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LNJ Logo 原告団が声明〜ILOへの虚偽報告国賠請求訴訟で不当判決
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ILOへの虚偽報告国賠請求訴訟で不当判決

 東京地裁民事19部(中西茂裁判長)は、6月21日13時10分から710号法廷で行われた判決の言い渡しで、原告ら(鉄建公団訴訟原告団代表者6名)に対し、「原告の申立てをいずれも却下する」との不当判決を下しました。

 この裁判は、日本政府がILOに対する追加情報の中で「国労組合員の採用率は、他の組合より低いが80%以上であり、組合員の中に特定の地域のJRへの就職に固執した者が多かった」「採用率が他の組合に比べて低くなっていると申立てているが、これはこれらの組合員の中に、無断欠勤等勤務状況に問題があるとされた者が多数いたためと思われる」との事実に基づかぬ情報を提供し、意図的にILOの判断を誤らせるようにしたことなどに対して、2004年5月24日に提訴し、「1、被告(国)は、別紙の謝罪広告を官報に掲載せよ。2、被告(国)は、原告ら各自に対し、500万円及びこれに対する平成16年6月4日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え」と求めていたもの。

 原告と弁護団は、同日、司法記者クラブで会見し、不当判決を批判すると共に以下の声明文を発表しました。

――――――――――――――――――――――

2007年6月21日
声   明
ILOへの虚偽報告国賠請求訴訟原告団    
ILOへの虚偽報告国賠請求訴訟弁護団    
鉄建公団訴訟原告団                
 鉄道運輸機構訴訟原告団             
1047名の解雇撤回、国鉄闘争に勝利する共闘会議

1 本日東京地裁民事第19部(中西 茂 裁判長)は、いわゆる「対ILO虚偽報告」国家賠償請求事件について判決を言い渡した。それは、原告の主張を全面的に否認したものであり、結論はもちろん理由も誤りに満ちた違法な欠陥判決の誹りを到底免れない。我々は、この不当判決に対して強く抗議し、あくまでも闘い抜くことを宣言する。

2 1987年に強行された国鉄分割民営化・JR移行に際しては、「組合差別は行わない」との再三の政府公約に反して、国労等に対する露骨な組合差別が行われ、JR総体の「定数」割れにもかかわらず、7600名を超える組合員が不当に「解雇」された。  
  これに対しては、全国の多数の地方労働委員会・中央労働委員会が不当労働行為と認定し、国労等組合員の地元JRへの原職復帰を命令した。しかるにJRは、これらの命令を不服して行政訴訟を提起し、公定力ある命令に従わずに違法不当な排除を継続した。この違法行為は厳しく弾劾されなければならない。                   
3 このような事態について、本来、政府はJRに対して適切に指導を行い、違法状態を早期に解消すべき責任があった。しかるに政府は、逆に、JRの違法状態を放置、更にはこれを助長し、労働者の団結権を侵害した。また、労働委員会の救済命令が裁判で安易に覆され団結権が侵害されるという事態を放置した。それはIL087号・98号条約違反・憲法28条違反の違法政策を続けてきたものと言える。
 
4 日本政府のこの違法行為について、国労・全動労はILOに提訴した。1999年11月、ILO結社の自由委員会は日本政府に対して、当該労働者に満足のいく補償を、という中間勧告を発し是正を求めた。                        
  しかるに2000年2月、日本政府はこれについてのILO宛報告書に於いて、国労等組合員に対する不当差別の実態を認定した諸労働委員会の命令等を敢えて無視し、「無断欠勤等勤務状況に問題のある」労働者が排除された結果であるとの虚偽の報告をなした。 これに基づいてILOは前年の判断、勧告を変更し、反組合的差別の問題は生じない、4党合意による人道的解決を、という全く事実とかけ離れた勧告をするに至った。
  そもそも国際機関に対して、政府が虚偽の報告を行うなど、言語同断の行為であり強く非難さるべきであるが、この違法行為によって、国際的に国労組合員の名誉を傷つけ、権利回復を妨害されたことの損害は計り知れない。ひいては、労働委員会制度を蔑ろにし、我が国の労働者の団結権を甚だしく侵害するものである。 
5 にもかかわらず本日の判決は、この著しい違法について原告らの請求を認めなかった。驚くべき無定見・無見識といわねばならない。 
 
仝狭陲蕕主張した、労働委員会命令と異なる情報提供を政府が行うことの違法性については、判示せず、判断から逃げるという不当な態度をとった。  

団結権侵害の点については、政府のロビー活動も影響を与えた、4党合意での解決を前提として国労が反論しなかったなどとして、政府の虚偽情報によってILOによる誤った勧告がなされた因果関係を否定し、個々人の権利である団結権を国労の権利だと楼小化した。 
 
4待権侵害の点については、ILOへの申立人は国労であるから国労組合員個人である原告らがILO勧告による解決を期待するのは反射的利益にすぎないとして切り捨て、労働組合が組合員の利益を代表する者であることに対する無理解を示した。

ぬ祥脊迷擦療世砲弔い討蓮国労等組合員とか1047名というのが、大規模な集団であって原告ら個々人が特定されていないとした。原告ら個々人は、まさに国労組合員であることによって採用差別を受け、現在も不利益を被っていることを無視したものである。
  そして、こう判示することによって、採用差別があったとの認定から逃げたのである。

6 この、裁判所の無見識な判決に対して、我々は激しい怒りを禁じ得ない。  
  ただし、政府が正しい情報提供をなしたとか、労働委員会命令と異なる情報提供をなしてよいとして政府の主張を積極的に認めたものでないことは留意されるべきである。  
  我々は、この不当判決に対する闘争継続はもちろん、更に闘争を強め、20年目を迎えた国鉄闘争そのものに必ずや勝利し、「改憲を企図した国労破壊」(中曽根元首相)という国家的不当労働行為を粉砕することを誓うものである。               

以 上

Created by staff01. Last modified on 2007-06-21 20:38:47 Copyright: Default

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