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LNJ Logo 田中聡史さん「再発防止研修」抗議報告(根津公子)
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「君が代」不起立した田中聡史さんに対する「服務事故再発防止研修」と抗議行動の報告

 今日(5日)、今春の卒業式・入学式で「君が代」不起立をし、減給1ヶ月処分を受けた田中聡史さん(板橋特別支援学校教員)に対し、都教委が学校に押しかけての「服務事故再発防止研修」(以下、「再発防止研修」という)の3回目/4回中 が強行された。   田中さんには4月5日に始まり9月17日まで、19回に及ぶ「再発防止研修」が課せられている。19回の内訳は、都教職員研修センターに呼びつけて:3回、都教委が学校を訪問して:4回、校長による:12回。

 都教委はその度に転向を迫り、それに応じなければ「反省がない」として「不起立前後の態度等」を不良と見なし、「戒告を超える重い処分」を発出する。昨年の「再発防止研修」の結果を使い都教委は今春、田中さんに対してだけは、減給1ヶ月処分を出した。最高裁判決(2012・1・16)は、「戒告を超える重い処分」を違法とした判決を出した一方で、「不起立前後の態度等」がよくなければ、「戒告を超える重い処分」を可としている。ここが権力の巧みな、かつ恐ろしいところ。ここを軽んじてはならない。

 今年の「再発防止研修」の結果を使って、来年、都教委は田中さんにどんな処分を科すのか。とても心配だ。これ以上重い処分を都教委に出させないためには、多くの人が知るところとなり、大勢が声をあげること。監視すること。  ここに報告をするのも、皆さんに事実を知っていただき、「君が代不起立処分をするな。とりわけ、重い処分をするな」「再発防止研修をやめろ」と都教委に迫っていただきたいこともあってです。

さて、今日の報告です。7時過ぎから板橋特別支援学校の前で、出勤する田中さんの同僚たちにチラシを配った。チラシの受け取りは、7割くらいか。他の学校での受け取りと比べると、かなり良い。声をかけてくれる人もいる。第一に田中さんの人柄に、第二に、私たちのチラシまきが定着してきたことによるのかと思う。今日はかなりの数の保護者が学校に来られたので、その方々にも事情を話し、チラシを手渡した。皆さん、感じよく受け取ってくださった。

 8時半、抗議要請文を校長に手渡そうと、受付のある経営支援室(かつては事務室と言った)に向かったところ、経営支援室の前で副校長は私たち3人に、「主幹が止めたのも聞かず、アポも取らずに入ってくるのは、不法侵入だ。警察を呼ぶ」と言い、携帯電話をかけた。(あるいはかけた真似か?)「再発防止研修に抗議して・・・不法侵入しています。7時10分から…チラシを撒いています。至急来てください。校門の前で待っています」。そう言って、電話を切り、校門前に立った。

 私たちは室長に用件を伝え、校長の来るのを待ったが、今回も、校長は姿を見せない。「会う必要がない」との理由だそうな。校長室は経営支援室の隣にあるのだから、ちょっと来て受け取れば済むのに、それを頑なに拒む。なんと狭量な精神か。都教委の指示によるのだろうか。「校長に渡してください」と抗議要請文を室長に委ねて、私たちは副校長のいる校門前に移動した。  私たちが副校長の横に行くと、副校長は校舎内に引っ込んでしまい、結局、警察は姿を見せなかった。恥ずかしい管理職たち。

 田中さんが3人の都教委管理主事と校長に囲まれて「再発防止研修」をさせられたのは、10時から11時。その間、私たち(5人)はシュプレヒコールをすることにした。都教委及び校長に対しては抗議として、すぐ前の職員室にいる教員の皆さんにも考えてほしいと念じて。11時15分頃、都教委の3人が出てきたので、私たちは抗議を伝えるために後を追った。仕事として行ったことに対して都民から質問があった時、彼らはそれに答える義務があるだろうに、説明責任を果たさない。痛む心を持ち合わせていない。

 今日の行動に、横浜から駆けつけてくださった元教員の方が参加の理由をおっしゃった。「田中さんの目が澄んでいたから」。そのことを聞いて、田中さんと3年間(2008〜2011年)同僚として働き、闘ってきた私としては納得することしきり。とともに、すごくうれしかった。東京の「君が代」不起立処分で弾圧の最前線に立たされている田中さんに、これ以上重い処分を出させないよう、大勢で闘いたい。大勢に注目してほしいです。

 次回の、板橋特別支援学校での「再発防止研修」は8月30日(金)です。30日にも、7時過ぎからチラシを配り、抗議行動を行います。皆さんに、参加を呼びかけます。

連絡・問い合わせ先:090−3543−8743(根津)   


Created by staff01. Last modified on 2013-08-06 16:55:55 Copyright: Default

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