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小林たかしの談話室・第10回 | ||||||
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第10回・「東日本大震災」と原発事故●さ お り◎ オッチャン、東日本大震災の被害の規模が広がって、大変なことになっているね。まだ余震もつづいているし寒さもきびしくて、被災地の人たちがとてもつらい時間を送っているのを思うと、胸が痛んでくる……。でも、テレビの映像の被災地の人たちの冷静な振る舞いには、心底こころを打たれたわ。それに比べ政府要人や東電幹部たちの態度には、なんとなく冷徹さを感じたんだけれど、オッチャンはどう思う? ★オッチャン◇ そうだね、菅総理はヘリで上空から被災地をながめただけで、大地震から6日めのきょうまで、政府の要人たちも被災地に見舞いに行っていない。大事故を起こした福島第一原発に行けとはいわないけれど、経産大臣が対策本部のある福島市で指揮をとってもいいと思うな。 ●さ お り◎ 新聞で「FUKUSHIMAの名は今、歴史に刻まれようとしている」と書いていたけれど、福島の人たちにとって、そんなの迷惑よね。 ★オッチャン◇ FUKUSHIMAの名じゃなく、「東電」や「東芝」の名を不名誉の歴史に刻むべきだろう。この二社だけでなく日本の全部の電力会社と原発製造メーカーは、これまでの原発事故によって明らかになった危険性をかえりみないで運転を継続してきたことを、すぐに謝罪して、すべての原発を止めて総点検すべきだと思うな。 ●さ お り◎ 原発を廃止しろというと、代替エネルギーはどうすんだ、という批判がでたり、ライフサイクルの見直しとか、生活の質を変えよう、といった声も聞こえてくるよね。そのへんのところがよくわからないのね。 ★オッチャン◇ これからのことを、あーだこーだというのも必要だけれど、なぜ危険な原発がないと生活できなくなってしまったのか、もういちど考えることも必要だと思うね。たしかに都会の人たちは、農村や漁村の人たちの労働や、中国や東南アジアの人たちの労働がなければ、24時間営業のコンビニがどこにもあるような便利な都市生活はできない。だからといって、だれもがそれを意識的に望んでいたとは思えないんだ。コンビニもファーストフーズ店も車もエアコンもエレベーターも、それらがないと生活できないようにしたのは、いったいだれなんだろう。戦後、自動車や電機やゼネコンの大企業が、政府の経済成長政策と歩調を合わせながら――いや政府が大企業と歩調を合わせながら――テレビコマーシャルなどを使って都会の住民に商品を買わせつづけた結果が、いまの「豊かな」生活となったのじゃないかな。 ●さ お り◎ というと、都会の人たちは被害者で、大企業が加害者だったの? ★オッチャン◇被害と加害と分けるのは単純すぎるけれど、公共交通手段を縮小して、高速道路やバイパスを全国につくる政策が、自動車メーカーに莫大な利益をもたらしたのは事実だし、それによって農漁村の人たちも車のない生活はできなくなってしまった。それは、今回の大津波によって大量の車が流されていた映像をみれば、だれもが納得するよね。 ●さ お り◎ あれはすごかった! ★オッチャン◇それと、都会の人たちといっても、大半はギリギリの窮乏生活をしている人たちで、とくに不安定雇用労働者の大勢は、快適な電化生活というより、コンビニやファーストフード店に頼らざるをえない、不安定な生活をしいられている人が多い。すべての都会の人たちが、好きこのんでたくさん電気を使っているわけではないと思うね。 ●さ お り◎ じゃあ、どうすればいいの? ★オッチャン◇ 一人ひとりが生活の質を変えるということも大切だけれど、経済や社会の仕組みを変えていかなければどうにもならないじゃないかな。すぐどうこうなるわけではないけど……。でないと、原発だってかんたんにはなくならない。けれど、こんな危険なものにすがって生きていくわけにはいかないと、政府や電力会社に原発政策の変更・廃棄を、粘り強く働きかけつづけるしかないのも現実だと思うんだ。 ●さ お り◎ まだまだ時間がかかりそうね。 ★オッチャン◇ そうだね。でも今回の大事故で、核兵器と原子力発電という双子の核技術を廃絶しなければ人類が延命する道はない、ということがますますはっきりしてきたことも事実だから、楽観的にはなれないけれど、あきらめない人たちで、反原発運動や反戦・反基地闘争に、積極的に参加していくしかないんじゃないかな。 ●さ お り◎ うん、わたしも絶望してないで何かしなくちゃ。 【2011/03/17 通算14回目/転載・引用・援用など、すべて自由】 Created bystaff01. Created on 2011-03-17 11:23:08 / Last modified on 2011-03-17 11:54:02 Copyright: Default |