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LNJ Logo 政府にぶつけられた福島の子どもたちの声「みんなで一緒のサテライト集団疎開の実現」「町から放射能をなくして安心にみんなで戻れるようにして」
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8月17日衆議院第一議員会館多目的ホール(定員198名)で 「子どもの声を政府に届けよう!」集会が開かれ、立ち見も出る超満員、大勢の取材メディアで、熱気あふれる会場の中、福島からバスでかけつけてきた4人の子どもたちは10名の政府官僚に対して、素直な気持ちをぶつけた。

政府官僚はすべて決定権をもたない若手ばかりで、内訳は原子力保安院から2名、原子力災害支援本部から2名、文部科学省から6名、へたくそな答弁を繰り返した。

それに対して、橋本加那さん(中学2年生13才)、定場真椰くん(9才)、定場留椰くん(11才)、小林茉莉子さん(11才)たち4人の、政府官僚に対する要望と意見表明は見事だった。 

子どもたちの要求は 「町をきれいな安心できる所に戻してほしい。」 「転校してバラバラになってくのが悲しいので、学校単位、町単位のサテライト集団疎開を検討してほしい。」の2つ。

これに対して、若手政府官僚たちは「皆さんの手紙やお話を持ち帰って、除染については早めに対処するように最大限の努力をします。」とはぐらかした。

子どもたちから「除染の話は4月から出ていたのに、8月になっても何もしていないでしょ。最大限の努力なんて今頃言うけれど、今まで何をしていたのですか?」と追求され、

若手政府官僚たちは「市町村や県や国や、いろいろと立場がありまして、お金が予算が・・・と言っても、皆さんには説明が難しいとおもういますが、とにかくいろいろとありまして、とにかく今日皆さんから改めてお話いただいたので、これを持ち帰って全力で努力をすることをお約束します。と答えた。

話し合いを打ち切ろうとすると、子どもたちから「集団疎開について、まだ誰からも答えてもらっていません。」と追求されると、10人が互いに顔を見合わせて回答するのを譲り合った挙句、全員が下を向いて黙ってしまった。

若手政府官僚たちとの話し合いの後の記者会見で、 橋本さんは「集団疎開についての質問のとき、官僚の皆さんが黙ってしまったり、話をすり替えて答えようとしたりしたのにはがっかりしてしまった。答えられないのなら、答えられないとはっきりと言ってほしかった。もう一度このような機会があるのならば、官僚の皆さんが答えやすいようにもっとストレートな質問の仕方をしたいと思います。」 「次回は、責任も決定権も持っていない人たちではなく、総理大臣と文部科学大臣に来てもらいたい。」と語った。

また9才の定場くんは「政府の人は大人なのに、子どもの質問にちゃんと答えられなかった。きっと子どものときに、ちゃんと勉強していなかったのだと思います。」と語った。

4人は「震災以前は福島第一原発についてはほとんど知らなかった。震災後は私たち子どもが癌になる放射能を出す原発を作った東京電力を憎みます。また、原発事故のせいで多くの人が失業して苦しんでいるのに、5億円の退職金をもらって責任を逃れた東電社長を許せない」 「私たち原発事故で苦しむ福島の子どもたちの思いを学んでほしい。北海道にも子どもたちはいます。また福島から疎開した酪農家もいます。今度は北海道の人たちが被曝してしまいます。北海道の泊原発を再稼動することは絶対にしないでほしい」とも言った。

途中からかけつけた、フリーの俳優の山本太郎さんは「大人たちがだらしなくてごめんね」と4人に謝罪した後、会場の大人たちに向かって 「政府官僚の方は除染除染と言っていましたが、いくら除染しても、その後からどんどん放射能が出て続けています。早くなんとか原発を止めましょう。火力発電を稼動すれば電力はまかなえます。CO2を出すかもしけませんが、少なくとも放射能は出しません。子どもたちを守るのは大人たちの責任だと思います。」

「あの大人は頑張っているなあ」と言われましょうよ。子どもたちから「がっかりした」と言われる大人になるのだけはやめませんか。」と提言した。 

ちなみに、この日の永田町の放射線量は0.15マイクロシーベルトだった。東京の子どもたちにも原発事故についての意見表明をさせてほしい。      注: サテライト疎開・・・福島はそのまま故郷(いつか帰る)として残し、他県に可能な疎開をすること。                          ( ジョニーH )


Created by JohnnyH. Last modified on 2011-08-18 00:26:14 Copyright: Default

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