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News Item 0329watabe
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 ・「都教委包囲首都圏ネットワーク」
  ・「新芽(germinal)ML」
  の渡部です。

本日(3月29日)、東京都の処分発令日でした。

早朝、<河原井さん根津さんらの「君が代」解雇をさせない会>は、
板橋特別支援学校で、教職員向けチラシまきをしました。(8人参加)
チラシには次のように述べてありました。

 「昨日行われた教育委員会で卒業式の「君が代」不起立に対する
 処分が決まり、今年度最後の勤務日である本日発令となります。
 不起立を続ける田中聡史さんに対し都教委がどういう処分を決めたのか、
 心配でなりません。

 本日、田中さんが年休申請をしていましたので、
 都教委は処分書を手交するために、田中さん宅に行くか、
 学校に来るのかはわかりませんが、いずれにしろ、
 田中さんに処分書を渡します。
 
 皆さま、どうぞ、田中さんへの処分について抗議の声を
 上げてくださいますよう、 お願いします。」

登校する教職員の受け取りは比較的良く、
なかには「ご苦労様です」という職員の方もおりました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 
11時過ぎ、「都教委が田中さんの自宅に処分書を届けた。
<減給10分の1、一ヶ月>だった」という連絡が入りました。 
これは「戒告を超える処分は原則違法」とした昨年1月の
最高裁判決を適用するのではなく、
その際、停職処分が取り消されなかった根津さんへの
判決理由を適用したものと言えます。
(こうしたことが十分ありうると根津さんは警告していました)

要するに、公然と反対の言動があるような場合は
戒告を超える処分も可という判決理由です。
田中さんの場合は今回それに当たるとしたのです。
これは27、28日に大阪で出された同様の処分(3件)にも共通しています。
まさに教育現場における思想・言論弾圧です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
午後1時30分より、全水道会館にて、
『卒業式処分発令抗議・該当者支援総決起集会』
が開かれました。(参加者120名)

「卒・入学式対策本部」からの報告では、
被処分者は6名、うち5名は高校教員(不起立1回目一人、
2回目二人、3回目二人)で、いずれも「戒告」。
特別支援学校の田中さん(不起立4回目)だけが前述の処分でした。

また今年度の特徴としては、
 ・強化された「再発防止研修」
 ・都議会の動き(12月に「10・23通達」の遵守強化の決議採択)
が挙げられ、さらに都教委の指導強化が述べられました。

その指導強化とは、例えば管理職止まりの文書には、
 「不起立行為等に対する懲戒においては、
 当該処分を選択することの相当性を基礎付ける
 『具体的な事情』が認められる場合は、
 戒告を超えて減給以上の処分を選択することが許容される」
として、不起立等をしそうな教職員については、
卒入学式前後の行動をよくチェックし、
克明に記録しておくようにという指示がなされていました。

田中さんの職場では、卒業式の練習が2回、予行が1回行われ、
その度に、「不起立」の田中さんに対し、
<現認>と校長室への<呼び出し(事情聴取)>がなされ、
「練習・予行」であっても職務命令」違反に相当すると言われたとのことです。
「練習・予行」は減給処分するための証拠作りでもありました。

集会では、被処分者4名の方が発言しました。

Aさん:校長と副校長は卒業式前日、私に最敬礼して
    「明日はお願いします」と言った。
    私と仲良くなった隣の席の先生も、
    管理職が危ない(「不起立」するのでは)と思ったのか呼ばれた。
    二回目の不起立。<事情聴取>は前回は15分くらいだったが、
    今回は72分もかかった。

Bさん:三回目。職場は無関心、考えないような雰囲気になってきている、
    と思っていたが、今回有志という形で都教委への「要請書」
    (「再発防止研修」はやめてくれ、という)を出してくれた。
    諦めないで闘っていきたい。
    不起立者には担任をさせない。生殺し状態に置かれるのが一番辛い。

田中さん:(前述の練習・予行の件を報告)
      <事情聴取>は昨年より厳しくなった。
      職場では、酒の席などで話す機会が増えてきた。
      厳しい状況だが闘って行こうと思う。

Cさん:初めての不起立です。こんなに集まって頂いて支援が嬉しい。
    職場の同僚から「僕たちを代表して座ってくれたんだね」と言われた。
    みんなおかしいと思っている。
  (その後行われた記者会見の席上) 
    両親から戦争の時の苦しさを聞いて育った。
    教員になって「平和教育」に力を入れてきた。
    定時制の高校生たちと4年間正面からぶつかってきた。
    だから、このこと(「君が代」)だけを別にすることはできなかった。
    現場の教員が諦めたら最後だ。
    私自身がやらなければならないことを感じている。
    
特に、今回初めて不起立された方(Cさん)の
 ・「僕たちを代表して座ってくれたんだね」
 ・現場の教員が諦めたら最後だ。
という言葉は印象的でした。

最後に、当面の行動提起として、
4月5日(金)に行われる「再発防止研修」に対する行動が
被処分者の会から提起されました。以下にその概要を貼り付けます。

 ★再発防止研修抗議・該当者支援行動
    ●報道関係者の取材歓迎!
 
  *早朝からの行動ですが、ご協力を!
 
  4月5日(金)東京都教職員研修センター前
       (JR水道橋東口、地下鉄水道橋 都立工芸高校隣)
       8時20分 集合・行動開始
       8時35分弁護団申し入れ
       8時50分該当者(受講者)入場、激励行動
       12時30分頃(予定) 研修終了後、該当者激励行動 
           *呼びかけ:被処分者の会

できる限り多数の方の参加!!
これが、都教委に対する反撃の大きな第一歩になると思います。

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この「One for All ! All for one !」のメールは、
昨春の東京都の入学式でたった一人の被処分者になった
田中聡史さんの闘いを支援し、処分を食い止めるためのものです。
11月7日の東京高裁判決は田中さんにも有利に働くと思います。
(第二次安倍内閣の右翼反動ぶりが気になりますが)
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