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「男女平等賞」を受けた会社から追い出された女性労働者たち

[ワーカーズ・イシュー(1)]シニョン、労組しよう

パク・タソル、ユン・ジヨン記者 2019.06.26 11:30

[イシュー(1)シニョン、労組しよう]順序

  1. シニョンプレシジョンの労働者はLGの携帯電話を作ります
  2. 25年前、22歳でシニョンに入社しました
  3. 「男女平等賞」を受けた会社から追い出された女性労働者たち
  4. LG、下請から甘い汁だけ吸ってベトナムに行った
  5. 雇用政府の意志、女性の解雇だけは避ける?

昨年12月17日、携帯電話ケースの製造・納品業者である シニョンプレシジョンの女性労働者たちが工場占拠座り込みに突入した。 彼女たちの要求は、会長の一方的な会社清算を撤回すること。 ほとんどが勤続10年以上の40〜50代の中年女性労働者は、 その後、半年以上、稼動を止めた工場を守り続けている。 会社が清算計画を明らかにした昨年12月は、 ここの女性労働者たちが労働組合を結成してから1年になる時期でもあった。

[出処:パク・タソル記者]

「性差別」から「性偏向的整理解雇」まで

ソウル市衿川区禿山洞にあるシニョンプレシジョンは、LG電子の1次下請企業だ。 1999年にLG電子の協力業者として登録された後、 安定した売り上げを記録して中堅企業に成長した。 労働者たちが作った携帯電話ケースはLGマークがつけられて市中で販売された。 会社の成長の勢いに力づけられて、政府と企業家団体などからさまざまな賞も受けた。 「大統領表彰状」から「1000万ドル輸出の塔受賞」、「大韓民国経営者大賞」、 「韓国を輝かせた誇らしい企業の選定」まで。 その上、2012年には「男女雇用平等優秀企業」に選定され、 雇用労働部長官賞を受賞し、 2014年には大韓民国女性経営大賞で女性家族部長官賞を受けた。

いわゆる九老工業団地の「絶好調」企業だったシニョンプレシジョンが突然清算を決めたのは2018年12月。 解雇された労働者たちがソウル地方労働委員会から不当解雇を認められて1か月も経たない時点だった。 会社は清算の理由として「LG携帯電話生産中断による経営上の危機」を打ち出したが、 労働者たちは「労働組合結成」が清算の原因だと見ている。 実際に、2004年から2016年まで、シニョンプレシジョンは 毎年1千億ウォン以上の売上額を記録し、 2001年から2017年までにシン・チャンソク会長一家が稼いだ配当総額だけでも862億ウォンにのぼる。

シニョンプレシジョンに労働組合が結成された時期は2017年12月。 会社が設立されてから24年目だった。 労組設立の契機は他でもない「男女差別」だった。 その年の7月、会社は交代制を改編して男性労働者の賃金だけを一部引き上げた。 これに対して女性労働者からの問題提起が始まり、 これが労働組合結成につながった。 雇用不安も労組設立の火種になった。 会社は「経営上の理由」で正規職労働者の名誉退職を施行し、 その場を非正規職アルバイトで埋めた。

[出処:パク・タソル記者]

労使対立が起きたのは、労組結成から7か月目に会社が大規模な整理解雇を断行してからだ。 昨年7月、会社は159人の職員のうち73人を解雇した。 整理解雇の対象者に上がった73人のうち64人(87.6%)が女性の性偏向的な整理解雇だった。 また、労働組合組合員の79.4%が解雇通知を受け、「労組弾圧」の議論も高まった。 労働組合はすぐにソウル地方労働委員会(地労委)に不当解雇救済申請を提出し、 その年の11月、地労委は不当解雇を認めた。 解雇者の選定基準が客観性と合理性を備えておらず、 整理解雇に先立つ解雇回避の努力をつくさなかったという理由であった。

