした。 内海さんは、靖国神社はどういうものなのか、その本質を見極めることが大切とし、合祀 される死と合祀されない死は誰が分けているのか、合祀と経済は切っても切れないという こと、その巧妙なシステムを見抜かなければならないと強調しました。

 永田さんは、洪さんの絵は「個人の記憶を国家はいいように変えてしまう」ことを描いて いる。とくに日本軍「慰安婦」被害女性の絵など。そして兵士たちは集団として描かれ顔 が見えない。集団のグロテスクさも描かれていると思う。靖国は、戦争という巨大は装置 のなかで死が称揚され、また新たな戦争の犠牲者をつくる装置であったことを気づかされ る。いま安倍政権は戦争の道をひらこうとしているが、これはたんに被害者になるだけで なく、加害者になることを繰り返そうとしていることだ。こうした状況で靖国について考 えることは私たちにとって現代的意味があると発言しました。

 特別発言として、90歳になられる李鶴来(リ・ハンネ/元朝鮮BC級戦犯、同進会会長)さ んがこの猛暑のなか来てくださいました。元朝鮮BC級戦犯としての長い長いたたかいの中 での思いを語られ、まだ終わっていない、と静かに訴えた言葉がずんと胸にひびきました。 長年、李鶴来さんの支援活動を続ける内海さんから、李さんとのつきあいについて、「日 本人」として見えていなかったことを自覚化された、緊張感はあるがゆたかなものである と言います。日本人が自分たちの国が行なった植民地支配の歴史に自覚的であることはほ んとうは関係性をゆたかにするものであると。

 本日7/29 (水)19〜21時から、「ヤスクニと現代日本社会」 中西新太郎(現代日本社会論)、鵜飼哲(フランス文学・思想)*鵜飼さんは公務の都合 で遅刻の予定です。(文責:岡本有佳)

*全体スケジュール


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