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大飯原発3、4号機の再稼働は許されない

   2012年3月23日 西中誠一郎

 関西電力大飯原発3、4号機の再稼働をめぐり、内閣府原子力安全委員会(班目春樹委員長)は、23日、「(ストレステストの)一次評価により緊急安全対策等の一定の効果が示されたことは重要なステップと考える」という主旨の「確認結果」を公表した。 http://www.nsc.go.jp/anzen/shidai/genan2012/genan015/index.html

 23日昼に開催された原子力安全委員会では、「確認結果」の概要を事務局が説明しただけで、わずか5分で会議は打ち切られた。傍聴席からは班目委員長に対し、詳細な説明を求める抗議の声が上がったが、委員会が再開されることはなかった。この結果を踏まえ、野田首相など4閣僚が「政治判断」し、地元関係自治体に対し「再稼働」に関する説明を行うとされている。

 同日夕方、安全委員会を傍聴したメンバー等約20名が、内幸町にある関西電力東京支社が入ったビル前に集まり、福島原発事故に対する関電側の見解や、再稼働の断念など、5項目を求める要請行動を行った(写真上)。

 「説明責任を放棄した原子力安全委員会の姿勢も問題だが、『確認書』ですら多くの課題が指摘され、地震や津波に対する原発施設の安全性は全く担保されていない。一次評価は簡略な方法に過ぎず、より具体的な事故を想定した二次評価を関電は保安院に提出していない。福島原発事故の経験が全く反映されていない。このような状況で政治判断に丸投げするのは言語道断、再稼働はありえない」と、関電や保安院、安全委員会に対する抗議のアピールが相次いだ。

 要請書を作成した「再稼働反対!全国アクション」と「福島原発事故緊急会議」のメンバーは、詳細な回答を求めて、関西電力に事前に申し入れを行っていたにも関わらず、関電側はビルの敷地内での要請書の受け取りを拒否し、雨の中、屋外での受け渡しとなった。

 対応に応じた関電広報課の社員(写真)は、「福島の原発事故は重く受け止めている。再稼働については、本日、原子力安全委員会から評価があり、ストレステストの一次評価については一定の評価をして頂き、今後、政治判断されると認識している。要望書は受け取らせて頂く」と答えるに留まり、警備員が立ち並ぶビルの中に消えていった。

 一行は経産省前に移動し(写真上)、50名近くが集まり、原発再稼働へ舵を切ろうとする安易な動きに対し、抗議の声を上げた。「原発いらない福島の女たちー未来を孕む女たちのとつきとおかのテントひろば行動」の発起人のひとり、椎名千恵子さん(写真下)は力強く訴えた。

「福島原発事故の真相究明がされない中、いつどこで何が起きるか分からない中、再稼働をすすめても真っ暗な未来しか見えてきません。経産省の皆さん、事実に向き合って下さい。それがあなたたちの子どもたちに向き合うことになるのです。再稼働などに向かわず、踵を返して下さい。原発を止めることが、福島や日本の未来だけでなく、人類の未来に繋がっているのです。福島の母と子どもの声を聞いて、あなたの胸で噛み締めて下さい。命の問題です。経済の問題ではありません。今直ぐ、今直ぐ、再稼働を止めて下さい」

 原発再稼働に反対する国際環境NGO等10団体は23日付けで、緊急声明:「大飯3、4号機をめぐる原子力安全委員会の実質的お墨付きに抗議」を発表した。http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-fc88.html

 


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