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職場閉鎖の現場を守るユソン企業労働者の話

[現場] 「労働組合は生活の基盤であり家族」

キム・サンミン(金属労組) 2011.05.23 11:43

「我が社に用役チンピラが…。本当にこれが現実なのか信じられません」。 職場閉鎖四日目の5月21日。ユソン企業牙山工場の中で会ったオム・ソンジュ (26歳)ユソン企業支会女性代議員が目がしらを赤くして話した。代議員では あるが、入社5年目になる部署の若手だ。労組活動にもまだなれないのに用役 チンピラに職場閉鎖だなんて。慶州ヴァレオマンド、亀尾KECで起きたことが まさか私たちにも? なかなか不安感を取り払えない。

▲21日ユソン企業支会組合員が工場の中で職場閉鎖撤回と誠実交渉を要求して集会を開いている。[出処:金属労組キム・サンミン]

オム代議員のお父さんも、同じユソン企業支会の組合員だ。四日間、親子で共 に工場を守っている。「労組がなければ今回本当にクビになるかもしれません でした。労組があったから、共に工場を守って戦えるので、少し気持ちが落ち 着きます。くやしくても出て行かず、最後まで戦わなければ」。オム代議員に とって、労組は会社の不当な弾圧から本人と皆を保護する強固なフェンスだ。

▲21日午後、雨の中でユソン企業支会の組合員がユソン企業牙山工場の正門を守りシュプレヒコールをあげている。[出処:金属労組キム・サンミン]

チョ・ジンファン組合員(57歳)は会社に通いはじめて25年になる。チョ組合員 の息子もやはり支会の組合員だ。息子は若いという理由で用役や公権力の侵奪 を防ぐ先鋒に立つ役割だ。だが息子を心配はしないという。「当然するべきこ となのに心配なんて…」。チョ組合員は「最近、金属労組事業場の中で、使用 者の攻撃で労働者どうしが割れてこわれる所をよく見る」とし「私たちもそん な姿を見たくなければ、若いとか年よりとかは別として、民主労組を死守する ために熱心に戦わなければならない」と強調する。

工場内の集会隊伍の一番前で会ったキム・チャンチョル(58歳)組合員は来年が 定年だ。家族がこの会社にいるわけでもない。わけもなく出てこず適当に抜け てなまけていても何という人もいない。ところが後で見物するだけでは、はが ゆいようだ。「ユソン企業支会の組合員である以上、当然するべき役割を果た さなくちゃ。年よりの経験も話せば、若い人も頑張れる…」。

▲21日ユソン企業支会組合員家族らが管理者に向かって、用役の殺人未遂行為を糾弾している。[出処:金属労組キム・サンミン]

おかげで元気付けられた組合員がいる。ヨンドン工場から来たチェ・ジスン (31歳)組合員は、こんな経験は初めてで、初日はずいぶん心配した。だが工場 の中で何日か、先輩から各種の闘争事例と経験を聞いて、この闘争に勝てると 確信したという。そして今断固として話す。「勝つまで先輩たちとここを守り ます」。チョ・チュンジェ(38歳)組合員は、反対に若い組合員たちの元気な姿 を見て覚悟を新しくした。「ヨンドンから来た若い組合員に勝たなければ死ん で出て行くと決意を新たにしているが、彼らを見て、私も最後まで共に戦うと 約束した」と力説する。

▲21日昼、牙山ユソン企業工場前の道路に警察兵力が配置された中で、警察の後に使用者側管理者らが両側に並び、反労組デモをしている。[出処:金属労組キム・サンミン]

今回の戦いの中で、若い組合員であれ年をとった組合員であれ、はっきり理解 しいることが一つある。まさに連帯の意味だ。これまでユソン企業支会は常に 他の事業場に支援に行く時、幹部だけでなく組合員も一緒に行くようにしてき た。そのため、こそこそ出てくる不満がある。 「よそは幹部だけが行くのに、なぜわれわれは組合員も皆いくのか?」
「支援に行っても特に成果もないのに、あえてするのか?」

古参のキム・チャンチョル組合員は、こんな話をする人を見るたびに「私たち も、いつかは助けられることがある」と説得してきたという。そして今、キム 組合員の主張は現実として証明されている。四日目の21日、金属労組忠南支部 と大田忠北支部から200人ほどがここに集まっている。全国から集まった約100人 をあわせ、300人ほどがユソン企業支会の闘争に力を貸すために連帯している。

特に大田忠北テハンイヨン支会(支会長ヤン・ソンベ)はユソン企業が職場閉鎖 を断行した時に組合員懇談会を実施し、ユソン企業が納品する品種を絶対に生 産しないことに同意した。2007年、テハンイヨンで構造調整に対しストライキ 闘争をした時は、反対にユソン企業で同じ決意をして、テハンイヨン支会闘争 の勝利に大きな力になったというのがヤン支会長の説明だ。

▲職場閉鎖4日目の21日、ユソン企業生産ライン稼動が中断して4日目だ。[出処:金属労組キム・サンミン]

チョ・チュンジェ組合員は「今、なぜ私たちががんばって支援してきたかを はっきり理解している」とし「今回のことがむしろわれわれ自身を振り返り、 足りない点を克服する契機になるようだ」と話す。チョ組合員の言葉通りなら、 会社は労組を飼い慣らそうとして、労組をさらに丈夫にさせたわけだ。

「社長が判断を間違えた。はやく職場閉鎖を解いて交渉に出てくることが、む しろ会社にとって良いだろうに…」。来年まで通えば定年退職することになる かも知れないキム・チャンチョル組合員の会社への忠告だ。(提携=金属労働者)

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2011-05-25 00:17:34 / Last modified on 2011-05-25 00:17:36 Copyright: Default

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