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LNJ Logo 裁判員制度はいらない!全国集会に1500人
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News Item 0613hokoku
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6月13日、「裁判員制度はいらない!全国集会」が、東京都千代田区の日比谷公会堂で開催された。来年5月に施行が決まった「裁判員制度」に反対する人々ら1500人が集まり、最後まで反対運動を続けていく決意を明らかにした。

 交通ジャーナリストの今井亮一さんが開会のあいさつ。
「本日ついに初めての全国集会が開かれました。新潟や栃木の弁護士会では施行延期や反対の決議をあげています。知れば知るほど不安になる制度です。私たちが声をあげることで、制度を廃止することが可能なのです」。

小田中聰樹さん(東北大学名誉教授)は、研究者の立場で制度の問題点を以下のように指摘した。

1) 国民・市民をすべて警察化、検察化する
2) 刑事手続きにおいて、被告の防御権を剥奪する
3) 公判前整理手続きに重点が置かれ、法廷審理は形式化、形骸化する
4) 検察側の証拠開示はなお部分的であり、秘密の壁が広がっていく

なぜ、この制度が生まれたのか。それは新自由主義の進行のなかで、強者が国民を「弱者」に仕立てあげ、支配しやすくするためだ。今の警察の動きは、国民にみずから安全を確保させること。これが治安政策の基本で、その司法版が裁判員制度だ。

巧みなカラクリだ。被告も裁判員も辞退できない。いつその立場が逆転するかわからない。国民のなかに分断を持ち込んで支配しようとしている。私は市民が裁判に参加することじたいは否定しないが、どういう参加の仕方をするかが問題。私たちの背後には世論がある。勇気をもってNOの声をあげていこう。

漫画家蛭子能収さんは急用で参加できず、メッセージが代読された。

家庭問題評論家の池内ひろ美さんは、「私たちは制度施行後に家族を守れるのか」と提起して続けた。「夫婦の破綻の原因の多くは秘密を持つこと。浮気の秘密はいいんですよ(笑)。この制度では、国家が夫婦の間に『秘密を持て』と強制している。生涯において守秘義務があり、守らないと罰せられるから」。「自分の夫が裁判員に選ばれたら、妻が選ばれたらどうするか。私は、愛すべき家族を裁判員にさせない」ときっぱり。

弁護士の高山俊吉さんが登壇。「動員はいやだ! と全国から声があがっている。市民の本当の司法参加とは何でしょうか。この会場に集まることです。『冗談じゃないぞ』と廃止の要求をすることです。この要求こそ、市民の司法参加です」。高山さんのアピールはいつも短く、かつ問題の本質を突く。聞く人に勇気を与えている。会場は割れるような拍手に包まれた。

 休憩の後、林家時蔵さん(写真上)が「裁判員制度はハナシにならない」という落語を披露。時は江戸時代。妻が饅頭をのどに詰まらせて死亡。魚屋の主人が捕まり、奉行と町人らの「裁き」を受けるという小噺。素人裁判の台本は制度の欠陥を自然に盛り込み、笑いと怒りの連続だ。考えつくされた展開に、さすがはプロ、とうなってしまう。

ジャーナリストの斉藤貴男さんが登場。「私は今の司法を信用していない」と前置きし、「週刊文春」の記者時代に冤罪事件を取材したエピソードを披露。裁判官へのインタビューでは、「死刑がなんだ、冤罪がなんだ。一度下した判決は国家の意思だ」などと開き直られたという。

「この制度では国民を裁く側と裁かれる側に区別する。普通の人間が統治する側になる。被告にとっては集団リンチだ」と告発した。 北海道から九州まで、全国から駆けつけた人々のアピールが続いた。全体を通して、先の「秋葉原通り魔事件」に触れる発言も多かった。

「治安機構、治安装置としての裁判員制度を廃止しよう」と事務局が訴え、集会アピールを全体で確認して閉会した。

(写真と報告=レイバーネット会員・Y)


Created by staff01. Last modified on 2008-06-14 10:55:36 Copyright: Default

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