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LNJ Logo 根津公子の都教委傍聴記(4.23)〜理不尽な傍聴者排除を詫びよ!
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●根津公子の都教委傍聴記(2015.4.23)

理不尽な傍聴者排除を詫びよ! 教育委員は予習をして定例会に臨んでもらいたい

 入学式「君が代」不起立処分、そして、減給以上の不起立処分が取り消された人に対し、都教委が再処分をする案件(または報告)が今日の定例会の議題に上がる(のではないか)ということで、朝のチラシまきは私たち、河原井・根津らの「君が代」解雇をさせない会だけでなく、都立学校の被処分者の会も行い、傍聴も19人に上った。

 議題は、港特別支援学校に「職能開発科」を設置することに伴う規則の制定のみ。報告は‖1回東京都教科用図書選定審議会の答申について ∈鯒度の指導力不足等教員の指導の改善の程度に関する認定等及び条件附採用教員の任用について。非公開の報告が教員の懲戒処分について。

‖1回東京都教科用図書選定審議会の答申について

 3月26日開催の定例会で決定した審議会が、中学校教科書採択のために留意、検討すべき項目を答申したとの報告。これ自体は項目だけなので報告は割愛するが、一人の教育委員から出された質問を紹介したい。

 「東京都教育委員会は、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律(以下「無償措置法」)第10条及び第13条2項の規定に基づき、都立の義務教育諸学校において使用する教科書の採択並びに区市町村教育委員会及び国立・私立学校の校長が行う教科書の採択についての指導、助言または援助を行っている。」と書かれた文章を見て、「国立や私立についても都教委が行うというのは、以前からのことなのか。それは法令に規定があるのか」との質問。事務方の回答は当然ながら、「以前からです。無償措置法第10条及び第13条に規定されています。」であった。

 人間だれしも忘れることも勘違いすることも多いから、目くじらを立てるつもりはない(だから、質問者の名前は伏せた)。しかし、東京の教育委員はこの手の質問をしばしばする。何の事前準備もしないで教育委員会定例会に臨んでいるのだと思わされる。月2回の定例会出席が主な仕事で月43万円もの高額な報酬(『毎日新聞』2011年8月24日)をもらっている自覚があるのだろうか。事前準備をしたうえで議題をめぐって議論を交わす、中身のある定例会にすべく、教育委員は意識してほしいものだ。

△里Δ繊∈鯒度の≪条件附採用教員の任用≫について

 条件附採用期間は教員の場合1年(養護教諭、実習助手は6か月)。新採用から条件附採用期間の1年が経過した時点で、校長の評価によって正式採用か否かが決定される。昨年度の条件附採用教員は2320名。このうち、正式採用とならなかった者が54名(2.3%)に上る。うち、53名が自主退職をし、1名は免職(クビ切り)にされた。

 免職にされた1名について竹花委員が理由を質問。3年前に免職にされた人が昨年12月、東京地裁で勝訴したことを念頭に、「裁判になったケースがあったが」と質問した。

 回答は、「今回のケースは裁判のケースとは違う。今回のケースは他県で30年やってきた人。子どもに対し丁寧な指導ができない、大声を出す、子どもを長時間立たせることがあった。同僚に対し、高圧的対応をした」というものであった。勝訴した人の場合だって、3年前に同じ質問がされたなら、事務方は不採用となった理由を並べたであろうから、今回のケースの理由についても、疑いを持たざるを得ない。

 初任者研修とセットで始まったこの制度は、毎年2〜3%(昨年度はこの数年で一番少ない)の新採用教員の不採用・免職を生み出している。

 これまで不採用とされた人の話を聞くと、校長の当たり外れが決定的のようだ。前述の勝訴したケースも、校長が問題だったことが判決文から読み取れる。小学校教員であった女性(20代)は、校長から「線路でひかれたらいい」と言われたという。彼女は耐え切れずに、退職した。にわかに信じられないかもしれないが、事実である。こうした現実を見れば、この制度が校長の指示に忠実に従う教員づくりにあることは明白だ。撤廃すべき制度である。

 ところで、非公開議題として懲戒処分の報告があがっていたが、件数さえも傍聴者にはわからない。3年前から4月4週の教育委員会定例会で入学式処分が決められてきたことを見ると、今定例会で「報告」とされた「懲戒処分」に入学式処分や再処分があったのだろうか。懲戒分限審査会で諮られた処分量定案を定例会で議案とするとばかり思っていたが、それすらしないということか。それは、教育委員会制度がこの4月から変わったことによるものなのか。都教委の職員に聞いてみたが、「わからない」とのことだった。

 定例会の傍聴受付を待つ間、「誓約書」をめぐって一つの事件があった。前回誓約書なるものを書かされた渡部さんが、「提出した誓約書のコピーがほしい」と都教委の担当者に申し出たのだ。「書いた本人にコピーを渡すことに問題はないはずだ」と主張する渡部さんの粘りで、渡部さんにコピーが渡された。ちょうど、「誓約書を出さなければ傍聴は認めない」と言われ続けているFさんが来ていて、Fさんは誓約書を書くように職員から言われていた。「よく読んで考えたいから誓約書をほしい」と言うが、職員は誓約書を入れたファイルの誓約書の部分を開き、Fさんに誓約書を覗き込むように言う。ファイルは手で押さえている。Fさんの手に誓約書が行くことを防がねば、ということだ。最終的には、担当者はFさんの理詰めの抗議に音を上げ、誓約書を渡さざるを得なかった。


 Fさん用の誓約書は写真(上の右側)にあるように、「平成26年1月23日・・・妨害いたしました」と犯罪者扱いの度合いを増した文面だ。だから、Fさんは署名できず、結局、今日も傍聴できなかった。Fさんが「妨害した」というこの件は、同年1月9日の定例会で告げられた次回(1月23日)定例会の開始時刻を突如30分繰り上げたことに対し、説明を求めたものであった。木村委員長が説明すべきところ、それを怠ったからFさんは質問したのだ。都教委が不手際を詫びなければならないことなのだ。

 4月24日付け朝日新聞は、「英国市民、議場で訴える」の見出しで報じている。ある町では、傍聴人に15分の質問タイムを設けているとのこと。日本と、とりわけ、背面監視をし、傍聴人を締め出す都教委とは対照的だ。3月まで教育委員長を務め、横暴な傍聴制限を行ってきたのが木村(現)教育委員だ。彼は幾度となく英国の教育制度を褒めちぎってきた。英国まで行って何を学んできたのであろうか。


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