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LNJ Logo 根津公子の都教委傍聴記(11/13) : 「学力向上」を目指す都教委の嘘っぽさ
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●根津公子の都教委傍聴記(2014年11月13日)

「学力向上」を目指す都教委の嘘っぽさ

 議題に懲戒処分案件が上がらないことはない、と言っていいだろう。今日も3件の処分案件が非公開議題に上がっていた。帰宅して都教委のホームページで見ると、それらは、ア.わいせつ、イ.窃盗、ウ.児童への暴力だった。ウは暴力を受けた児童は全治3ヶ月の骨折で処分は減給1/10 6ヶ月。ことが起きたのは2012年7月。ほったらかしにされ続けた2年余、この児童はもちろん、それを見た児童たちもが受けたであろう心の傷について、校長や都教委は考えたであろうか。考えが及ばなかったからこそ、軽い処分で済ませたのではないだろうか、と思う。こういう人たちの道徳観で子どもたちが教えられることが恐ろしい。

 さて、今日の公開議題はたったの2件、(神26年度「児童・生徒の学力向上を図るための調査」(東京独自の調査)の結果について ∧神27年度教育庁所管事業予算見積について。

 ,肋学5年生、中学2年生全員に行った都学力テストの結果とその分析の報告(ア〜オ)であった。

ア、成果は、小学校国語・社会・理科、中学校社会・数学・理科において、昨年度より平均正答率が上がった。すべての教科において、下位層が40%以下になった。

イ、習得目標値(=教科書の例題レベルの内容)が身についていない児童は算数で15,4%。到達目標値(=教科書の練習問題レベル)達成の児童は算数で16,6%。各教科ごとに数値を明示する。

ウ、できなかった問題をできるまで繰り返し学習することによって習得目標値に達していない児童・生徒の減少を図る。都教委は学力向上パートナーシップ事業に立川、あきる野、墨田など8区市を指定し、効果的な指導方法等の開発をしているのだという。その8区市の昨年度5年生は、計算問題(27−6×3)で平均正答率77,1Pだったが、ベーシックドリル(都教委作成)を使い繰り返し学習を行ったところ、その児童たちが6年生になった今年度、類似計算問題(100−20×4)での平均正答率は86,0Pとなり、成果が見られた。

エ、到達目標値に達する児童・生徒の増加を図る。

オ、今後の取り組みとして、小学校ベーシックドリルの活用、小学校国語や中学校のベーシックドリルの開発・検討、その他(略)。

この報告に対し乙武教育委員から、「学力補充のため子どもたちの休み時間がなくなることでのデメリットについて聞き取りをお願いしたい」と発言があった。当然の発言だ。傍聴した私もそのことが気になっていた。休み時間や放課後を繰り返し学習に使い、子どもたちのストレスが溜まっていくことに考えを及ばせたのは、乙武教育委員の他に教育委員及び、事務方にいないのだろうか。 乙武教育委員には、「調べていきたい」と答えた指導部長にしっかりとその後の報告を促してほしい。

 この報告を聞きながら、いったい都教委は何を狙ってこの取り組みをしているのか、非常に疑問に思った。都教委はがんばっていると、アピールしたいがためのもの、なのか。 都教委の教育政策は、優秀な高校生を「次世代リーダー育成道場」等に集め、海外留学に税金を使って送り出すとか、都立国際高校に国際バカロレアコースを設置するとか、進学重点校には予算を多く配分するなど、弱肉強食を地で行っている。議題△陵住燦積でも、基礎学力の定着には2億3千8百万円に対し、国際社会で活躍する日本人の育成には、33億8千2百万円の予算をつけている。オリンピック・パラリンピック教育には、12億3千9百万円。予算を見ても、すべての児童・生徒の学力向上を目指す姿勢は、感じられなかった。

教育課程審議会委員を歴任した三浦朱門は2000年に、「出来ん者は出来んままで結構、100人中2〜3人はいるはずのエリートを伸ばす。それ以外は実直な精神だけ持っていてくれればいい」と言ったが、都教委のしていることは、まさにそれではないのか。もしも、都教委に、すべての子どもの学力をあげようとする考えがあるならば、財務省が打ち出した35人学級廃止に反対の論陣を張るであろうし、他の「先進国」並みの20人、25人学級を先行実施したであろうから。


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