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LNJ Logo 「郵政65歳裁判」報告〜当事者が陳述「年齢で一律解雇はおかしい」
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「郵政65歳裁判」傍聴御礼と報告

        報告:丹羽良子

 先日、レイバーネット上で、4月23日の「郵政非正規社員の『定年制』無効裁判」第13回口頭弁論の傍聴をお願いいたしました。おかげさまで、定員を上回る傍聴をいただきました。ありがとうございました。

 当日は、裁判長交代のため、原告の一人のOさんが更新陳述を行いました。陳述の一部を記載します。

(Oさんの陳述書から引用)

 私は、会社から解雇されて、現在は、独り暮らしでギリギリの生活をしています。年金は、満額まで待たずに早めに受給するようにしたため、現在は年金の額は少ないのです。病気になれば、保障はありません。前の仕事の退職金をつぎ込んでマンションを買ったので、貯金はありません。
 「働かざる者食うべからず」と言う社会規範の中で私は生きてきました。同時に、職業に貴賎無しという倫理も心得ています。どんな職業でも最善を尽くすことがよいこととされました。私はそのときに就いた仕事にはベストを尽くしたつもりです。それがこの社会に生きた私の矜恃でもあります。そんな私から突然職が奪われました。私に、もう働くな、この仕事をすることは意味がない、と宣告されたようなものです。何故でしょうか。65歳を超えたということが唯一の理由のようです。
 老いには個人差があるのに、年齢を一律に解雇の理由とされるのは、納得できません。

(引用、ここまで)

 当日、原告代理人は、被告日本郵便の裁判引き延ばし行為を糾弾しました。それに対し、被告代理人は、「今回の提出は、裁判所の訴訟指揮にしたがったものだ。心外だ」と怒りの反論を行いました。しかし、被告の書面提出遅延による裁判引き延ばしは、今回にとどまるものではありません。私たちは、審理は、慎重に、十分に行われることを望んでいます。しかし、度重なる書面提出遅延による裁判の引き延ばしは許せません。

再び、Oさんの陳述書から引用します。

(引用、ここから)

 本件は、2011年12月9日に提訴してから、2年以上経過しています。
私達原告は、職場復帰を求めています。そのためには、迅速に裁判が進行するべきです。ところが、会社は「繁忙」とか調査に時間がかかる、などと称して、期日間に長期間を取っています。
 私達は、原告らと同行証人の陳述書、意見書を全て提出し、人証調べ申請も既に行いました。他方、会社は未だ人証調べ申請を行わず、陳述書も提出していません。私達が、職場復帰するのを妨害するために、時間を稼いでいるものとしか思えません。
裁判所は、公正な審理と、会社の遅延行為を許さない進行をお願いします。

(引用、ここまで)

 被告は、5月末日までに人証申請することを約束しました。今度こそ、申請がなされるものと信じます。私たちは、証人尋問に向けて、全力で準備、行動していきます。今後とも、「郵政65歳裁判」へのご注目、ご支援をよろしくお願いいたします。

 次回期日は、以下のように決まりました。

「郵政非正規社員の『定年制』無効裁判」第14回期日(進行協議)    期日:2014年6月10日(火)16時30分    場所:東京地裁民事11部第一審問室(原告側参加者20名まで)

(写真は、朝の裁判所前宣伝行動と国交労連会議室での報告集会 撮影:内田)


Created by staff01. Last modified on 2014-04-25 18:57:42 Copyright: Default

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