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2025/10/10 娘のカメラが追った執念のドキュメンタリー「うしろから撮るな 俳優織本順吉の人生」上映会(10/10 山形市)

映画紹介:https://x.gd/RO3Sx(レイバーネット)
(老いの苦しさを演じきった名脇役のドキュメンタリー『うしろから撮るな〜俳優織本順吉の人生』)

うしろから撮るな 俳優織本順吉の人生
2024年/日本/カラー+モノクロ/82分
監督・撮影:中村結美
制作:有限会社かわうそ商会
登場人物:
 織本順吉(おりもと・じゅんきち)
 中村結美(なかむら・ゆみ)
公式サイト:https://x.gd/TXhqF
予告編:https://x.gd/CmhmA

 撮る者 vs 撮られる者、それが最期の対話だった─

 日本映画に欠かせない名脇役の最晩年に娘のカメラが迫る。
 4年間にわたる執念のドキュメンタリー

 脇役一筋70年、死の直前まで現役を貫き、92歳で亡くなった俳優・織本順吉。
 2000本以上ものTVドラマ・映画に出演し、地味だが情感あふれる脇役を演じ続けた織本。
 だがその裏では、家族と共に生きられない一面があった。
 その父へ、復讐心からカメラを向けた娘。
 老いて、体の自由が効かなくなり、セリフ覚えが覚束なくなり、感情を抑えることができず、家族相手に子どものように泣きわめく…。
 そんな晩年の父を、娘の視点で赤裸々に撮り続けた4年間…。
 それはカメラを挟んだ格闘であり、カメラを挟むことでようやく向き合えた父と娘の記録でもあった。
 そして続けるうち、自らの業をさらけ出しているのは、撮られる父か、撮り続ける娘か、わからなくなっていった。

 「老いるとは何か? 家族とは何か? 生を全うするとは何か?」
 誰もが抱えるこの命題に、父の死を通して向き合う…これは家族のドキュメンタリーである。

 「中村正昭で生きていくしかないやん」─父の “仮面” は剥がれるのか?そのとき家族は。

 2013年、認知症の兆候が出始めた織本順吉。
 4年間の撮影を通し徐々に老いは進み、撮影ではミスを連発し、家族に当たり散らす。
 そんな父に娘は容赦ない言葉を向ける。
 「嘘ばっかり」「セリフ間違えてたやんか」「もうお仕事は来ないかもしれないのにどうして生きていくん?」。
 撮影現場や移動中、衣装合わせなど織本の仕事現場から、家族とのプライベートな時間まで、カメラは容赦なく至近距離から織本を撮影し、俳優「織本順吉」の仮面を剥がそうとする。
 一方、 “老い” と見せかけて “演じて” いるのか、わからなくなる瞬間がある。
 果たして、カメラが “老い” を撮らされているのだろうか?
 ケンカを仕掛けたつもりが、こちらが踊らされているのだろうか─?
 そしてカメラは、俳優である織本を支えるため、自らも俳優であった道を諦めた母の姿も映し出す。
 家族とは25年間別居生活を送っていた織本。
 娘だからこそできた赤裸々な撮影が、カメラを通して初めて家族が対峙するスリリングな瞬間を捉える。

 俳優の老いを真正面から捉える

 「体のこの辺にな、演じる役がいつもまといついてんだよ。それを引き離すことができないんだよ。そんな気持ちわかんねえだろ」。
 カメラが明らかにするのは、 “俳優の老い” でもある。
 かつてセリフ覚えの良さから数々の役柄に起用されてきた織本。
 その人生は「覚えては忘れる」の繰り返しであった。
 「俺たちの仕事って、覚えたセリフを早く忘れなきゃダメなんだよ。次が入って来ないんだよ。そんなことあの医者にはわからない」。
 70年にわたり俳優人生を歩んできた織本にとって「忘れる」ことは必須の行為であった。
 糖尿病との闘病、ままならないセリフ覚え、俳優生活初の降板……今まさに老いに直面する織本の姿は、「演じる」ことを職業とする人間が老いと格闘する姿を映し出している。
(公式サイト「解説」)

「私は老いを認めない織本にそれを突き付けようと撮影を始めた」

 本作は、織本の娘・中村結美が2015年夏からの4年間、織本順吉に公私にわたり密着し、ホームビデオで織本の「素」の姿を明らかにしようとした記録である。
 カメラが収めるのは、糖尿病を患うも、食後血糖値を測るのを怠ったこと指摘され激高する姿、セリフ間違いにより10回もNGを出す姿、家族に「もう車の運転はやめてほしい」と言われ、またしても激高する姿、長い役者人生における初めての降板、そして俳優人生初の「空白」……カメラは容赦なく、公私に渡り織本の “老い” を晒し出す。
 そしてまた、娘・中村が父に対して果敢に挑む様子がヒリヒリと映し出される。
 なぜ織本は、みじめな姿をカメラにさらし続けるのか?
 これも “演じて” いるのだろうか?
 そしてカメラは、織本の最期の瞬間を映し出す─。
(公式サイト「作品概要」)

上映情報:https://x.gd/XSrrL
北海道 シアターキノ    2025/5/24(土)〜5/30(金)終了
山 形 鶴岡まちなかキネマ 2025/7/12(土)〜7/25(金)終了
栃 木 宇都宮ヒカリ座   2025/5/30(金)〜6/5(木)終了
群 馬 前橋シネマハウス  2025/5/31(土)〜6/13(金)終了
東 京 新宿ケイズシネマ  2025/3/29(土)〜4/25(金)終了
神奈川 横浜シネマリン   2025/4/12(土)〜4/25 終了
千 葉 キネマ旬報シアター 2025/7/5(土)〜7/18(金)終了
群 馬 前橋シネマハウス  2025/5/31(土)〜6/13(金)終了
長 野 東座        2025/5/17(土)〜5/30 終了
愛 知 シネマスコーレ   2025/4/26(土)〜5/2(金)終了
京 都 アップリンク京都  2025/5/16(金)〜5/29 終了
大 阪 第七藝術劇場    2025/5/31(土)〜6/13 終了
兵 庫 元町映画館     2025/5/31(土)〜6/13(金)終了
兵 庫 宝塚シネ・ピピア  2025/5/23(金)〜5/29(木)終了
岡 山 シネマ・クレール  2025/5/23(金)〜5/29(木)終了
広 島 横川シネマ     2025/9/6(土)〜9/12(金)
佐 賀 シアターエンヤ   2025/6/14(土)〜6/19(木)終了
大 分 大分シネマ5    2025/5/17(土)〜5/23(金)終了
宮 崎 宮崎キネマ館    2025/6/20(金)〜6/26(木)終了
沖 縄 桜坂劇場      2025/8/23(土)〜8/29 終映未定
    https://x.gd/EpoKr

上映会
山形 山形国際ドキュメンタリー映画祭2025
「日本プログラム」にて上映決定!!
案内→https://x.gd/cnEgS
タイムテーブル→https://x.gd/oQ1Pw
日時:10月10日(金)19時15分〜
※上映終了後に監督との質疑応答を予定
場所:フォーラム山形5
 〒990-0039 山形県山形市香澄町2-8-1
 アクセス→https://x.gd/IAOP1
チケット:https://x.gd/RHc3X

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