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稲垣です。

めずらしい？映像です。

中国・重慶市の国有紡績工場の倒産でリストラされた労働者が抗議行動を行ってきたのですが、その中心的人物が逮捕されました。映像は仲間たちが抗議集会を工場前で> 行っているものです。

http://www.boxun.us/2007/tv/chongqing_20070413.wmv
（ウィンドウズメディアプレイヤーです。）

画像
http://dptfqf.1111mb.com/bbs/viewthread.php?tid=1024&extra=page%3D2
（エンコードは簡体字）

だれが撮影したのか分かりませんが、編集してインターネットにUpしたのは「中国泛藍聯盟」という中国民主化を訴える在外グループ。そのウェブサイトには「共産主義制度に反対し、三民主義に賛同し、中国国民党とともに国家統一事業を成し遂げる」とある「？？」な団体です。

さらに？なのは、編集された映像に「インターナショナル」がBGMで使われていること。もう中国共産党が使わなくなったから使っちゃえ、ということなのでしょうか。というかBGM大きすぎ、声が聞こえない（けどどうせ重慶弁でわからないけど）

この？？なグループのことはさておき、中国ですすめられてきた「改革・開放」が労働者にとってはリストラ首切りでしかなかったということが映像から察してもらえるかと思います。逮捕された唐武さんは５０代の女性、そして支援にあつまった人たちの大半も女性です。

沿海地区の超搾取工場でグローバリゼーションに翻弄される出稼ぎ労働者とともに、国有企業改革という名の私有化でリストラされた労働者たちの問題も深刻です。農村で、都市開発の過程で、国有企業の私有化で、超搾取工場の現場で、中国の人々のたたかいが続いています。国家の仕組みがぎしぎしという社会反革命の音を響かせてひねり曲げられているかのようです。官僚・大資本VS労働者・農民・市民です。

事件自体は全国各地で１０年も続いている問題とおなじで、また労働者による抗議行動も同じように全国各地で発生していますが、それが映像でながれるのはちょっと珍しくまた女性ががんばっているので紹介してみました。

以下、ウェブで流れたこの事件に関する情報の抄訳です。

いながき＠もっと？なのは映像中にすごいでかい人がいること。

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国営の重慶市綿紡第一工場の倒産をめぐり、労働者が正当な補償などをもとめて闘ってきた。同工場は90年代から政府の政策である株式会社化を推進して企業改革を行ってきたが、現場の労働者たちは蚊帳の外に置かれ続けてきた。結局、十数年にわたる国有企業改革において労働者は改革の「主体」ではなく、「対象」として、リストラされ、工場は倒産させられた。第一工場だけでなく、第二工場から第六工場にいたるまで、株式会社化がすすめられ、その過程でおおくの国有資産が、経営者や地元官僚のポケットに掠め取られた。2005年11月、労働者たちが街頭で腐敗を訴えるたたかいを開始した。

2007年3月23日、第一工場をリストラされた200名の労働者は重慶市沙坪〔土覇〕区土湾地区の路上でデモを行い、警察当局と対峙した。当局は6台の車輌に分乗してデモ隊を阻止。デモ隊は武装警察の恫喝と挑発にのることなくその日の行動を終了した。

そして次の行動を準備していた4月12日、活動の中心であった唐武さんを拘束した。重慶市公安部（警察）によると治安処罰条例に違反した容疑で逮捕したという。唐武さんは重慶市沙坪〔土覇〕区白鶴嶺看守所（拘置所）に拘留された。当局は唐さんの家族に対して12日間の拘留をおこなう旨を通知した。唐武さんは高血圧を抱えつつ、獄内で抗議のハンストに突入した。

4月13日、この話をきいた唐武さんの仲間たちは抗議のために工場前に集まり、集会を開催。その後、公安局への抗議と唐武さんを応援するために看守所に向かった。た第二工場から第六工場の労働者たちも駆けつけた。集会では参加者に１元カンパが呼びかけられ９００元以上が集まったという。

看守所まえでは獄内でたたかう唐武さんに向けて、「唐武さーん、みんなで応援に来たぞー！最後まで闘い抜こう！」という声援が送られ、「インターナショナル」の歌声がこだました。

当局は抗議の前に唐武さんの保釈を決定した。保釈金は一日あたり１００元にのぼる。 リストラされ月２１０元程度の生活補償金しか受け取っていない彼女たちにとって、この額は決して安いものではない。

4月13日午後6時42分、唐武さんは仲間の元に帰ってきた！　２日間のハンストで衰弱した唐武さんを仲間たちはすぐに病院に運んだ。

（以上）