今年1月21日、解雇者たちは現場に復帰した。 しかし会社は3時間で再び名誉退職を公告した。 また、復職して10日も経たない1月30日、二回目の解雇を通知した。 今回はまったく会社を清算するということだった。 金属労組シニョンプレシジョン分会組合員のA氏は 「事実上、労働組合が結成されたので、会社を閉めるというのではないか」とし 「以前にも似たような危機がなかったわけではない。 設備投資の営業網を確保して、会社を救うことができるのに、 清算だけを一方的に主張している」と指摘した。

労組の要求は「雇用保障」、会社は「議論不可」

シニョンプレシジョンのシン・チャンソク会長は、 地域社会から尊敬される企業家としてのイメージを積んだ。 シン会長は自分の故郷である全羅南道霊岩郡で財経霊岩郡郷友会長などを歴任し、 地域社会に着実に金を寄付した。 教会と衿川区などにも寄付してきた。 2013年には2億7000万ウォン、2014年には3億2000万ウォン、 2015年には3億ウォンなど、2017年までに毎年数億ウォン台の寄付金をした。 このような数億ウォンの寄付金は、シニョンプレシジョンの会計から出された。

一方でシニョンプレシジョンは、受賞の履歴ほどに制裁の履歴も着実に積んできた。 会社は去る2011年から2013年まで、 下請企業に対して納品単価を切り下げ、 公正取引委員会から是正命令と課徴金処分を受けた。 2016年には雇用労働部から不法派遣労働者に対する差別的処遇是正命令も受けた。 生産工程業務に偽装請負の形態で非正規職を雇用して、直接指揮、監督し、 正規職と給与や勤労条件で不当な差別をしてきたということだ。 そればかりか、2016年末には雇用労働部冠岳支庁から未払い賃金の支払い命令を受けている。

シン会長はシニョンプレシジョンの利益を引き出して、 家族が運営するゴルフ場に注ぎ込んだという批判にも苦しんだ。 シン会長と彼の家族は2011年にシニョン総合開発(株)会社を設立し、 江原道の春川にゴルフ場を建設した。 その後、シニョンプレシジョンがシニョン総合開発の株式45%を買収し、 株式取得のために300億ウォン以上の巨額の資金を借入した。 シニョンプレシジョンは当時、資本蚕食状態だったシニョン総合開発の株式を高値で買収した。 そのようにしてシニョンプレシジョンからシニョン総合開発に流れた金は477億ウォンにのぼる。 労働組合はシニョンプレシジョンの利益をゴルフ場に引き出したことが経営危機の原因だとし、 シン会長一家を業務上背任の容疑で告発した。 検察は背任に故意があったと見るのは難しいとし、不起訴処分にした。

現在、シニョンプレシジョンの労働者たちは、 使用者側に「雇用保障」を要求して6か月以上、工場占拠闘争を続けている。 会社が経営を維持する条件は充分なので、 10年以上最低賃金で働いた女性労働者に対する社会的な責任を取れという要求だ。 だが使用者側は「雇用保障」は議論の議題としては扱うことができないという立場だ。 会社側の関係者は 「元請のLGが携帯電話の生産を中断した状況であり、私たちが独自にできることはない。 私たちもやむを得ず閉鎖しなければならない」とし 「(会社が)少し儲けたからといって、 労組が力の論理で占拠して不法な行為をして、会社を立て直して雇用を維持しろなど、 してはならない要求をするのは労働運動として基本が誤っている」と明らかにした。

一方、会社は3月25日、労組の工場占拠で損害を受けているとして全組合員に対して17億4081万ウォンの損害賠償額を通知した。 5月22日にも労組側に文書を送り 「法秩序の破壊と自由民主主義市場経済秩序に反する労組活動をこれ以上看過できない」とし 「損賠請求などすべての法的手段を動員して強力に措置する」と明らかにした。 6月2日には職場閉鎖措置を取った。 会社側の関係者は 「会社は(労組の)常識外の行為に対し、とうてい対話だけでは難しいと判断している」とし 「損賠請求、施設占拠による民事刑事上の責任を問うなど、 徹底して法で行くつもり」だと明らかにした。[ワーカーズ56号]

[出処:パク・タソル記者]

原文(ワーカーズ/チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2019-07-04 06:00:19 / Last modified on 2019-07-04 19:40:02 Copyright: Default

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