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「鄭夢九は最高裁判決に従い正規職化を実施しろ」

[寄稿]現代車非正規職解雇者の良才洞野宿座り込み

キム・ソンミン(現代車非正規職支会) 2012.01.13 09:05

現代起亜車本社があるソウル市良才洞には、もう3回も野宿座り込みをしている 現代車非正規職解雇者がいる。冷たい地面にビニールを敷き、スチロールを敷 き、そして寝袋だけでどこにでも横になる。そして現代起亜車本社が見える所 で不法派遣撤廃を叫び、最高裁判決による非正規職の正規職化を即刻実施しろ と叫ぶ。

1月10日から始めた第3次良才洞野宿座り込みも、昨年の12月に蔚山の労働者が 奇襲的に瑞草警察署集会申告闘争をして勝ち取った。現代車は良才洞本社近く の歩道に、現代車非正規職に集会をさないよう毎日高い用役を雇い、瑞草署で 幽霊集会をしていた。

なぜわざわざ寒い日に野宿座り込みをするのか心配になるのだが、われわれは そんなことは気にしない。現代起亜車本社がある良才洞こそ、鄭夢九の一番近 くで圧迫できる最高の場所で、良才洞集会といえば現代車非正規職支会にとっ て、何物にも変えられない機会でもある。そしてお互い遠く離れているので、 しょっちゅう会うことはできなくても、ここに良才洞集会の時牙山支会組合員 と全州支会組合員が集まり、3支会共同闘争の議論をする所でもある。

昨年7月22日、大法院でチェ・ビョンスン組合員の不当解雇および不当労働行為 救済申請に「われわれはすでに正規職だ」という趣旨の判決を受け、あの熱い 第1工場占拠座り込みを引き出すことができた。

今回は悲しい非正規職の人生を終わらせ、人間らしく生きようという心情で、 拘束と解雇にも耐えるという堂々とした決意で、すべての組合員の自発的で 大々的な闘争が触発されたのだ。

だが現代車と私たちを包囲する労使協力主義のため、私たちの望みである正規 職化の夢は閉ざされ、座込場を解除するほかはなかった。そして私たちの前に 置かれた解雇長と停職者、そしてものとんでもない金額の損賠仮差押さえ、そ してあふれる告訴告発...

われわれは生きようとしたが、現代車は私たちの闘争する労働者を絶対に そのままにしておかなかった。

再起の勢いは、そんな気持ちほどには容易でなかった。あまり期待しすぎてい たのではなか? 正規職化争奪のための第2次闘争も、闘争の中心の支会執行部を 作れないまま、こうして2011年を送り、2012年を迎えた。

まだ私たちには機会がある。

チェ・ビョンスンの最高裁判決が残っていて、3支会の共同闘争も残っている。 そして韓国には悲しい850万非正規職労働者がいる。われわれは、まだ現代車に 蔓延する不法派遣と最高裁判決を無視する現代自動車と鄭夢九を相手に継続的 な闘争をしている。

野宿座り込み1日目

1月10日晩、ソウル市良才洞の現代起亜車が見える所に野宿座込場を用意した。 すでに現代車は私たちが来るのに備えて用役を大挙動員して出入り口を封鎖し、 私たちが行く先々を監視した。そして建物裏のガラスに通じる所は誰も接近で きないように鉄格子で塞いだ。すでにおなじみの管理者も見え、警官も見える。 この初日はキャンドル集会で始め、討論会を終えて寝床についた。冷たい風が スキから入り込み、眠りを破る。暖かさは私の体温だけだ。

11日午前3時40分頃、突然寝袋の外で騒々しい声が聞こえる。体調が悪い野宿座 込者1人が寝ていたテントにこっそり使用者側用役2人が近付き、ナイフで破っ て逃げるのを寝ている座込者が見つけた。誰がやらせたのか、何の意図なのか、 本当にひどいものだ。周囲の警官に「用役がナイフで破って逃げるのを見なかっ たか? なぜ捉えなかったか?」と聞くと、その警察の言葉が「ナイフで破って行 く用役を見た。だが、あっという間だったので手を出す余裕がなかった」であ る。用役と警官がわれわれ座込者を24時間近くで監視しているのに、何者かは 不法を行い、何者かは知らないふりをする... われわれ非正規職労働者がそんな 事をすれば、すぐ駆けつけて逮捕するのではないか。

その翌日の集会でも警官の理解できない振る舞いは続いた。しばらく集会をし ていると、突然警官が発電機のガソリンが入った容器を奪おうとしてもめはじ めた。何かと聞くと「焼身するという諜報が手に入った」と言う。とんでもな いことに、彼らが焼身を助長して私たちを怒らせていることをちゃんと理解し ろと言ってやりたかった。

一次的に、座り込みは解雇者が中心になって行なっているが、11日には3支会が 来る日で、今週14日と15日は現代車蔚山支会組合員が来る日だ。

これまでは前執行部の不正問題で、組合費未納問題で、執行部を作れない問題 で、そして組合員に無差別的に送られる告訴告発状と罰金通知書で、組合員は とても苦しんだ。

また新しい非対委員長にキム・ジョンジン同志が推戴され、新しい非常対策委 が発足した。これまで解雇者を中心していた非常対策委は、現場から自発的に 非対委員として参加する労働者が増えている。現場が答だという言葉のように、 またわれわれ自身の問題として、自ら組織して役割を分け、新しく闘争して、 現場を立て直す過渡期的な時間だ。

私たちの闘争は常に難しい中で出発した。雇用の不安が最も深刻な時、冷たい 激しい風が私たちを震えさせた時、われわれは悲しい闘争を通じ、互いの同志 愛を確かめ、胸の中の刃を研いだ。

そうだ、困難な中でも咲く同志愛が、まさにわれわれ非正規職労働者の闘争だ。 そうだ、私たちの心臓はまだ熱く動いている。たとえ使用者側の無慈悲な弾圧 で工場から引き出されても、まだ私たちの念願である非正規職正規職化の戦い は終わっていない。必ず勝つ戦いで現代自動車の不法行為を根絶し、韓国の悲 しい非正規職の人生を終わらせる闘争を作る。

野宿座り込み2日目

闘争する労働者の48時間共同行動の企画で、共同闘争団がソウル市良才洞野宿 座込場を占拠した。300人ほどの全国長期闘争事業場労働者が一箇所に集まった。

双竜車、シグネティクス、プンサンマイクロテック、大宇自販、コルト楽器、 ASA、ユソン、ボウォーターコリア、韓進重工業そして現代車蔚山、牙山、全州 支会の労働者が、整理解雇粉砕、不法派遣撤廃、非正規職正規職化争奪の旗を 掲げ、最後の双竜車希望テントを目的地に3日間の野宿座り込みに参加した。

ユソン企業は「夜間労働撤廃」、「整理解雇粉砕」、現代車蔚山、牙山、全州 3支会は、不法派遣撤廃、最高裁判決による正規職化実施を掲げ、後のすべての 事業場もあくらつな資本が労働者の命を担保に利益ばかりに汲々とする態度を 告発し、整理解雇の不当性を主張した。どこも長期闘争事業場だ。皆整理解雇 の痛みで苦しい闘争を続ける事業場だった。

今日、これほど多くの労働者の痛みを分けあい、共有する場で、われわれは果 たして何ができるのかにを問いかけなければならないだろう。

資本と政権の総体的な弾圧で苦しみ、命を投げる労働者が私たちの近くにある 限り、私たちは常にこうした質問を投げなければならないからだ。

野宿座り込み3日目

1月12日朝、空からみぞれが少し降っている。これからもっと寒くなるだろう。

今、良才洞本社野宿座り込みは半分が過ぎた。これから日曜まであと3日残って いる。寒い夜に徹夜で並び、良才洞集会申告を勝ち取り、またわれわれはこう して良才洞本社で風も避けられない野宿座り込みを展開している。

明日は、双竜車希望テント村に行く。韓進重工業のキム・ジンスク指導委員が 自分の命を担保に希望バスにより、全国の闘う長期事業場に希望のメッセージ を伝えたとすれば、今回は希望テントという新しいアイコンで、希望を見よう と切実に望む全国の多くの労働者を呼び集めている。まさに希望を呼び集めて いるのだ。

われわれ現代車の非正規職労働者も、いつかは最高裁判決が確定し、正規職化 は必ず形成されるという希望を抱いて暮らす。

最高裁判決も無視して現代車は私たちを解雇したが、告訴告発と罰金が私たち を圧迫しても、今日はこうして冷たい地面で寝袋をかぶり、冷たい風を無視し て頑張っているが、私たち非正規職解雇者の胸にも希望は咲いている。

その希望を咲かせるには、まさに一番苦しい時一緒にした仲間たちの血と汗が 肥料になり、信頼による強い信念の中で生じる仲間たちとの連帯感であり、必 ず勝つという信念で根気強く闘争して勝つという自信であろう。

明日は希望テント村がある平沢双竜車に走って行く。それで甘い希望を味わい、 私たちの現代車非正規職の「希望野宿座り込み」もその光を放つだろう。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2012-01-14 07:48:59 / Last modified on 2012-01-14 07:49:10 Copyright: Default

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